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退職・転職に迷うあなたへ:公務員だった私の新しい挑戦 その①


陸上自衛隊での経験と心境の変化

1.導入

この投稿では、公務員だった私がなぜ新しい挑戦を選んだのか、その背景をお話しします。

もしかしたら、あなたの一歩を踏み出すヒントになるかもしれません。

① 陸上自衛隊での経験と心境の変化

② 陸上自衛隊から地方公務員へ転職

③ 地方公務員から心理カウンセラーへ

④ ここまでの人生の振り返りとメッセージ

大きく4回に分けて私の経歴についてお伝えしていきます。

今回は① 陸上自衛隊での経験と心境の変化についてです。


2.陸上自衛隊を選んだきっかけ

そもそもなぜ就職先に陸上自衛隊を選んだのかをお伝えします。

高校卒業後、大学へ進学しましたが、卒業後の進路については真剣に考えたことがありませんでした。ただ、私が幼少期の頃から、元公務員だった親から「公務員は安定しているから良い」という話を聞いていたため、自然と公務員を目指そうと考えるようになりました。

当時の私は、自分が本当に何をしたいのかを考えることなく、流されるように進路を決めていました。

公務員といっても職種はさまざまですが、決め手は身近な親戚や祖父が自衛隊で勤務していたことです。その影響で、陸上自衛隊を選びました。

自分が安定した職に就けば親や周りの親戚が安心するだろう――そんなことばかりを考えていて、自分の気持ちは二の次でした。

とはいえ、自衛隊という厳しい環境に飛び込むことで、肉体面や精神面を鍛えられるのではないかという期待も少しは持っていました。


3.陸上自衛隊での経験と学び

「一人はみんなのために、みんなは一人のために」

この言葉を隊員同士でよく叫んでいたのを今でも思い出します。一人ひとりが一致団結して協力し、思いを一つにしなければ士気も上がらず、任務を遂行することはできません。そのため、仲間を見捨てることは決してありません。仲間を守ることが自分を守ることにもなるからです。

これは他の職業でも同じかもしれませんが、意識の差が自衛隊では顕著です。
なぜならば、
「ことに臨んでは危険を顧みず、自らの命を捧げる」
――新隊員のときに誓うこの言葉が持つ重みがあるからです。当時の私は、この言葉の真意を理解するにはまだ覚悟が足りなかったと振り返ります。

例えば、決められた時間に遅れることなど絶対に許されません。もしそれが野外行動中の訓練(演習場での部隊行動訓練)で起きれば、後続部隊に多大な影響を与え、全体としての任務遂行が不可能になります。

そのため、特に野外行動中は秒単位での行動が求められる環境でした。普段から時間管理を徹底され、スケジュール通りに動く訓練を日々繰り返していました。

マイペースな性格だった私でも、朝6時に起床し、5分後には点呼、その5分後には朝食という生活に次第に慣れていきました。


あるとき、日米共同訓練に参加した際、知り合った米軍の下士官との会話が今でも忘れられません。

彼に普段の任務について尋ねたところ、間を置いて、

「戦地で息絶えた仲間を収容所へ運ぶ仕事だ」
と語られました。

その言葉に衝撃を受け、しばらく何も言えませんでした。想像はできたものの、その現実を聞くことで、私自身の使命感や覚悟について考えさせられるきっかけになりました。


また、災害派遣の経験もありました。大地震や大雨災害、山岳遭難救助などの任務に出動する中で、自衛官としての意義を深く感じました。いざというときのために備えるのが自衛官の仕事です。

このような場面では特にやりがいを感じましたが、同時に「こういうときにしかやりがいを感じられない自分」に違和感を覚えるようになりました。それが転職を考え始めた理由の一つでもあります。


4.まとめと次回予告

陸上自衛隊での経験は、私の人生にとって貴重な学びを与えてくれました。
しかしこのような経験を経て、私は『この働き方は自分に合っているのだろうか?』と自問するようになりました。

次のステップに進む決断に至るまでには、さまざまな葛藤がありましたが、その中で気づいたことも多くありました。

もし、あなたが今迷いや不安を抱えているのなら、まずは自分の心の声をしっかり聞いてみてください。その一歩が、新しい道を切り開くきっかけになるかもしれません。

次回は、陸上自衛隊から地方公務員へ転職した理由と、そこでの経験についてお話しします。


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