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ラトビアで緊急避妊薬を薬局で買った話

日本でついこないだ、緊急避妊薬が薬局で販売される方向で政府が動いているという報道が出て、ちょっと話題になっていた。
一年前にロンドンから帰国後、日本はイギリスのように低用量ピルが無料ではなかったり、月経カップにしてもヨーロッパと比べると割高だったり、
女性に必要なものが整っていないなと思っていたので、緊急避妊薬についても薬局で売られるように訴える署名には一年ほど前にサインしていた。

今丁度ラトビアに滞在中で、気になったのでこの国では緊急避妊薬は誰でも買えるものなのか薬局で聞いてみた。
結果、ラトビアの首都リガでは緊急避妊薬は誰でも、女性ではなく男性でさえ買える。そして夜中でも買える。(Netflixのセックスエデュケーションというイギリスドラマの中では女性しか買えないようだったので意外)

そしてレストランやカフェ、スーパーマーケット以外の店は大抵6時とか遅くても8時くらいには閉まってしまうこの国でも、24時間営業の薬局があり、結構いつでも誰でも買えるようだった。勿論病院に行く必要も処方箋も要らない。だってこの薬が必要ということは、緊急時だからだ。病院に行ってる暇などあるものか。

日本では24時間営業のコンビニは見たことあるけど、薬局は見た事が無かったのでこれは本当にいいなと思った。そんなに沢山あるわけでは無いが、首都リガで数カ所見つける事が出来る。小さい街なので十分ではと思う。

下の写真は24時間営業の薬局の入り口の写真。21時から8時まで普通の入り口はしまっているが、左側にあるベルを鳴らし店員さんを呼ぶことが出来る。お店には入れないがこの小窓のようなところから薬を渡してくれる。
夜営業のセキュリティ面からと、夜勤する人の待遇に考慮した結果と思われる。因みに22時から6時までは夜料金で+0.55ユーロが薬代に上乗せされる。

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人にも寄ると思うが、大抵性行為は夜する事が多いんじゃないかと思うし、性犯罪も夜中が多いのではないかと思う。緊急なものは24時間アクセス可能なところで販売すべきだと改めて思った。日本でも薬局販売ならば24時間営業にするか、コンビニで販売できるようにした方がベターと思う。

因みにラトビアの緊急避妊薬の値段は薬局により多少違うようだが15ユーロから17ユーロほどであった。
日本円にすると2000円くらいである。日本で緊急避妊薬を買うと5000円から2万円だそうで、しかも産婦人科の受診が必要であるそう。

実に値段は2倍以上から10倍である…。しかも病院に行かないといけない。診察料だってプラスでかかってくるだろうし、都会ならいいかもしれないが田舎だと病院の営業時間とかめっちゃ短そうだから入手までのハードルはかなり高いと思われる。あと日本の産婦人科の雰囲気ってなんか独特である。妊婦さん以外はちょっと行きずらいのでは無いか。

緊急避妊薬は72時間以内に飲むのが良いとされてるけど、連休初日とかだとアウトである。そしてアウトな事があってはいけないと思う。
下の写真はラトビアの緊急避妊薬レノステラ。

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これは一体どういう事なのだろうか。
端的に感じていることを申しあげると、日本人女性には選択の権利が無い、もっと言うと人権がない、日本政府から人間扱いされてないという事になると思う。
妊娠するのは女性であって、妊娠するかそれを阻止するかを決めるのは女性の自由である。日本のシステムを決める国会議員は九割が高齢男性でしめられているというのは周知な話だが、女性に選択肢を与えたくないという事は、男性が女性をコントロールしたいという事になる。2020年とは思われない驚くべき性差別だと思う。

日本は世界ジェンダーギャップ指数121位。
一方のラトビアは何と意外にも11位。

ラトビアってどこだよ!?て人が多いと思うけど、意外にも男女平等が進んでる国なよう。
ラトビアは人口でいうと国全体で札幌と同じくらいしかおらず、面積も北海道くらい。悪い言い方すれば小国で、EU加盟国ではあるが、そんなに豊かで経済がいい国では無いと思う。
1991年までソビエトから侵略されていた国で、独立して間もない国である。位置的にはロシアの左隣。フィンランドの下である。
いわゆるバルト三国でリトアニアとエストニアに挟まれている。

侵略の名残でラトビアの人口の半分がロシア人だそうで、消費税は21%とお高め。一般の人の月収は仕事にもよるが1100ユーロくらいだが、所得税が高いのと、年金とか諸々取られるて手取りはその半分くらいになってしまうらしい。こんだけ税金とか取られたら金持ちとか一生なれない気がする。
その代わり家賃、食費などは安く、生活しやすいのでベンチャー企業が集まりつつあるそう。街並みは、ここは中世なのか!?という程美しく古い建物が並び、首都リガにあるオールドタウンと呼ばれる場所は世界遺産である。廃墟好きにはたまらない街。


ヨーロッパ全体に言える事だが、日本と比べるとサービス、交通機関はポンコツである。有名店で買い物してもタックスフリーの申請の仕方が分からないから出来ないと言われたり、エスカレーター、エレベーターは無いところの方が多い。今滞在しているところも6階だが、階段しかない。あと建物が古いせいか、自動ドアとか見た事ない。

アマゾンプライムで次の日に商品届くとかも無理である。そもそもラトビアにはアマゾンというそんな便利なサービスは無い。ただオンライン化、キャッシュレス化、セルフレジなどは日本よりも進んでいる。

そんなポンコツサービスな国よりも、日本の緊急避妊薬へのアクセスはかなり悪い。ヨーロッパでは、何よりも人間の命、権利が優先されているようだから、その分サービス面がポンコツなのだと思う。

日本はその反対。経済やサービスは世界でも屈指に発展したが、その影で本来一番大事にされるべき事が置き去りになっていると感じる。
つまり日本は人間(特に女性)の権利、ひいては人間の生命よりも経済やサービス、つまりモノの方が大事ということだ。

日本で児童虐待のニュースが無くならないのは、こうした緊急避妊薬へのアクセスが悪いのも原因の一つと思う。
妊娠出産は女性の一生を左右する極めて重大な出来事である。便利な薬があるのであれば、自分でコントロール出来る様にすべきと思う。

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因みに私は日頃から低用量ピルを服用していて、これもラトビアで買えないか試してみた。本来だと処方箋がいるそうだが、イギリスで処方された薬を見せたら同じ成分量の薬を売ってくれた。1ヶ月分6ユーロだった。750円くらいだと思う。日本だと2、3000円が相場と思うので、実に三分の一の値段であった。まとめ買いして日本に帰ろうかと思うくらいの安さである。
↑写真上の方がラトビアの低用量ピル、下がイギリスの。

因みに月経カップも探してみた。こちらは薬局ではなく薬局っぽい日用品店で10ユーロだった。1200円くらいかな。安すぎて友達のお土産用に2つ買った。
日本だとネット調べで4000〜6000円だった。高!!
基本日本ではサニタリー用品とか薬品とかはめちゃ割高である。税金とか社会保障も関係してるかもだけど、とりあえず高い。

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なんか他国を知れば知るほど日本に住むのが悲しくなってきた。
どこまで我々の権利は軽視されているのだろうか。さすがジェンダーギャップ指数121位だ。違う時代なんじゃ無いかとさえ思う。

何もかも便利で生活しやすいのは素晴らしいと思うけど、人権のない国よりサービスはポンコツだけど人権のある国に住みたいと思うようになってきた。まあヨーロッパだと今度は人種差別される事があるので、悩みは尽きないのだが、、人権無いよりはマシかなあ。

なんていうか日本に住むのは、土台がグラグラの家に気づかないで住んでいる感じである。もし性犯罪に巻き込まれてしまったら?もしもの事があった時、一気に崩れてしまう脆い家である。緊急避妊薬が薬局で買えないとか学校では教えてくれなかったし。
女性を守るシステムが日本には無い。もしも自分の娘や嫁や、大事な女友達やガールフレンドや、はたまた母親が性犯罪に巻き込まれてしまったら?人事では無いのである。

ツイッターやニュースなどで日本で緊急避妊薬を薬局で売らない理由は、
悪用されるから、と言うのが一番多かった。どうやって悪用するのか分からんけどとりあえず意味不明である。
そんなこと言ったら包丁だって悪用したら人殺せるし、睡眠薬とかだって大量に飲ませたら死んでしまうだろうし、何だって悪用しようと思えば出来てしまう。なぜ緊急避妊薬だけずっと悪用されるから売らないと言うのかよく分からない。またそういう理論を展開しているのは大抵高齢男性であるのも気になる点である。
日本産婦人科医会までも薬局販売を反対していた絶望でしかない。

日本人男性は女性に選択する権利を持たせるのが怖いのかな、と思う。
あと女性を支配したいのであろう。女性に選択する権利を与えてしまうと、自分が子孫を残せないかも知れないと思い、脅威なのかも知れない。
ますますいつの時代の話なんだと思えてくる。江戸時代かよ。

不幸にも性犯罪にあってしまったり避妊に失敗してしまったりで、緊急避妊薬が急遽必要になってしまった人はとにかく不安と思う。

これがいつでも買えると言うだけでどれだけ救われる女性が増えるだろうか。日本で買えないとなると心配すぎて、要りもしないのにラトビアから買って帰ろうかと思うくらいである。

因みに色んなネットで情報を見てみたが、副作用が強いと書いている記事もあったのでビビりながらも試しに飲んでみた。飲んだ後すぐ就寝したせいもあると思うが、私の場合副作用はほぼ何もなかった。

こんなに便利なものがあるのだから一刻も早く薬局で売られるようになることを願う。早く日本人女性の権利が世界に追いつくよう、切に願います。

緊急避妊薬を薬局で売った方がいい!と思う方は是非ともこちらの署名にご賛同下さい↓

あと私がフォローしてる緊急避妊薬に詳しい産婦人科の先生や性教育のプロの方々。陰ながら応援して尊敬してます↓



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