鳴らして楽しむミュージカル『セロ弾きのゴーシュ』クソ長感想‼️
オープニングがすごいよかった🥹キャラクターたちが順番に出て来てゴーシュと絡みながら最後はパーテーションにプロジェクターでタイトルロゴ入るのすごくよかった‼️自然と拍手してしまった👏
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三毛猫さんに意地悪するRayくん可愛かったなぁ…‼️三毛猫さんがめちゃくちゃおちゃらけた方で場を和ませてくれるのも面白かったし、いじり甲斐のある憎めないキャラクターなのだけど、ひょいひょいと躱わしてくるところがあってそこがさらにゴーシュの逆鱗に触れてヒートアップして最終的に楽しくなっちゃってる様子が総じてとても良い…。
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かっこうさん‼️‼️かっこうさん‼️‼️なんとまぁ美しい舞なのでしょうか‼️衣装の袖をそれはもう素晴らしく捌き、扇子捌きも美しくて、体と小道具だけであの舞台を彩っていて本当に見惚れました…。2人の舞もダンスの種類は違えど、追いかけっこしながらシンクロする部分があったり、交差しながら部屋中を右往左往してなんとか助けようとしてるんだなという様子がとてもよく伝わりましたね。えぇ、私はなんてったってセキセイインコがうちにいるのでね。鳥ちゃんたちを素手で捕まえようなんざ、素人には難しいことをよく知っていますからねぇ‼️暴れちゃあかんのですよ。ジリジリ近づいて、相手の油断の隙をサッと掴むんです。力加減も大事で、潰さないようにふんわりと持つ冷静さが大切なんですよ‼️(❓)(❓)
ということは置いといて、最後部屋から出ようと何度も体を窓にぶつけるシーン、さっきまで出て行けとブチギレていたゴーシュがかっこうさんの体を心配しているシーンとても良かった…。
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たぬきちゃん‼️‼️かんわいいいいたぬきちゃん‼️‼️‼️私の友達を思い出しましたとても‼️‼️ふんわりしていて、いい意味で空気を変えてくれる純粋さのあるたぬきちゃん‼️可愛かったなぁ‼️出て来ておチビちゃんたちにゴーシュの家を訪ねるのだけれど、みんな恥ずかしそうにしてるのが上から見ながら可愛いいに包まれておりました。中には指を刺さないで、五つの指を全て出してスッと前に誘導しているお子様がいらっしゃいまして、その優しさとお上品さに思わずクスッとなりましたね‼️
ゴーシュくんの家についてゴーシュがたぬきちゃんを追い出そうとする中、マイペースにふわふわと自分のペースに巻き込んで、すっかり毒気が抜けてしまったゴーシュくんが優しくたぬきちゃんとリズム練習して、たぬきちゃんの指摘に素直に応えている姿に心がホッと温まりましたね。
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ねずみちゃん親子‼️‼️あたくし、ねずみちゃん親子の曲が圧倒的ナンバーワンで好きでございます‼️‼️‼️‼️『あなたの音楽には心がある』あ〜あったかいヨォ。じんわりしたヨォ‼️どうやってセロの中に入るんだろうと思っていたらうまくプロジェクターを使う発想力にも驚いたなぁ‼️1番じんわり来て目に涙が溜まりましたね。誰にも認めてもらえなかったゴーシュが初めて認められるというか、自分自身が誰かの力になることを知るシーン。あったかいなぁ‼️
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演奏会当日のシーン‼️なんだかとても覚悟のある一味違った表情のゴーシュ。きっと頭の中のモヤモヤとか心の黒い気持ち、まだあるだろうけど質が変わったんだろうなと一目でわかる姿。良い緊張感を持ちながら始まった演奏は10日前とは別人で、その様子を見た他の演奏者たちが驚きつつも、いい波紋が拡がっていて、きっとそれはゴーシュ自身が心から音楽が好きで楽しんでいるからなんだよな…。音楽が好き‼️っていうシーンなんか涙が出そうになったんだよな…。大好きなのに、毎日誰よりも練習しているのに、なかなかうまくいかなくて、それでも諦めずにぶつかり続けて、どうすればいいで頭が埋め尽くされて、逆に答えが見えなくなってしまったゴーシュが動物たちとの出会いによって一つ一つ解れていって最後にでた心から好きだという言葉…。これはもうじんと来ちゃうよね…。
そして演奏は大成功‼️
アンコールを求められて、ゴーシュが一曲弾くことに‼️でも彼は人を馬鹿にしやがってと怒るんですね。私、自分で調べて作品を見た時になんで怒るん?ってずっと思ってたんですけど、やっと腑に落ちました。ゴーシュはたとえ音楽を好きだという気持ちを取り戻しても、ねずみ親子に感謝の意を伝えられ、自分の『音楽に心がある』とまで言われても、まだ心の中では信じきれていなかったんですね。そりゃそうですよね‼️ソロ演奏前に彼によかったよと声をかける人は1人もいないんですもの‼️楽しかったな‼️今日はうまくできてたのかな❓でも誰も何も言わないってことはやっぱり…。なのにどうして僕が‼️馬鹿にしやがって‼️ってことなのかな‼️
もしそうだとしたら最初に三毛猫に印度の虎狩を弾いた状況と精神状態はかなり似ていますね。怒りとか、イタズラしてやろうとか反抗心とか‼️でも人々は彼の演奏を聴き入ったんです。それは彼の演奏の技術が上がったから。音楽により心を込められるように、そしてそれをクリアに観客に届けられることができるようになったからなんだろうな。このシーン本当に圧巻で、チェロ奏者のヌビアさんが見えるんですけど、本当に息がぴったりで、黎くんから音が鳴っているように見えるんですよ…。2人の動きが何もかも同じではないのですが、全てを通して繋がっているようなシンクロ感があって、ヌビアさんも魂を込めて演奏して、黎くんも魂を込めて弦を握っているのだなというのが伝わってくるんですよ…。息を呑むといいますか…。本当に素晴らしいシーンでした…。そして演奏後に張り詰めた空気の中不安を抱えて戻って来たゴーシュに何も言わず近づく楽団長。何を言われるか不安そうなゴーシュに素晴らしかったとエールを送り、沈黙の重たい空気がワッと明るい感想話で彩られていく。
最後のかっこうに怒ったんじゃなかったんだのセリフ、昼公演は後悔がすごく表に出てて、どうしてこんなことをしてしまったんだろうって気持ちのように受け取ったんだけど、夜公演はしてしまったことの後悔をしっかりと背負いながら、大事なことを気づかせてくれたことへの感謝を感じる言い方でとてもいい締めくくりだったんだ…。
ここからは小言なんだけれども、ゴーシュが動物たちに出会って変わっていく様子がとても良くてだね…。まず三毛猫に出会って、ただひたすらがむしゃらに練習していたのが、誰かに影響を与えてやろうっていう心意気が音楽に入るんですよ。そしてかっこうに出会って音楽の要、音程を学ぶんですよね。でも三毛猫とかっこうは違う違うそうじゃない‼️ってタイプなんですよ。ゴーシュは自分だけが悪いわけじゃないって他責に逃げている部分があるし、音楽家というプライドがあるからこそ、動物のお前たちに何がわかるんだと突っぱねちゃう。でも意見を聞かずにかっこうに怪我を負わせてしまい、自分の落ち度に目を向け始めるんです。そして出会ったたぬきちゃん。私何気にたぬきちゃんって作品きってのキーパーソンだと思うんですよ。なぜならゴーシュの心をさいしょに解したのはたぬきちゃんなんですよね。音楽を教えてもらいにくるっていう状況は変わらないのに、ゴーシュとたぬきちゃんは演奏仲間なんですよ。なぜならお互いがお互いを見下していないから。たぬきちゃんって違うとは言わないし、とても的確におかしいと思う点を優しく教えてくれるんですよ‼️こりゃね‼️できた人間だ、いやたぬきだ‼️出来ていないのはわかる、でもそれがなぜなのかわからない。そういう経験ってありません?たぬきちゃんはそれを問題提起して解決へと導いてくれる、だからこそゴーシュも聞き入れられたんじゃないかなと…。あー‼️そういう人間になりテェ‼️たぬきちゃん頭上がらないっすわ‼️‼️
そして最後、ねずみちゃん親子に病気を治してくれと言われて、ゴーシュはそんなことはないっていうんですよ‼️プライドがあるものを貶されるというか根本から否定されると腹が立つけれど、プライドを遥かに超えたご意見って受け入れるどころか信じられないんですよね…。でも実際にやってみて、自分の音楽によって動物たちに影響を与えることを知る=自分の音楽を認めてもらえたことを知る。大袈裟かもしれないけれど、たった1人でも味方がいると強くなれるんですよね。その言葉をずっと心にお守りとして持ち続けていられるんですよ。それがモチベーションとなりさらに技術が上がり、評価につながる。動物たちとの出会いが全て無駄なことが一つもなくて、宮沢賢治の凄さを思い知りましたね…。決してかっこうが言ってることは間違ってなんかいないし、事実。でも事実だからこそ傷つくし、苦しい悔しい。でも確実にかっこうの叱責はゴーシュにとっての気づきになったはず。だからこその怒ったわけじゃなかったっていうセリフなのかなとか思ったり…。
子供向けミュージカルでも大人も楽しめるし、とてもとても心に伝わってくるものがあります。それは戯曲としての力強さも、もちろんあるけれど、出演者演奏者が一丸となって作り上げるパワーが上乗せされて多くの人に届くのだと思います。
本当に素敵な時間をありがとうございました‼️‼️