dinksを選んだわけ

昔から適齢期が来たら普通に結婚して、子供が2人くらいいて、パートしながら所謂普通の暮らしをしていくのだろうと考えていました。が、結婚の話が出始めた頃から、その普通の暮らしがわたしには出来ないな…と感じ始めます。
Buddyとして、一生の遊び相手として、夫という存在はほしいなと思っていたので結婚はわたしにとって必要でした。
でも子供は…??周りにいた働くママたちがとても幸せそうには思えませんでした。 
子供を持つ=自己犠牲にしか見えなかったのです。
たいしてやりたくもないだろうパート職について、薄給を子供に全振り…仕事、家事、子育て、一体いつ休むの?いつ遊べるの?欲しいものはずっと我慢なの?個としての人生の満足度は低いだろうと予想したのがはじまりです。

当時夫は1年の3分の1くらい出張で遠くに行っていましたので、1人で家庭のことを全てするなんて不可能だと思いました。家事が機械化されたってきつい。お互いの両親は遠方にいるので頼れません。
子供が泣き叫ぶ声を無視するのが容易に想像つきました。

絶対虐待しちゃう。鬱になっちゃう。

それから、わたし自身が幼少からずっと長い間いじめられていたので、悲しい出来事を我が子には体験してほしくないとも思いました。わたしは本当にギリギリ生きて来られたけど、昔よりずっと陰湿ないじめが多い時代。死んじゃったらどうしよう。

不安はたくさんあって、もし病気を持って生まれてきたら、五体満足じゃなかったら、障害があったら、かわいいと思って愛せるのか。健常児でも不安なのに。

このような気持ちから、生まれることも幸せかもしれないけれど、生まれない幸せもあるんじゃないかと考えるようになります。

どんどんあらゆる職業が機械化され、"機械一台で作業者○○人削減"というニュースが世に出始めた頃でした。夫もリストラを生む機械を作る仕事をしているため、「今のプロジェクトは雇用を○○分の1に減らせる」とかよく話していましたし、"あれ?人いる??"と思うと同時にどうにも"生きて欲しいと思う幸せな未来"がある気がしない、そのとき子供を持ちたい気持ちがゼロになりました。

正直言って、どんな偉業より人間を世に送り出すことの方がすばらしいことだと思っています。でもそれが出来ないことを残念とはまったく思いません。よく、子供を持たない人は自分のことしか考えていないから大人になりきれていないというニュアンスのことを聞きますが、自分のことしか考えていないところがあるのは否定しません。

いろんな理由があってさまざまな家族構成で生きているから、そこに立派だとか、かわいそうとか、怠っているなんて勝手な他者の判断はなくなったらいいなと思います。(わたしはよくズルいと言われます…)

子供を持つことを悩んでいる人がいたら、
子なしを推すわけではありませんが、望まなかった理由としての参考になればうれしいです。

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