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23.好きな画家と作品(ア・ラ・カルト)③

【静謐】という言葉が良く似合う、東山魁夷の絵が好きです。音を全く感じさせず、絵に吸い込まれる様な錯覚を与えてくれます。
※静謐(せいひつ):静かで安らかな事
※静寂(せいじゃく):物音もせず静かな事

緑響く(東山魁夷)

【静謐】でなく【静寂】になり、ジャンルも違いますが、ポール·デヴォーの絵も、音を感じれないです。かつて自宅にデヴォー画集があり、子供心に不思議な絵という印象を受けてました。ただ、デヴォーの描く絵は、安らぎではなく、不安や焦燥感を与えるように感じます。その意味では、気になる作品ですが、好きとは言いづらいです。

人魚の村(ポール·デヴォー)

ロートレックの絵は、【喧騒】。静寂とは無縁で、絵に音を感じれます。夜のクラブを切り取った描写には、音だけでなく、熱気や喧騒すら感じる事が出来ます。そんなロートレックの作品群を、私は好んでいます。

ムーラン·ルージュにて(ロートレック)
ムーランルージュ:ラグリュ(ロートレック)

同じく、夜の世界を切り取った絵では、エドワード·ホッパーのナイトホークスを気に入ってます。同じ夜の世界を描いても、ロートレックの絵とは違い、【静寂】を感じます。【大都市の孤独】の描写が、音を感じさせないのだろうと感じます。

ナイトホークス(エドワード·ホッパー)


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