主人公(音楽瞑想)
みなさま、こんにちは
今朝の「音楽の絵本(69)」(音楽瞑想会)ありがとうございました。
今回は「主人公」というエッセイを演奏とともにお送りいたしました。
アーカイブは以下でご覧いただけます。
https://youtu.be/NSR8Nt_OLqM
KABUTO 音楽の絵本
Story-69 主人公
「目を閉じます。「主人公」というと、普通はドラマや映画の中心になる人物という意味で使われます。ドラマや映画を観ていると、その主人公の言動や行動から自然と感情移入していくことがあり、まるで自分が主人公になった気持ちで、笑ったり、嬉しくて泣いたりすることがあります。
今朝は最初に、過去に観たドラマや映画、また読んだ本で感動した作品を1つ思い出して、その主人公の気持ちを振り返ってみたいと思います。
いかがでしたしょうか。どんな思いになれたでしょうか。
よく「自分の人生では自分が主人公」と言います。
この世に生まれて、過去があり、今があり、これから先があります。
「こんなことをしたい、あそこに行ってみたい、こんな勉強をしたい、こんな仕事に就きたい、こんなことを実現したい、・・・」心は常にさまざまな思いになります。
我々は思ったことを「すること」もできるし「しないこと」もできます。
ある大手ITの会社の社長さんは、学生時代に友人とインターネット上にショッピングサイトを作りました。少しして3つの商品が売れたそうです。友人は「3つしか売れないならだめだよ。」と去って行ったそうです。ところが彼は「3つも売れた。」と思いました。「これはほんの少しの可能性かもしれない。でもこの時代は必ず来る。」と起業し、今ではショッピングサイトとしては有数の大きな会社になっています。
自分の人生では自分が主人公、そして人生は選択の連続です。
「するか、しないか」
することで必ずしも成功するとは限りません。しかし慎重に用意周到に、時に大胆に挑戦することで自分という主人公の物語は大きく展開していくこともあります。
また、自分自身が自分の人生の主人公であるにも拘わらず、周りが気になり何もできないということもあります。「こんなことをしたらどう思われるかわからないからやめておこう、どうせ失敗するに決まっている。」というような否定的な思いが湧いてくることもあります。
また、ライバルのような友人が現れることもあります。「実力は五分と五分、絶対に負けたくない。」そんな思いが湧いてきたら、より良いアイデアを模索し、一層がんばるようになります。その友人の登場が、人生という物語を格段にドラマチックにしていきます。
人生にはとても苦しいときもあります。仕事のこと、家族のこと、自分自身のこと、さまざまあります。苦境に立った自分という主人公は、もがきながらも必死に「何か解決策はないか」と自問自答し、人に訊き、ネットで調べます。
そんなときに、ひとときドラマや映画で主人公を観て追体験するように「この世に生まれて自分という人生の物語の主人公を演じている」と思ってみたらどうでしょうか。
そう思ったら苦しいことも、自分から少し離れて見えてきます。心も少し楽になれます。そして離れた分、起きていることが客観的に見えてきて、さらに良いアイデアが発見できることもあります。
映画やドラマでしたら、クライマックスに行くまでには困難なこともたくさんあり、主人公はそれをいくつも乗り越えて、優しく雄大な人物に成長していきます。今、もっとものごとを深く捉える力を養っている主人公を演じていると自分を捉えたら新たなビジョンが見えてくるかもしれません。
心が今とても穏やかです。安心と幸せの中にいます。
「主人公」という言葉はもともとは仏教用語だそうです。
「主人公」という言葉は禅宗の思想から生まれた仏教用語で「本当の自己」という意味だそうです。(コミュニケーションサイト「いろり」から引用)
主体的な自己はすべてのものに束縛されずに自由自在で、「自在」という言葉は自ら在ると書き、力むことなく自由であるということ。
心に何の思いがないということは自由自在で、どこに行っても自分の家にいるのと同じで、お釈迦さまが「この世界はわが家だ」と悟ったのは、「世界の主人公」になった、これが「主体的な自己」というものです。(臨黄ネットから引用)
これは私が思ったことですが、「主人公」には「主人」と「公」という文字があります。
「主人」は自己である「私」、「公」は「おおやけ」と読みます。公(おおやけ)は「私」を含む全体を意味する言葉ですので、主人公とは、「主人」つまり「私」は、すなわち「公」つまり「全体、一体」と取ることもできます。
「主人公」という言葉が「すべてがひとつ」ということを表現しているように思えてきます。今、すべてがひとつという思いでひととき過ごしたいと思います。
ゆっくりと、もともとのあなた自身を感じていきます。
目を閉じたまま、だんだんとご自身に戻っていきます。
自分自身を感じていきます。全身を左右に少し動かしてみてください。
手の平を広げてください。
「自分の人生は自分が主人公、人生という旅、主人公としてさまざまな体験をしている」という思いを今ご自身に感じています。「まるで1つの映画を観ているように物語が日々過ぎていく」その幸せを感じています。ご自身がかけがえのない存在であることを思い、安心と幸せに包まれていることを感じます。
ゆっくりと目を開けてください。
ありがとうございました。
今、素晴らしいエネルギーに包まれ、満たされています。
すべてがひとつということは、あなたはすべての命「ひとつひとつ」であるということです。
良い一日をお過ごしください。」