明日の風に乗って(1)
霧が町を包んだある朝、少年アキオは目を覚ます。部屋の小さな窓からは、いつもなら見える山々の輪郭も見えないほど霧が濃かった。しかし、彼の心を捉えたのは霧ではなく、遠くの山の頂に見えるわずかな光だった。アキオは、その光が何であるか分からなかったが、不思議と引かれる感覚を覚えた。彼は決心する。光を追いかけることに、、、。
アキオの旅は単なる冒険ではなく、内なる声に応じる行動でもあった。普段見過ごされがちな不思議なことや美しさに目を向けさせる。霧の中を進む彼の足取りは、未知への好奇心と勇気の証だった。山を登り、霧を抜けたとき、アキオが目にするものは、ただの光ではなく、自身の成長と理解の証明となる。隠された真実を求め、自分自身の限界を超える旅へと向かう。アキオの旅は、霧に覆われた不確かな道を進むことの意味と、その先にある光を発する物の発見が目的である。
母親に手紙を残し、アキオは家を出た。町の人々はまだ深い眠りについており、彼の足音だけが、静かな朝の空気を切って響く。霧の中を歩きながら、アキオは、自分の中に湧き上がる冒険への興奮を感じずにはいられなかった。
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