「新型インフルエンザ等対策政府行動計画の改定に向けた意見」が取りまとめられました
9月に始まった新型インフルエンザ等対策推進会議も8回目を迎え、「中間取りまとめ」に相当する「新型インフルエンザ等対策政府行動計画の改定に向けた意見」がさる12月8日に取りまとめられ、担当大臣である新藤大臣に座長から手交されました。
「意見のポイント」という要点をまとめた資料もあるのでご参照ください。
大きく「3つの課題」「3つの目標」「改訂の4つの基本的な考え方」が押さえておくべきポイントでしょう。
会議でも、このnoteでも繰り返し申し上げてきましたが、過去の事象に学びすぎてしまう、あるいは過去の事象に最適化して計画を作ってしまう。これがコロナ・パンデミックにおける危機管理としての反省点だったと考えます。過去ではなく、今後未来に直面するパンデミックに向けて、その時あるべき姿を明確にして準備を進める、という観点は議論の中でもこの「意見」の中でも十分に意識していただけたものと考えています。
パンデミックに限らず、日々世界で様々な感染症が発生しており、日々感染症のリスクに直面しています。医療、保健、公衆衛生のみならず、社会全体で、基本的な感染症対策を浸透させ、また、日々の感染症対策のレベルを少しづつ底上げし発展させていくことが、最も重要なパンデミック対策の土台となります。日々の平時の対策強化の積み重ねが、その先のパンデミックで一段レベルアップすることに自然とつながっていけると良いな、と思う次第です。
取り組むべき課題は多く、解決には時間がかかることもありますが、今後の各論の議論では、パンデミックを一つの目標として、そこから逆算して平時の対策を考えていく、そして平時の対策のレベルアップが全体としてパンデミック対応を今回よりも一段レベルアップすることにつながるような具体的な計画を示せると良いのではないかと考えています。
皆様、良いお年を!