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”ほめる”スキルと大切なこと

ある記事を読んでいて、同感!と思ったフレーズがありました。

「褒める」という行為には魔力があります。褒められればそのときは誰でも気分が良いものですし 、やる気も湧くような気がしますが、これらはカンフル剤のようなものです。

その記事はこちら
「どっちがいい?」と聞くのが幼児期の子にとって負担でしかない理由

文章の項立てはこのように。

◆「どっちがいい?」となんでも聞いていませんか?
◆挨拶をさせることよりも、挨拶しているところを見せ続ける
◆人間への信頼感を失わせる「褒める子育て」とは

文章の最後に、こんな言葉も。

『実は子どもにとって、本当に欲しいものは褒め言葉よりも、見守る視線です。』

この言葉、おとなにとっても、いえ、おとなだからこそ、欲しいもの、なのかも。

「どっちがいい?」と聞くことについては様々な意見があるだろうと感じましたが、選択を求める場面やバランスということかと理解しました。

私は「褒める」についての記述に触発されました。
ほめ方は対人コミュニケーションでは、かなり大切なことだと思います。人は、ほめられたいように、ほめてもらいたいのだと思います。これができるためには、事前に相手を「知っている」ことが必要ですから、コミュニケーションの基本スキルを使えることが必要になってきます。

「ほめる」三段階、ということを聞いたことはありますか?拙文ですが、ある連載コラムに書いた中からご紹介してみます。

1つ目は、相手を直接ほめる=行動や能力をほめる
2つ目はその人がしたことで、他の人がどう思っているかを伝えてほめる=影響力
3つ目はその人がしたことが、他の人にどう貢献したかを伝える=波及効果

だそうです。

例えば、
「○○○が描いたこの絵、パパは好きだな。ココの色合いがいいなあ」、
「○○○の絵を観て、ママも素敵な絵だねって言ってたよ」、
「おばあちゃんが、この絵を観たから、毎日楽しい気持ちで過ごせるって言ってたよ」
という具合です。

職場でもよくあるのではないでしょうか?

人はほめられたいほめ方のタイプが、それぞれ異なりますので、こんな風に
「わあ、コレ、すごいねー、さすがだね」、
「ここまでできてるのは、あなたが準備してくれたからだね」、
「あなたがしてくれたからこそ、みんながうまくいったよ」、
「あなたが早く気づいて、○○を工夫してくれたから、うまくできたよ」
など、ほめ方を相手によって選択するといいでしょう。直感型、理論型、共感型、分析型ともいえます。

ほめる5段階とは次のようなレベルです。
相手の環境、行動、能力、信念、認識の5つです。
使い分けは、当人がほめられたいほめ方に加えて、状況に応じて言葉がけは変わるでしょう。2つ、3つを組み合わせるもあるでしょう。

1.相手の環境「いい雰囲気の学校にいるね」 
2.行動「すぐ行ってくれて助かったよ」 
3.能力「あなたの文章はわかりやすいね」 
4.信念「あきらめない姿勢がすばらしい」 
5.認識「みんなとやり遂げたいという思いに感動したよ」           

これらを使い分けるのは、なかなか高度ですが、少しずつ試していくと、使いこなせるようになっていきます。

使いこなすためには、もう一つ大切なことがあります。

それは、相手のことを知る、です。この「知る」において、重要なことは、どんな”価値観”をもっているのか、つまり、何を大切にしたい人か、ではないでしょうか?

感情の動きや表現も観察できるといいですね。割と単純な表現で喜ぶ人なのか、影響や波及効果を具体的に=分析的にほめられると喜ぶ人なのか。単純な人だって、例えば、とてもエネルギーを注ぎこんだ仕事の終わりには、「すごいね」以外の具体的な事柄や影響力をほめられたら、とてもうれしいだろうと思うので、いつも単純な言葉かけでいいわけでもなく、時機を得た言葉、が効果的です。

そして、これもよく言われていることですが、ほめる>指摘。ほめる割合を多く、改善点の指摘は少なく、です。この逆をやってしまいがちです。よかれと思って。(多分に自戒を込めて書いています)

けれど、充分ほめる、が無いと、伝えた改善点の内容が相手に伝わりません。

ほめると指摘の割合は、3対1とも、5対1、10体1、ともいろいろ言われているように思います。私の大学での体験的感覚では、大学生には少なくとも、3対1です。けれど、5対1の方がよりスムースですし、事後にポジティブに取り組めているように観察できました。ということは、新人スタッフにも同じことが言えるのではないでしょうか。初めて会ったクライエントにも、同じかな、と思います。
イタく、苦い経験からも、深くそう思います。といって、いつも実行できていないのが情けない限りですが・・・。


・・・・と、心がけるといいこと、テクニックといえるようなことはいろいろあるわけですが、私が一番大切だと思っていることがあります。

それは、”本心”で言う、ということです。

大人の事情としては、すごくいい!と思えない時でも、多少ほめる言葉を発する必要に迫られるときがあります。そんな時でも、どこか一つはいいところがあるはずです。そのいいところについては、「心から」ほめる

嘘やお世辞は、ほぼ?、必ず?、相手にわかってしまうと、私は思います。自分の経験でも、そうは思っていないのに、ほめてる?いいこと言ってる?と、気づいてしまったご経験、ありませんか?


「ほめる」はシンプル。素直に心から。されど「ほめる」にはスキルや思考、観察力も必要です。

少しずつ試して、実践することで身についていきます。直ぐにやってみることもできますね。

まずは、ファーストステップとして、ほめ言葉を口に出してみる、から、スタートしてみましょう^^

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