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脳神経のお勉強 ー1ー

脳から出ている神経(要するに、脳が直接その感覚器から情報を受けることになる)は、12あります。

ここではまず機械的に、その12ある脳神経のうち6つををまとめていきます。

1:嗅神経

 まさしく鼻にあって、においを感じ脳に伝える神経です

2:視神経

 脳からにょきっと神経が伸びて先端が目玉になったイメージですね。
 ただし、視神経の先端が目玉(眼球)ってわけではないです。

3:動眼神経

 文字通り、目を動かす神経・・・という単純な構成ではないんです。
まずは「動かす」機能と「自律的に動かす」機能をつかさどっていて、まとめるとこんな感じです。

〇運動性:眼筋(眼球を動かす筋肉)
     ・・・上直筋、下直筋、下斜筋、内側直筋
〇自律性:瞳孔括約筋、毛様体筋
これらの筋肉の動きをつかさどっています。

そのため、動眼神経に障害が起きると、瞼が垂れ下がったり、斜視(外斜視)や複視瞳孔が開いてしまったり、明かりを見たときに起きる対光反射がなくなってしまいます。

下垂体腫瘍内頚動脈の動脈瘤などなど、動眼神経の走行部位に関連するところに腫瘍や炎症が起きると、障害されます。

4:滑車神経

この神経がつかさどっているのは、上斜筋という筋肉で、これもまた眼球を動かす筋肉なんです。つまり眼球は、1つの神経だけで動かしているのではなく、複数の神経で動かしてるんですね。
そのため、眼球の「動きができない」方向を知ることで、どの神経に障害が起きているのかわかります。

5:三叉神経

結構メジャーな名称なんじゃないでしょうか。
文字通り三又の神経で、それぞれわかりやすく箇条書きしてみますね。

 1つ目の又(眼神経:上眼窩烈)
  テント枝
  涙腺枝(知覚のみ。涙腺の分泌はまた別の神経が)
  前頭神経(滑車上神経と眼窩上神経へ)
  強膜・角膜(どちらも眼球にありますね)などの知覚

 2つ目の又(上顎神経:正円孔)
  硬膜枝
  頬骨神経
  眼窩下神経(上あごの歯に分布します)
  翼口蓋神経(口の中の知覚)

 3つ目の又(下顎神経:卵円孔)
  硬膜枝
  頬神経(頬の粘膜へ)
  耳介側頭神経(側頭部の皮膚の知覚)
  下顎槽神経(下あごの歯へ)
  舌神経(舌の前1/3の知覚)
  咀嚼筋枝(咀嚼筋(側頭筋、咬筋、内外側翼突筋)、口蓋帆張筋、
   鼓膜張筋)

ということで、基本的に顔面から側頭部にかけての知覚がメインですが、面白いのは、舌というのは、三叉神経が前側1/3だけ知覚を担ってるんですね。

これらからも分かるように、どこに障害を受けているかによって、感覚が鈍くなる(もしくはわからなくなる)ところが細かく区分けされます。
また、目の上(のおでこ)や目の下(の頬骨の上)や顎(目と同じラインで顎と交差するところ)を押さえると、痛みがじんわりとその神経が支配するところに広がるので、三叉神経のどの又(枝)に問題があるのか、大まかにチェックもできます。

6:外転神経

これまた眼球についている筋肉(外側直筋)を支配している神経です。
ここが障害を受けると、複視や内斜視などが見られます。


ということで、まずは最初の6つの神経について、簡単にまとめてみました。次回は第7脳神経から第12に神経までをまとめます。

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