権利は行使したい、損はしたくない。わかりますが…

お金のストレスをなくし、心を癒しながら
幸せな生活を送るための応援をする、
ファイナンシャルプランナー×心理カウンセラー×宇宙とつながるセラピスト
野村光です。

さて、今日は「権利と義務」だったり、
「損得勘定」だったり、
そんな話をしてみたいと思います。

例えば、65歳になったら老齢年金を受けとれる。
これは私たちの権利ですが、
その権利を行使するためには、
一定期間、年金保険料を納める必要があります。

結婚していて、自分は収入を得ていない、
もしくは一定以下の収入の場合は、
配偶者の扶養に入り、社会保険料や税金の
優遇を受けることができます。

年金で言うと、
「この先年金が支払われるなんてわからない」
と決めつけて、保険料を納めていない学生さんや
個人事業主の方がいらっしゃると思います。

でも、そんな風に保険料を納めていない方の方が、
例えば障害状態になったとき、
あるいは老齢年金がもらえる年齢になったとき、
「こんなに少額しかもらえないなんて」とか
「障害年金があることを知らなかった」とか
他責にしてしまう印象です。

障害年金や遺族年金は、直近1年間の
保険料納付がないと受給できませんが、
自分で調べることはせず、
「知らなかった」と不平不満を言うのは
どんなもんかな、と思うのです。

扶養に入っている方の場合、
国民年金保険料、健康保険料は
支払わずにいても払ったことになりますし、
扶養者の所得税申告の際、
配偶者控除も使えますので、
税の優遇もあります。

「扶養に入ってないと損しちゃう!」
という損得勘定で被扶養者を選択したのに、
例えば、離婚後に、
「積み上げてきたキャリアがない」とか、
「自分の年金だけでは老後やっていけない」とか
後から気付いて愕然とするなんていうのも、
何だかなー、という感じです。

世の中のすべてのことに両面があるので、
こっちを選んだ方が絶対いい、
というものはありません。

権利を主張するなら義務を伴うし、
損したくないと思うと、大きく得することもない、
と感じています。

お金に関しては、
ご自身がどんな生活を望むのか、
不測の事態があった時も夢をかなえられるか、
といった視点で人生設計すると良いと思います。

そのためには、ご自身のことを知ること、
知識を得るための努力をすることが大切。

そして、そういった努力をして、
選択した手段に納得できる理由があるからこそ、
何かあったときにも責任を引き受けられるのです。

「誰も教えてくれなかった」
「自分は楽して得したい」
という他責の人生だと、良い巡りになりません。

そもそも、今の年金制度や健康保険制度が
整ったのは1961年のこと。
それほど昔ではありません。

それまでは、老後の生活も医療費負担も、
自己責任で生きていたわけです。
3世代同居というシステムが、
リスクヘッジにとても役立っていたと思います。
収入も農業や商業で得ている人が多かったので、
一生、動けなくなるまで働いでいたことでしょう。

面白いもので、制度が整い、
受け取るのが当たり前になってしまうと、
人間というのは感謝の気持ちを忘れて、
もらうのが当たり前、文句を言って努力はしない、
となってしまう生き物のようです。

昔に比べたら、途方もなく福祉制度の整った現代。
多少のことがあったって、少し前に戻るだけ、
歴史の上ではずっと、私たちは貧しかったのだから、
と私は考えています。

大切なのはバランス。

物事の両面を見て、
何が起きてもどちらに転んでも、
やっていける自分を作りたいですね。

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野村 光
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