2021年3月1日(月) アメリカン・グラフティ見た,木の芽時
最初の1時間だけ見て中断していたアメリカン・グラフティを最後まで見ました.
正直最初は女の子とあわよくば一夜を共にすることや車での危険なレースに夢中な彼らがなかなか理解しがたく,当時のアメリカではこうやってちょっと悪い遊びも経験しつつ大人になっていくという感じなのかな,あんまり理解できんな,と思っていたのですが,
出発前の胸の高鳴りや投げやりな焦燥感が混ざり合ったような特別な一夜を淡々と映すこの映画の居心地の良さを徐々に感じてきました.
正座して見るというより,個人的にはBGV(バック・グラウンド・ビデオ)として流しておきたい映画だなぁと思います.
とはいいつつ,
最初に面白さを感じられていなかった理由として,観ながらストーリーをちゃんと把握できていなかった(登場人物もちゃんと把握してなかった)こともあるよなぁと思っていて,
多分つまらない映画じゃなかったはずなのに,自分が2時間の映画をストーリーを追いながら見る集中力がないためにつまらないと感じてしまったのが今とても悲しいです.
もう少しアメリカン・グラフティとちゃんと向き合いたいので,もう一度見てみようと思う.
Wikipedia見てきた.ベトナム戦争などが起こる前の,アメリカの最高の時代の一夜を描いているのですね.
ジョンとテリーがあの一夜の数年後亡くなっているのも(テリーはベトナム戦争の戦闘がきっかけだし),最も勢いのあった時代とその後の混乱を表しているようで切ない.
あの時代は,ジョンやテリーのように,飲酒運転の事故やベトナム戦争がきっかけで亡くなる若者が沢山いたんでしょうか.
そしてハリソン・フォードがいることに気づかなかった.もっとちゃんと見ていてほしい,自分よ.
アメリカン・グラフティの場合舞台は夏だけど,故郷からの出発,卒業,…と,日本でいう木の芽時の要素が沢山あるなと感じていました.
そう,今は木の芽時.
色んなものが動き始めてる,自分も動かないと,でも朝起きたくない,でも何かしていないといけない気がする,そわそわする,開き直って趣味をやろうと思っても上手く文章が書けない,無意味にTwitter開いて閉じてまた開いてる,そんな状況も春のせいにしていいですか.
数年前の3月,別に何も問題はないはずなのに漠然と不安で泣いてしまう,という話をしたら,あぁ~春ってそういうことあるよね,谷川俊太郎も「目に見えないエネルギーの流れが 声にならないさけびとなってこみあげる」って言ってるじゃん,春って不安定になるんだよ,と言われたのを思い出す.あの時教えてくれてありがとう.
こんなに穏やかな季節なのに,命が芽吹く時なのに,それと一緒に不安も目覚めてしまうなんて不思議なもんですね.
木の芽時なのでしっかりした文章書けてないけれど,精神が不安定な時は「今不安なのは○○のせいだから!」と言えるものを沢山作っておくとちょっと安心な気がします(妖怪,ドルチェ・アンド・ガッバーナの香水).春の不安は木の芽時のせいにしておこう.
そういえば去年は,春にかけてコロナが本格的になっていって,木の芽時に緊急事態宣言も発令されて,だったので,本当に辛い年でしたね….
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