見出し画像

Hic Rhodus, hic salta⑦

ほらまだ今日終わってなかった。学びを得ました。
龍座か趙雲のShiryuさんに捧げます。

…「いったいどこから入ってきた」
「扉からだよ。邪魔をされたくなければ、扉にも気をつけるのだな」
「今こそ、わたしははあなたを越える」

大陸の人々はロードスのことを、呪われた島と呼んでいる。

「申し出はとてもうれしいのですが…」
「断られても、オレはついてゆきますよ」
「申し訳ありません」
「謝ってどうする。おまえの責任ではあるまい」
「まったくです。しかし、本当によろしいのですか?街を攻めるとなれば、人がたくさん死にます。敵も味方も。負けはしないでしょうが、後味の悪い勝利になりますよ」
「かまわぬ」
人の上に立つ人間は、民の傷みを知らないほうがよいかもしれぬ、

敵から学べということ

「そろそろ、出発したほうがいいんじゃない」
「そうだな。どこか、身を隠す場所を見つけないとな」
「だから、言ったんでさ。策はあるんですかい、って」
「とにかく歩こう。ここにじっとしていても、得るものはなにもない」

情報を集めておけばいいのだ。そうすれば、次の手が見えてくることだろう。

「まだ分からないのか?はっきりいって迷惑なんだよ。あんたみたいな人が運命を握っているかと思うと、頭に来るぜ。何様なんだ。おだてられ、有頂天になってるんじゃねぇか。こんな場所にいたんじゃ、罪もない女、子供、老人たちもだ
「言い過ぎだぞ」
「歓迎するぜ。オレは今、猛烈に機嫌が悪いんだ」

蒼く流れる星

「王とか長とか名のつく人はね、自分からその役を下りないのが決まり。従う人がいるかぎりね。」
その意見に異論はなかったが、実行するのは難しそうだ。
はしゃぎすぎたのかもしれない。

「がんばれ」とひとことだけ言った。認めてくれたのだ。

負けるはずがないさ」
「オレも負けません」

名声も地に落ちてることだろうな
それが戦というもの

「騒がしい話ばかりじゃ、頭が痛くなってくるわよ」
「そうだな、食べるときと飲むときぐらい、嫌なことを忘れよう」
我ながらよく耐えられたと思う。生きようと思えば資格がなくてもできる。資格を得るために、やっきになっていた自分が愚かに思える。
「人間には楽しむことも必要ですよ」
「皆が心配しているかもしれません。そろそろ、戻りませんか」
「はい」

悪い予感が、よぎる。はずれない自信がある。

「起こってしまったことは仕方ありませんや。これからのことを考えないと」
「考えてるさ。オレは間抜けだが、死ににゆくつもりはない。だが、焦って行動したところで、いい結果が出るとは思えないな。根拠はないから、結局は賭けでしかないけどな。だから、自分で決めるんだ。何が正しいのか、正しくないのか、誰にも分りゃしないんだ」
「これは学問ではないのです。真実に至る道はないのです。それでも、選ばなくてはならないのです」

だから、神には祈らなかった。

商人や農民に化けたり、秘密の抜け穴から入ったり、幸運も手伝っただろうが、何より協力があったればこそだ。
「結局、正攻法でゆくことにしたよ。取引には応じるだろう。懸命であれば、なおのことな。民のことを、第一に考えねばならないのだよ。そのために、他国を犠牲にすることはやむをえないのではないか、それが嫌で機会を放棄したのだからな」
「勝利を得ても、その後が大変だ」
「いかにうまく芝居をするかにかかっているわけね」

鉄の王はいったい何本の矢を、受けたことだろう。剣で切り付けられ、槍で突かれた回数も、百は下らないはずだ。だが鉄の王はそんなことを気にもかけず、ただまっすぐ進んでゆき、縦横に次々と屠っていった。「昔のことなど、忘れることだ。昨日、英雄と讃えられても、明日には屍となっているかもしれないからの」

「一度しか言わぬからよく聞くのだな。」

平和な国を築けば騎士が脆弱となり、いざというとき役に立たぬとは皮肉な話

「この戦、負けたな。消耗戦になれば、こちらが不利だからな」
「敗れたときのことも、考えておいでですな?」
「…生を享受した者に、それなりの生き方があってもよいと思わんか?」
「それでは、者どもに、恐ろしさを知らしめてやりましょう」

ただ、生きてくれ、と祈るしかない。

「わたしは幸福者だよ。最高の協力者として迎えられたのだから」

いつかは老い、そして死ぬ。

「平和を取り戻すことは難しいが、平和を維持することも、また難しいものだ。それはおまえたち若い世代に託されている使命なのだ」

待つということは辛いもの

「よくぞ耐えたな」
「白でも黒でもなく、全てを灰色に調和せしめよ。大いなる破壊が起こらぬ前に」

我等に武運を!

「ひとつだけ命令させてもらおうかな。生き残れ、それだけだ。みんな勝て、そして生き残れ」

四千年の歴史が燃えていた。

「今、いちばん必要なのは、回復することだ。そのためには、多少の屈辱に甘んずる勇気は必要だろう。蜘蛛のごとく張り巡らせた見えざる力の真の恐ろしさを悟ることになる。恐れることはない。だが、今は耐えるのだ」

善人であっては王など務まらぬ
だから、この世から戦がなくならないわけです
わたしは、金も名誉も欲しくありません

「あなたのその破天荒さが必要なのです。権威に媚びることなく、古き伝統や慣にも価値をおかない対決をしろ。この歴史と」
「皆殺しにするつもりはない。ただ、罪を犯したとすれば、裁かねばなるまい。ただ、それは民のなすべきことだ」

人使いが巧いのは必要な資質のひとつ
信用できんのなら、最初から意見など求めるな

「さあ、行くぞ」

力強く。
野宿は家の中より、よっぽど好き
武器を使わずとも戦はできる。

コンクァラー。

「汝の欲することをなせ。逃げるのも自由、留まるのもまた自由」
「どこへでも。生きてゆける場所ならば、逃げよう」
「わたしは捨てはせぬ。だが、我が民には、選ばせるとしよう」
「勝手にしろ」「気をつけよう」「分かった」

確実な死よりも、生存の可能性に賭けたい

「国の盾となるだけが、騎士の使命ではない」
「では、参るとしようか。戦が終わってもなお奴らが悪夢に見るほどにな」

貴様の言葉など信用できるか!

「善と悪、勢力が均衡を保ってさえいれば、平和が守られる。知っておろう」「狂っているとしか思えんな」
「おまえの言葉は正論だよ、若い騎士よ。だが、世の中にはいろいろな人間がいて、いろいろな考えがある。人々の考えはあるいは矛盾し、あるいは対立している。そして全ての者が、他人を理解しようとは思わぬものだ。真実とは言葉で語られるものではなく、目の前にあり、五感によって感じられるもの
人の上に立つ者が利己的であっていいはずがない。だけど、導師の言葉も正論なんだぜ。よかれと思ってしても、迷惑な場合もある」

人がいなくなった建物というのは、それが巨大であればあるほど空虚な印象を受ける

あの王は侵略を手段とはせず、ふたつの境を切り開くことに活路を見出した。だが、過去などどうでもよかった。しょせん人には器があり、それを越えることはできぬものなのだ。あとは、出航するだけである。
「新天地を目指すがよい」「負け犬こそ、オレにふさわしい生き方だというのか!」「まだ野生は失っておらぬか」
「行く気になったか?」「忠告に従うことにするのだ」
「行くぞ!」

「大丈夫だ」火花「はじめるか」電光

まるで稽古でも終えたように、ふたりは最初の位置まで戻った

「さらばだ」「さらばだ」

お互いの優劣なんかどうでもいいこと

「危険は嫌だとかいいながら、好奇心が勝てばおかまいなしなのね」「手伝ってやろうと思っていたのだがな」
「いけません、あなたの魂はひとつなのよ。否定してはいけません。それは、自分自身をも否定することだから」

大丈夫、勝つさ

人間はかくも希望を与えてくれるのだ。絶望を与えるときもある。そのいずれもが人間なのだ。決して忘れずにいよう。
「奪うな、殺すな」これを破った者は厳罰に処す。
最後の呪いはすさまじいもので全員が、石化して砕け散った。

森の各地に炎が姿を現し、周囲の木々を焼き払いはじめた。
「浄化されるのが森ばかりであるのは公平でないゆえにな」
「炎が司るのは破壊と再生。この焼け跡より、新たな森が生まれよう。わたしは信じている。」
森を攻めた騎士団は全滅した。

誇りたいと思った

「それにしても、年を取ったもんだね」
「みんな年を取ったもんだよ」
「おまえたちも老けたよなぁ。だけどよ、オレは後悔なんかしちゃいないぜ。もし機会があれば、オレはまた同じことをやるだろうよ」
「心配するな」
「お帰り」
「さあ、行こうよ」

ロードスという名の島がある。
呪われた島と呼ぶ者は、もはや誰もいない。

いいなと思ったら応援しよう!