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感謝を込めて

神奈川の森屋です。

高校2年の息子は、陸上競技の中でも長距離に特化した「駅伝部」で、毎日練習に励んでいます。
中学3年間はサッカー部でした。
2年生が終わるまで、レギュラーにはなれませんでしたが、「サッカー楽しい!」と練習を休むことはありませんでした。ただ、練習試合に出ると言うので、応援に行こうとすると、「いつものプレーができなくなるから見に来ないで」と拒まれ、それを鵜呑みにした私は、いつも「どうだった?」と試合結果を聞くだけでした。

3年生になると、何度か試合に出られるようになり、最後の試合で「来たかったら来てもいいよ」と言ってくれました。誰よりも小さい身体で、コートの端から端まで走り回る息子の姿を見て、「もっと見に来れば良かった」と後悔したことを憶えています。

この頃、陸上部の先生から駅伝大会の誘いを受けて出場したところ、サッカーにはない魅力を感じたようで、「高校で陸上やるから志望校変える!」と言ってきました。「内申点は少し足りないけど、あと3ヶ月頑張って入試で勝負する。」と、今まで見たこともない集中力とやる気で、入試に挑みました。
今振り返ると、初めての駅伝で先生や仲間から、「自分が必要とされた」喜びを味わい、その喜びがパワーとなり、難しい入試にも挑戦できたのだと思います。

自信を持って臨んだ入試でしたが、残念ながら第1希望の高校には届きませんでした。
発表後、悔し涙を流しながらも、「友達に気を遣われたら嫌だから、笑いながら教室に入ったら、みんなも笑ってくれたよ」と、自分で決めて臨んだ入試の結果を、自分で受け止め、彼はしっかりと前を向いて進んでいました。
「3ヶ月必死に勉強して良かったよ。高校の駅伝部で鍛えて、大学で箱根目指す!」

高校に入学までの半年間で、大きな壁を乗り越えた彼は、とても頼もしく成長していました。その姿を見て私も、彼の次なる目標達成のために、私にできるサポートをしよう!と、心に決めました。
そして、彼と一緒にこの高校生活を楽しむために、学校行事のサポーターに手を挙げました。保護者や学校との関わりができ、私も学校へ行くことが楽しみになると、「この学校で良かった!めっちゃ楽しい!」と、彼から嬉しい言葉を聞くことができました。

先月、今年度の駅伝部のシーズンが終わりました。2年前の悔しい気持ちを糧に、キャプテンとして各地の様々な駅伝大会で走る彼を、私は毎回応援に行きました。大きな声で、彼の名前と「ファイト!!」と贈るその数秒に、応援できる感謝を込めて。

信じて見守る先にある喜びを教えてくれた彼を、これからもサポートしていこうと思います。

2018年3月5日
神奈川県/森屋弘美
NPO法人ハートフルコミュニケーション認定ハートフルコーチ


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