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貯金の心理学6:フレーム効果
フレーム効果とは、同じ情報でも、その情報の提示方法や表現の仕方(フレーム)によって、人々の判断や意思決定が変化する認知バイアスです。
人は、情報をどのように表現されるかによって、異なる解釈をしたり、異なる感情を抱いたりします。
フレーム効果は、特にリスクを伴う選択において顕著に現れることが知られており、ポジティブな表現で情報を提示するとリスクを回避する傾向が強まり、ネガティブな表現で情報を提示するとリスクを求める傾向が強まることが研究によって示されています。
フレーム効果は、広告、政治、医療、交渉など、様々な分野で利用されているのです。
『湖と語り部の言葉』
とある静かな村に、二人の旅人がやってきました。村は、美しい湖に囲まれており、人々は、その湖の水を生活用水として使っていました。一人の旅人は、湖のほとりで、水を手ですくい、こう言いました。「この湖の水は、なんと清らかで美味しいことでしょう!きっと、体に良い成分がたくさん含まれているはずだ。」と。
もう一人の旅人は、湖の水を見て、眉をひそめました。「この湖の水は、少し濁っていて、泥の匂いがする。飲んだら、お腹を壊してしまうかもしれない。」同じ湖の水なのに、二人の旅人の言葉によって、村人たちの印象は大きく変わりました。ポジティブな言葉で語った旅人のおかげで、村人たちは湖の水を安心して使うことができ、ネガティブな言葉で語った旅人のおかげで、湖の水を飲むのを不安がる人もいました。
このように、同じ物事でも、表現の仕方によって、受け手の印象が大きく変わってしまうということを教えてくれます。
貯金対策のポイント:
貯金目標をポジティブに表現する: 貯金目標は、「〇〇のために貯金する」など、達成することで得られるメリットを強調する。
貯金のメリットを意識する: 貯金は、将来の不安を解消するためのものではなく、夢や目標を達成するための手段であると捉える。
少額から始める: 大きな目標額を掲げるのではなく、まずは少額から貯金を始める。
貯金進捗を可視化する: 貯金アプリやグラフなどを利用して、貯金の進捗状況を視覚化し、モチベーションを維持する。
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