第1章、第2章① 周年栽培、団粒構造
このnoteでは、土壌医検定の問いのテーマから内容整理や関連する内容をアウトプットしていきますのでご参考にしていただければと思います。
<注意点>
問題の選択肢や解答は掲載しません。
また、内容につきましても個人的なまとめのため、保証はできかねますので、ご了承ください。
今回の対象
第1章 作物の生育に及ぼす栽培環境と適地生産
第2章 作物の健全な生育と土壌環境
作物の生育に及ぼす栽培環境と土壌環境については、2018~2020年で12%~20%の出題率(新版 土壌医検定試験既出問題集より)でした。
◉野菜の周年栽培
野菜の周年栽培に関する問題です。
周年栽培は、消費者や流通業者から野菜などについて周年供給が求められていることを背景に、品種改良とともに気象環境の制御などの技術開発が進むことにより実現しています。
周年供給の主な作型と作物
主な作型としては、「品種選択型」と「環境制御型」があります。
品種選択型:適地と品種を選ぶだけで周年供給可能
例えば、春播き栽培のレタスの品種を温暖地である千葉県、福岡県で2月~4月に播種し、同品種を寒冷地である長野県、群馬県では5~6月頃に播種するなど、日本の気候に合わせた適地で気候に合った品種を最適な時期に栽培するイメージ。
代表的な野菜はキャベツ・レタス
環境制御型:「促成栽培」など温度条件・環境調節により周年供給可能
例えば、トマトを促成栽培、露地栽培、半促成栽培、抑制栽培により、播種時期や収穫時期・期間を栽培環境によりコントロールするイメージ。
ちなみに抑制栽培は、通常の収穫・出荷時期よりも遅らせて栽培することです。
代表的な野菜はトマト・キュウリ
◉土壌の団粒構造、緩衝能
団粒構造や緩衝能に関する問題です。
土壌粒子に結びつきがなくバラバラな状態(単粒構造)であると通気性・排水性・保水性が悪く、土壌も硬くなりやすい。
団粒構造のように適度な隙間があって適度な水分・空気を含んでいると、根の育成も良くなります。
参考ですが、水耕栽培を行う場合も養液にエアーポンプなどで空気を送ることで生育が良くなります。根も呼吸をしているということですね。
団粒構造ができるまで
土壌の無機物粒子同士が結合して小さな団粒(ミクロ団粒)を形成
腐植物質の中で腐植度の進んだ腐植酸により小さな団粒が結合して大きな団粒(マクロ団粒)を形成
さらにそれらが複雑に結合することで大きな団粒(粗大団粒)が形成
団粒構造を作成、維持するためには、科学肥料ではなく、堆肥や緑肥などの有機物が大切ということですね。
土壌の緩衝能
物理的緩衝能:地温の変化の幅を小さくする
科学的緩衝能:養分やpHの変化の幅を小さくする
生物的緩衝能:多様な土壌生物により病原菌や有害センチュウの急激な増加を抑える
土壌があることで上記について急激な変化を抑制し、環境の安定化を図っているのですね。
水耕栽培では、科学的緩衝能、生物的緩衝能が低く、環境が急激に変化する可能性があるため、管理が必要です。
◉根の働き
根の働きに関する問題です。
水や養分を吸い上げるだけじゃないの?と思っていましたが、そんな単純なものではありませんでした。
根は、「養水分」の吸収だけではなく、根圏の微生物生育・養分の蓄積にも取り組んみ、自身が過ごしやすい環境を作ろうとしているんですね。
◉まとめ
今回はここまで!
最後までお読みいただきありがとうございました。
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