見出し画像

どうしたら動いてくれるのか? を探る

【GOAL 28】「どんな人にどんなことすると行動するのか」の#(ハッシュタグ)を探る

対象は誰か、どんな人がいるのか、どうしたら行動(健康行動、消費行動)してくれるのか、顧客と市場を科学的に分析するために、調査します。
調査設計で大切なのは、調査するn数の確保(何人に調査するといいのか)であることは間違いないですが、それと同じくらい、母集団の量と質の担保(分母に数があって偏りがなく、それによって分子の代表性が担保されていること)が重要です。せっかく得た調査結果に代表性や再現性が得られないと、悲劇です。

もう一つ大切なのは、調査したい調査項目と対象としたい属性項目の設定です。定量アンケート調査では、調査項目にはQ1、Q2……を振り、性別や年齢といった属性項目にはF1、F2……と記し(Fはフェイスシート)、調査項目と属性項目をクロス集計します。

さて、結果はどうなるでしょう。結果は、属性ごとの分析となります。たとえば、「30代独身男性は、〇〇〇〇です」のような。このクロス集計が結果分析として長らく用いられてきました。でも、これは属性ごとの傾向分析にすぎません。

<顧客分析に+α→ a インサイト調査>  顧客と市場をセグメンテーションできていますか?

重要なのは、この先です。さらに手を加えて、いくつかの調査項目から得られたいくつもの調査結果を掛け合わせて多変量解析すると、その調査結果から、複数の“ 似た者同士”をくくることができます。その後、それぞれの似た者同士について属性項目を後付けで分析すると、似た者同士の#(ハッシュタグ)がきれいに見えてきます。層別化された似た者同士ごとに、ニーズ(顕在化しているニーズの#、潜在化しているニーズの#)やKBF(Key Buying Factors, 購買決定要因。何が購入を決めているかの#)といったインサイトの共通項の#、さらに属性の#を特定できます。ココまでくると、「どんな人にどんなことすると行動するのか」の解が得られます。

「大学講義「健康サービス論」で教科書として使用し、そのときの音声資料をPodcast「図本ラジオ」として配信しておりますので、ぜひご活用ください」*左上オレンジ部分の白い矢印がプレイボタンです

【GOAL 29】「どちらがどこでどれくらい優れているのか」のエリアを探る

ここから先は

811字 / 1画像

¥ 100