MonotaRO分析〜投資の失敗から学ぶこと
こんにちは、今回は私の塩漬け銘柄、MonotaRO株式会社(証券コード:3064)の株価について、分析するとともに投資の失敗から学ぶことをまとめました。
1. 株価のテクニカル分析
まず、MonotaRO株式会社の株価の動きを月足チャートで見てみましょう。
月足チャートでは、株価は中期および長期移動平均線を下回っており、長期的には下落トレンドが続いています。
ちなみに、短期の日足も株価は短期移動平均線の下に位置しており、中期・長期移動平均線も下回っているため、短期的には弱含みの傾向が見られます。出来高は減少傾向にあり、投資家の関心が一時的に低下している可能性があります。
2. ファンダメンタル分析
次に、MonotaRO株式会社のファンダメンタルを見てみましょう。
業績と財務状況
最新の決算情報(2024年12月期第1四半期)に基づくと、以下の通りです:
(通期予想)
売上高:
2023年12月期の売上高は25.4百億円
2024年12月期の売上高予測は28.7百億円で、前年比12.7%の増加が見込まれています【出典:MonotaRO公式IRページ】。
最新の決算情報により、売上高予想はコンセンサス予測(28.6百億円)をやや上回る見込みです。
経常利益:
2023年12月期の経常利益は315億円
2024年12月期の経常利益予測は358億円で、前年比13.6%の増益が見込まれています【出典:MonotaRO公式IRページ】。
経常利益もコンセンサス予測(360億円)とほぼ一致しています。
主要な財務指標
最新のデータに基づく財務指標は以下の通りです:
PER(株価収益率):38.34倍
EPS(一株あたり当期利益):43.90円
PBR(株価純資産倍率):9.67倍
配当利回り:0.95%
ROE(自己資本利益率):27.50%
ROA(総資産当期利益率):26.30%
売上高:254,286百万円
売上高変化率(前年比):12.53%
2021年の株価上昇の要因
2021年にMonotaROの株価が3,000円を超えた主な要因は、新型コロナウイルスのパンデミックによる特需です。以下の要因が重なり、株価が急上昇しました。私が買ったのはこのタイミングです!
パンデミックによる特需
新型コロナウイルスの影響で、多くの企業や工場がオンライン化やリモートワークを推進しました。これにより、MonotaROが提供するオンラインでの工場や工事現場向け間接資材の需要が大幅に増加しました。デジタルトランスフォーメーションの加速
企業が急速にデジタル化を進める中で、MonotaROのようなBtoB電子商取引プラットフォームの需要が高まりました。企業の供給チェーンの再構築
パンデミックを契機に、企業は供給チェーンの強化とリスク分散を図るため、間接資材の調達方法を見直しました。これがMonotaROの業績向上に寄与しました。
パンデミック特需の剥落
現在、パンデミックによる特需が一巡し、オンライン化やリモートワークの需要も落ち着いています。このため、2021年のような急激な成長は期待しにくく、株価も調整局面に入っています。投資家は、パンデミック特需が剥落した現状を踏まえて株価を評価する必要があります。
3. 経済環境と市場動向
日本経済全体では、円安が続いており、輸入コストの増加が懸念されています。特に輸送費の上昇が企業にとって負担となっている点も重要です。また、働き方改革関連法の施行により、2024年には運送費が上昇し、MonotaROのコストにも影響を与える可能性があります。
4.総合評価
MonotaROは高い成長性と収益性を持つ企業であり、特にROEの高さは魅力的です。しかし、現在の株価は割高と見られ、今後の経済環境の変化、特に輸送費の上昇などがリスク要因となります。長期的には成長が期待できるものの、短期的には株価の調整リスクも考慮する必要があります。投資を検討する際には、現在の株価水準と経済環境の影響を慎重に評価することが重要です。
5.教訓
2021年の株価急上昇の主因であるパンデミック特需のように、一時的な要因で株価が大きく上昇することがあります。このような場合、特需が収束するタイミングを見極め、適切なエグジット戦略を立てることが重要です。長期的な視点を持ちながらも、短期的な市場動向に敏感に反応することで、投資リスクを管理し、最大限のリターンを追求しましょう。
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