ドキュメンタリー映画【牛久】
うちの夫は外国籍です。
結婚した当時、入管で配偶者ビザを取得するのに色々と不愉快な質問をされたのは今も忘れません。
配偶者ビザというのは入管の方の視点では、なんの仕事でもできるので最強のビザだそうです。なので偽装結婚が多いんですよと言われました。
配偶者ビザといっても書き換えもあるし、自分の国に帰国するたびに再入国の申請が必要です。滞在10年過ぎたところで永住権を申請したら、配偶者ビザがあるのになぜ永住権が必要?と何度も聞かれました。
2度落とされて、子供ができてから申請した3度目で取得。変わったことは子供ができたことだけです。
そんなことがあったのでこの「牛久」という映画に興味を持ちました。
この「牛久」という映画をみて、私たちが体験したことは、どうってことないことだったんだとショックを受けました。
不法労働、不法滞在の人が多いという事実があるのかもしれません。
でも、だからといって事情を理解しようともせずに暴力や威圧的な態度で、接するのは人間としてどうなんだろうか?
日本は良い国。ホスピタリティーの国。謙虚な国。これは日本の表の顔。
その裏ではこのようなことが行われている。
私がそんなことを言ったら、「あなたの意見は外国人の視点です。入管で叫んだり、泣いたり、暴れたりしている外国人たちが毎日たくさんいて入管の人だって気の毒。厳しい態度になるのは仕方ない。」ととある方に言われました。
私はその言葉にゾッとしました。
嫌気がさすから、うるさいから、何言っているかわからないから制圧する、力で説き伏せるでいいのでしょうか。。。
滞在が合法的ではない状態になっている方がいて、国にも帰れない事情がある。それを解決するための術もわからないで、途方に暮れている人がいる。書類の不備と言われるだけで、何がどう不備だったから認められないという却下の理由を入管は教えてくれないのです。
この映画の監督は、「できればこんな映画作りたくなかった。作らないで済む方がいいに決まってる」と舞台あいさつでおっしゃいました。
今、日本は海外からの働きに来てくれる人がいないと将来成り立たなくなっている状態です。
観光客や企業駐在で来る方はWELCOME。でもそのほかは基本的にいりませんという日本のブラックな面が早く改善されるためにも、まずは一人でも多くの方が、事実を知ることが大事だと思いますのでぜひご覧になってみてください。