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医療現場のリアルを公開。突然の事故や病気による障害、余命宣告をされた患者さんたちの言葉から教えられる人生や命についてを語っています。
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2020年6月の記事一覧

「知ったかぶり人間」が人生を楽しむ方法

ちょっと知っているだけなのにあたかも全て知っているような気分になってはいないですか? 私もみんなも知ったかぶり人間です。知ったかぶりでいるとその先のことをもっと知ろうという気がおきません。 だから「毎日がつまらない」「平凡な毎日」になるのです。 現状を変えたいと思っている人は、まず自分が「知ったかぶり人間」だと認めることから始めましょう。そこから人生はもっと前に進み始めます。 私も「知ったかぶり人間」の1人私は医療従事者なので、医療のことは多少はわかります。 でも私

ある患者さんの一言「私が病気でよかった」

医療現場には多くの患者さんが入院をしてきます。 スポーツで怪我をした人 事故をした人 病気になった人 そのほとんどの人がリハビリが必要となります。 何百人と患者さんと出会ってきましたが、今回はその中の1人の患者さんとのエピソードを紹介したいと思います。 ある患者さんの「私が病気でよかった」の一言その女性はもう半年以上も病気と闘うために入院をしていました。 体調もよくない日々が続き、起き上がることすら出来ない日も多くあるような方です。 私も病気や治療のことについ

亡くなった友達が教えてくれた大切なこと

私の友達が教えてくれたこと私の高校の同級生は、がんにかかってこの世を去りました。 私はその友達から時間と命の大切さを教えられました。 今を生きるこの時、1秒1秒は当たり前に存在しているのではないということ。 そしてこの刹那を生きる命は当たり前に存在しているのではないということ。 親しい友達の死を目の前にしてこの2つが今でもずっと心に突き刺さっています。 私の友達の心の強さその友達とは部活も同じで、クラスも同じでした。 友達が、がんだと分かったのは、大学生のときです

医療者から皆へ「お礼を言うのはこっちの方」

コロナと闘う医療現場で働く医療従事者に対して感謝のメッセージが届けられています。 確かに医療者は最前線で闘っていて大変だというイメージがあるでしょう。 ただ、私たち医療者から言わせれば、「お礼をいうのはこっちの方」です。 今、こうして医療が出来ているのは他ならぬ今の社会を支えている他職種の方々がいるからです。 お礼を言いたいみんなとは医療現場ではマスク、ガウンなどが不足した為に通常の医療を十分に続けること(得に手術など)困難な状況になりました。 運送業の方々は多くの

私の「手」は誰かとつながっている

この手をみると私は「命のつながり」を感じる。 私の両手の人差し指と小指は関節が1つずつない。これは母親の家系からの遺伝だ。そしてこの手は私の子供にも遺伝した。 血のなせる技、命がつながっている証拠だ。 だから私はこの手が好きだ。 今、アメリカでは黒人差別がまたヒートアップしている。 これだけ多様性、個性が尊重される世の中になったとは言え、偏見、差別の問題は根深い。終わらない戦争、内戦、いじめ・自殺の歴史がそれを教えてくれる。 いったい、いつまで続くというのだろうか

人を成長させる「人」「本」と「旅」

今の自分に納得がいかない時、今の自分を変えたいと思う時、その願いを叶えてくれるのは「人」「本」そして「旅」だと思います。 まだ出会ったことのない自分と出会うためのkeyとなるこの3つについて考えたいと思います。 困った時、悩んだ時にあなたはどうする?これまで生きてきた中で、困ったことがない人、悩んだことがない人はいないでしょう。 誰もが人間関係や学業、仕事、結婚、出産、子育て、老後などのいずれかにおいて大なり小なりの悩みがあるはずです。 何かにぶつかった時、皆さんなら

「医療従事者の当たり前は一般の方の当たり前ではない」から始めたブログ

なぜ、日本の教育には健康に関しての教育がこんなにもないのだろうか。 これは私がいつも医療現場で感じることです。 糖尿病をはじめとした生活習慣病となった方、またその生活習慣病による影響から脳卒中、心疾患を発症した方、非常に多くの方々が病院に入院されてきます。 その方々のほとんどが食事や運動、生活習慣がどのような形で病気に影響するか全く知らないのです。 思い返すと学校などでは全く病気のこと、自分の健康のことなど教わったことはないし、もちろん親からもしっかりと教わったことは

医療現場で感じた心のゆたかさの大切さ

私はリハビリテーションの仕事に関わっている医療従事者です。 リハビリって聞くとストレッチや筋トレをしたり、歩けるようになるための練習をしたりするものというイメージが強いでしょうが、それだけではありません。 今、私は白血病や悪性リンパ腫などのいわゆる「がん」の患者さんと一緒にリハビリをすることが多いです。 もう数えきれないほどの患者さんと一緒に病院での時間を過ごしてきましたが、全員を覚えていません。 私が覚えている患者さんは限られていて、それもそのほとんどが「亡くなった

今を生きる「体」と未来を生きる「思考」

私が大切にしているものを2つ紹介したいと思います。 それは、今を生きる「体」と未来を生きる「思考」です。 今を生きる「体」を大切にする今の自分の体は今この時にしか存在しえません。呼吸で膨らむ肺も、ドキドキと脈打つ心臓も今この瞬間の連続の中でしかありえません。 今を生きる体を大切にしないと健康状態が悪くなり、仕事や家族との時間でのパフォーマンスは必ず落ちてしまいます。 そうすると本当は手に入れることができた幸せな時間を自分のせいでみすみす逃してしまうことになるかもしれな