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想像と想像と想像 #40

「MBTI」

どの集まりでも、20分は話題を持たせることのできる万能話題として世間を席巻しているMBTI。
勿論、みなさんもご存知だろう。
ご存知無い方のために簡単に説明すると、事前に答えたアンケートを元に、4種類のアルファベットを組み合わせてその人の人格を表すといったものである。

僕は、このMBTIというものが大嫌いである。
詳しくは、つい最近まで毛嫌いしていた、と言った方が適切であろう。

⚠︎ここから先は、僕個人の大きな大きな偏見が含まれます。特定の個人のことを言っているわけではないので、心臓の悪い方はお気を付け下さい。

MBTIが嫌いだった理由のまず一つに、人を16タイプごときで分類できるという思い上がりがある。
十人十色という言葉があるように、人は人それぞれ個性というものがある。
その個性を、16のタイプのうちのどれかにAIが勝手に分類したものがMBTIであると考えている。
人それぞれ個性があるにも関わらず、MBTIの16タイプが人間の全ての種類であると言わんばかりの勢いで会話を展開するその場の空気が、思い上がりであり、人間を冒涜しているように感じてならない。

次に、MBTIについて熱く語るタイプ、ここでは全てのアルファベットを理解した上で、
「私とあなたはここが違うからこういう行動が違ってくる」
などと、捲し立ててくるタイプのことを指す。
このタイプは、基本的に話が心底つまらない。
MBTIに限らず、どの話題でも「決めつけ」が全面に出ているため、話題に対する食いつきのスピードも速いが、突き放してくるのも速い。
もはや、「さんま御殿」の不快版である。
先程の話題とも重なるのであるが、16タイプで人間を分類することを誇らしげに語っている様が、非常に浅はかで目も当てられない。

ただ1週間ほど前、友達にこの話をした際に、「MBTIは他人を理解するためのツールの1つ」
と聞き、天地がひっくり返るほど驚いた。
確かにその通りである。
何も知らない人の性格を大雑把に把握し、
「このタイプだったらこういう行動しちゃう?」
などと聞いてその人に対する理解を広げることができるのだ。
この質問の返しが、MBTIのタイプの傾向から離れていたらなお面白い。

この話を聞いて納得するとともに、僕は自分の今までの思考を深く恥じた。
僕の700字に渡る悪口ノートは、所詮MBTIに対する差別的視点の強い「思い込み」でしかなかったのである。

その反省を生かして、「インスタとTwitterで十分」というSNSに対する思い込みを見直し、大人しくBeRealとやらを入れてみようかと思ったが、今更入れるのも恥ずかしいのでやっぱりやめた。

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