
「なんでも自分でやってしまう上司」の特徴と原因
夜の8時を過ぎても、オフィスの明かりはまだ消えてない。
「これは私がやったほうが早いわ...」
パソコンに映る部下の作った資料を見つめながら、あなたはまた修正作業に取り掛かかる。確かに完璧とは言えない資料かもしれない。でも、この資料を作った部下は、どんな思いで明日を迎えるんだろう。
「課長は私の仕事を信用していないのかな...」
「また直されるんだろうな...」
「もう相談するのも申し訳ない...」
部下は、そんなふうに感じているかもしれない。
ハートの音色を奏でよう!どうも、Heartistの山形です。
実は、私も以前は同じような上司でした。
仕事の質にこだわるあまり、つい自分で抱え込んでしまう。部下に任せたほうがいいと分かっていても、気づけば自分で手を出している。そんな日々を送っていました。
毎日遅くまで残業し、休日出勤も当たり前。バリバリ仕事をこなす"できる上司"のはずなのに、どこか心が疲れ果てていく感覚。
そんなとき、ある気づきが訪れました。
それは、私たちの内側には「ハート」という驚くべき力が眠っているという事実。この力に気づき、活用することで、仕事への向き合い方が大きく変わっていったのです。
今日は、「なんでも自分でやってしまう上司」の特徴と、その根本的な原因、そしてハートを通じた解決策についてお話ししていきたいと思います。
きっとあなたの中にも、こんな思いがあるのではないでしょうか?
「部下に任せたいのに、つい手を出してしまう...」
「完璧を求めすぎて、周りが近寄りづらくなっているかも...」
「仕事はうまくいっているはずなのに、なぜか心が満たされない...」
もしそうなら、このメッセージはあなたのためのものです。
人は誰でも、本来の自分らしさを取り戻すことができます。あなたの中に眠る「ハート」の力を呼び覚ますことで、仕事も人間関係も、もっと豊かに変わっていくはずです。
それでは、「なんでも自分でやってしまう上司」の特徴から、具体的に見ていきましょう。
1. なんでも自分でやってしまう上司の典型的な特徴

仕事ができる上司であればあるほど、陥りやすい行動パターンがあります。一見すると "理想的" に見えるその特徴が、実は周囲との距離を作り出しているかもしれません。
1-1. 周りから見える「完璧な上司」の姿
一見すると、「なんでも自分でやってしまう上司」は、理想的な上司に見えますよね。
締め切りは必ず守る
ミスのない完璧な資料を作成する
顧客からの評価も高い
困ったときは自ら率先して動く
周囲からは「仕事ができる人」「頼りになる上司」と評価され、実績も着実に残しています。
でも、その陰で、意外なことが起きているのをご存知ですか?
1-2. 部下が話しかけづらいと感じる3つの兆候
実は、あなたのデスク周辺には、目に見えない「壁」ができているかもしれません。以下のような状況に心当たりはありませんか?
相談のタイミングを逃す部下が増えている
「課長、ちょっとよろしいでしょうか...」
そう声をかけようとした部下が、あなたの真剣な表情を見て、「やっぱり後にしよう」と引き返していく。報告が遅くなりがち
「もっと早く報告してくれれば...」とため息をつくことが増えている。実は部下たちは「完璧な状態になってから」と報告を躊躇していたのかも。会議での発言が少なくなっている
「もっと活発な意見交換を」と願っているのに、なぜか会議は静かになる一方。みんな「完璧な答え」を求められることを恐れているのかもしれません。
1-3. あなたも該当していないか?セルフチェックリスト
ここで、少し立ち止まって、自己チェックをしてみませんか?
以下の項目に3つ以上当てはまる場合、要注意です。
□ 部下の作った資料は、ほぼ必ず手直しをしている
□ 「この程度のことなら、自分でやったほうが早い」とよく思う
□ 夜遅くまで一人で残業することが週に3日以上ある
□ 休日に仕事のメールをチェックするのが習慣になっている
□ 部下から「完璧主義ですよね」と言われたことがある
□ 「ミスは許されない」という思いが強い
□ 仕事を任せても、つい途中で手を出してしまう
「えっ、これって悪いことなの?」
そう思われた方もいらっしゃるでしょう。確かに、これらの特徴は、むしろ「よい上司」の条件のように思えます。
でも、あなたの心の奥底で、何か引っかかるものを感じていませんか?
完璧を求めれば求めるほど、なぜか心が疲れていく。
仕事の成果は上がっているはずなのに、どこか空虚感が残る。
部下は育っているのだろうか、という不安が消えない。
実は、これには深い理由があるのです。
次は、なぜ私たちは「なんでも自分でやってしまう」のか、その根本的な原因について、掘り下げていきたいと思います。
2. 自分でなんでもやってしまう根本原因

私たちが「完璧な上司」を演じようとする背景には、意外な心理が隠れています。その根本的な原因を理解することが、変化への第一歩となります。
2-1. 「できない自分」を隠したい気持ち
実は、なんでも自分でやってしまう私たちの行動の裏には、ある大きな誤解が潜んでいます。
それは「何かができなければ価値がない」「結果を出さなければ認められない」という深い思い込み。
ある管理職の方は、こう打ち明けてくれました。
「転職して半年。まだ右も左も分からない時期に、部下を持つことになったんです。正直に言うと、自分に自信が持てなくて...。だから、少なくとも『仕事はできる上司』だと思われたくて、必死でした」
このように、私たちは知らず知らずのうちに、自分自身を「望ましい自分」と「望ましくない自分」に分けてしまいがちです。
望ましい自分:ミスをしない、完璧な仕事をする、周りから頼られる
望ましくない自分:失敗する、不安を感じる、助けを求める
そして、「望ましくない自分」を必死に隠そうとするあまり、すべてを自分でコントロールしようとしてしまうのです。
2-2. 常に緊張状態にある心の実態
この二分化された自己認識は、私たちの心に常に緊張状態をもたらします。
失敗することへの極度の恐れ
人に迷惑をかけることへの過度な警戒
評価を落とすことへの不安
その結果、何が起きるでしょうか?
部下に仕事を任せられない
些細なミスにも過剰に反応してしまう
周りが近づきにくい雰囲気を作ってしまう
この緊張状態は、まるで見えない鎧のようなものです。自分を守るために着けているつもりが、実は周囲との温かな交流を妨げているのかもしれません。
2-3. 完璧を求めすぎる深層心理
さらに深いところには、「完璧でなければならない」という思い込みが存在します。
「上司である以上、すべてを把握していなければ」
「部下の前では、弱みを見せてはいけない」
「信頼されるためには、ミスは許されない」
このような思い込みは、実は私たちから大切なものを奪っています。
自然な人間関係を築く機会
部下が成長するためのチャンス
自分自身の本来の可能性
そして、最も皮肉なことに、完璧を求めれば求めるほど、心は本来の自分から遠ざかっていくのです。
ここで、あなたにある問いかけをさせていただきたいと思います。
「完璧な上司」を演じることに、どれほどの疲れを感じていますか?
でも、大丈夫です。こんな状態から抜け出す方法があります。それは、私たちの内側に眠る「ハート」という力に気づくことから始まります。
3. ハートが教えてくれる意外な真実

完璧を求める毎日の中で見失っている、大切な気づきがあります。それは、私たちの内側にある「ハート」が教えてくれる、人生を変える真実です。
3-1. なぜ頑張れば頑張るほど空虚感が増すのか
あるとき、ある女性管理職の方が、印象的な言葉を残してくれました。
「数字は達成できている。評価も悪くない。なのに、なぜかこの虚しさは何だろう...」
なぜ、このような感覚に陥ってしまうのでしょうか。
実は、私たちが追い求めている「完璧」は、外側の価値観に基づいているのかもしれません。
「こうあるべき」という社会の期待
「上司として当然」という固定観念
「人より優れていないと」という比較の習慣
このような外側の基準に従って生きているとき、私たちは自分の内側にある大切な声を聴き逃してしまいがちです。
その声とは、ハートからのメッセージ。
「本当はどうしたいの?」
「今のあなたは幸せ?」
「もっと楽に生きても良いのよ」
3-2. 「できる自分」と「できない自分」の統合
ハートは、私たちに重要な真実を教えてくれます。
それは、「できる自分」も「できない自分」も、どちらもあなたという存在の大切な一部だということ。
例えば、あなたの「できない部分」は・・・
部下への共感を深める機会
チーム全体で成長するきっかけ
より深い人間関係を築く入り口
むしろ、自分の弱さを認められる強さこそが、真のリーダーシップのように感じます。
3-3. ハートが導く本来の自分の姿
ハートは、私たちに新しい可能性を示してくれます。
完璧である必要のない自由さ
ありのままで認められる安心感
人と深くつながれる喜び
実際に、ハートを開いて仕事に向き合うようになった方は、こんな変化を体験しています。
「部下に弱みを見せるのが怖かった私。でも、あるとき思い切って『実は私にも分からないことがあるの』と正直に伝えてみたんです。すると、驚くことに部下たちの表情が柔らかくなって。それ以来、チーム全体の空気が変わりました」
このように、ハートを通して本来の自分を取り戻すとき、仕事への向き合い方が自然と変わっていきます。
自分に正直になれる
部下との関係がより深くなる
仕事に創造性が生まれる
では、具体的にどうすれば、このハートの力を活用できるのでしょうか?
次は、明日からすぐに実践できる具体的なステップをお伝えしていきます。
4. 明日から実践できる3つのステップ

理論は理解できても、実践となるとなかなか難しいもの。ここでは、忙しい毎日の中でも無理なく始められる、具体的な方法をお伝えします。
ステップ1:ハートに手を当てる瞑想法
ステップ2:自己受容の練習方法
ステップ3:部下との新しい関係性の築き方
ステップ1:ハートに手を当てる瞑想法
「瞑想なんて、私には難しそう...」
そう思われるかもしれません。でも、たった30秒から始められる、とてもシンプルな実践方法があります。
▼ 朝の出社前の実践
出社前に深呼吸を3回
右手を胸の中央に優しく当てる
今日の自分に問いかける:「今日、大切にしたいことは?」
▼ オフィスでの実践
会議の前に30秒だけ実践
デスクで資料を確認する前に3回の深呼吸
部下と話す前に胸に手を当てる習慣
「慌ただしい朝に、そんな時間ない!」という方へ。
電車の中でも、エレベーターの中でも、さりげなく実践できます。誰にも気づかれることなく、あなただけの静かな時間が作れるのです。
ステップ2:自己受容の練習方法
完璧主義な私たちにとって、最も難しいのが「自分を受け入れる」こと。でも、以下の実践を続けることで、少しずつ変化が訪れます。
▼ 今日の出来事ノート
毎日、以下の3つを箇条書きでメモしてみましょう。
今日の良かったこと(例:部下のアイデアに耳を傾けられた)
今日の失敗や気がかり(例:つい口調が強くなってしまった)
それらに対する優しい言葉(例:「一生懸命だったね」)
▼ 自分へのねぎらい
特に重要なのが、一日の終わりのプラクティス。
鏡を見ながら「お疲れさま」
自分の頑張りを言葉にする
明日へのエールを送る
ステップ3:部下との新しい関係性の築き方
ハートを開くことで、部下との関係性は自然と変化していきます。以下の実践を意識してみてください。
▼ 「完璧」を手放す練習
部下の報告にすぐに修正を入れない
「こうしたほうがいいかも」という提案型の声かけ
「私にも分からないことがある」と正直に伝える勇気
▼ 「聴く」の練習
相手の話を最後まで聴く
ハートで聴く(判断せず、まず受け止める)
「なるほど」「そうだったんだ」と共感を示す
これらのステップは、決して一度に完璧にこなす必要はありません。
小さな実践を少しずつ積み重ねていくことで、必ず変化は訪れます。
大切なのは、この過程で生まれる気づきです。
完璧でなくても、十分に価値がある
弱さを見せることで、むしろ信頼関係が深まる
チーム全体がより活き活きとしてくる
5. まとめ:ハートが導く新しいリーダーシップ

完璧を求める毎日から、ハートを通じた新しい働き方へ。その変化は、あなたとチーム全体に想像以上の変化をもたらしてくれるはずです。
5-1. 本来の自分を生きることで開かれる可能性
「なんでも自分でやってしまう上司」から卒業することは、決して自分を否定することではありません。
むしろ、それは・・・
より本来の自分に近づくこと
より自然な関係性を築けること
より創造的な仕事ができること
への第一歩です。
5-2. チーム全体の成長につながる気づき
ハートを開くことで、思いがけない発見があります。
部下一人一人の個性が輝き始める
チームに新しいアイデアが生まれる
職場に笑顔が増える
実は、あなたが変わることで、チーム全体が変わっていきます。
5-3. これからの一歩を踏み出すために
完璧な上司を演じることに疲れていませんか?
本来のあなたらしさを取り戻す時が、もう来ているのかもしれません。
ハートという力を味方につけることで、きっと・・・
仕事はより楽しくなる
関係性はより深くなる
人生はより豊かになる
はずです。
そして、これは決して遠い目標ではありません。
今この瞬間から、始めることができるんです。
いいなと思ったら応援しよう!
