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マレニアが南進した理由について(質問箱回答)

まえがき

本記事は企む内閣(@HEADLOCKER_2323)が個人的に開設している質問箱(https://peing.net/ja/headlocker2323)に投稿された匿名の質問に対する返答が当該サービスの文字数限界を突破してしまったため、noteの記事という形で公開した物である。

質問の内容は非常に興味深い物であり、エルデンリングの設定を考える上で非常に重要な要素を含んでいるため、恐らくは当該の質問と無関係と思われる読者であっても楽しめる物となっているだろう。

なお、投稿された質問は以下のような内容となっている。




企む内閣による回答

ご質問ありがとうございます!

マレニアの南進とその動機に関するご質問とのことですが、質問者様が仰る通り南進の動機を直接的に説明するテキストは存在しないので、私としても「確実にコレ!」という所まで断言することはできないんですよね……

ご期待に沿えず申し訳ないのですが、ただマレニアの装備には以下のようなテキストが記されています。

ミケラの刃、マレニアの装備
彼女は、抜け殻の足元でミケラを待ち続けた

兄さまが、約束を違えるはずがない
神の知恵、神の誘惑。ミケラこそ
もっとも恐ろしい神人なのだから

「マレニアシリーズ」より

ここでは、マレニアが抜け殻になった聖樹の足元でミケラを待っていたこと、更にそれがミケラとの約束に依る物であることが明記されています。

この「約束」というのが、ミケラが自身の誘拐を予期・計画した上で事前に与えておいた指示のことを指すのか、それともマレニアの朱い腐敗を治すという目的に対する物であったのか、はたまたそれ以外の内容であったのか……

その詳細は不明ですが、少なくともその「約束」によってマレニアが「待つ」ことを選んだのは間違いありません。

そうすると、「マレニアが攫われたミケラを奪還しにケイリッドに向かった」とする説は、「マレニアは聖樹に辿り着いた後、約束を信じてひたすらミケラを待っていた」というテキストに明記された行動と矛盾が生じるように思われます。

そういった点から、個人的には少々疑問が残る所ではあるんですよね。



さて、それを踏まえた上でここからが私の考察になる訳ですが、マレニアが南進した理由を考察する前に、彼女と破砕戦争における他のデミゴッドとの関係を整理しましょう。

まず作中でマレニアと戦ったことが明言されているデミゴッドは二人存在し、一人はご存じの通りケイリッドを支配していた赤獅子城の主である将軍ラダーン、そしてもう一人がリムグレイブはストームヴィル城の主である黄金の君主ゴドリックです。

黄金のゴドリック、屈辱の戦
ミケラの刃に、散々と敗れ
ひれ伏し、許しを請う

「剣の碑:アギール湖北」より

つまり、マレニアは少なくともラダーンとゴドリックの両名とは別の勢力に属していたことになります。

…そもそもゴドリックなど、君主の名に値せぬ余所者よ
王都から、女どもに紛れて敗走し、ラダーンに怯えきって城に引き籠り
マレニアを侮り、敗れ、その足指を舐めて服従を誓う

「ケネス・ハイト」より

それを理解した上でケネス・ハイトの発言を確認すると、「ゴドリックはラダーンに怯えてストームヴィル城に引き籠っていた」と述べていることがお分かり頂けるかと思います。

これはラダーンとゴドリックが別の陣営に属していた、つまり破砕戦争が少なくとも「マレニア・ミケラ陣営 vs ゴドリック陣営 vs ラダーン陣営」という三つ巴の状態であったことを意味します。

加えて、ケネス・ハイトは「ゴドリックが王都から敗走してきた」とも述べています。

破砕戦争時の王都においてゴドリックが属する黄金の一族が行った戦いといえば、やはり第一次ローデイル防衛戦でしょう。

第一次ローデイル防衛戦において
接ぎ木のゴドフロアを捕らえた功により
英雄として還樹を賜っている

「古竜の騎士、クリストフ」より

第一ローデイル防衛戦
君主連合、内から瓦解し敗軍となる
血の陰謀、その痕跡あり

「剣の碑:第二マリカ教会」より

その戦いにおいて、王都ローデイルの騎士であるクリストフが黄金の一族に連なる接ぎ木のゴドフロアを捕えていることから、恐らく黄金の一族は第一次ローデイル防衛戦における攻め手側君主連合)であり、しかし剣の碑の内容から察するに守り手側の王都軍に敗北しています。

その事と第二次ローデイル防衛戦において黄金の一族の関わりがフィーチャーされていないことを加味すると、ゴドリックと君主連合の敗残兵が王都から逃亡してきたのは第一次ローデイル防衛戦に敗北した時期だと考えるのが妥当な所でしょう。



ここで重要なのは、マレニア・ミケラの両名が王都側の陣営だと思われるということです。

聖樹は聖別雪原に存在するのですが、ここから南方に出るためには必ず禁域から王都ローデイルを経由する必要がありますし、マレニアが出征先で勧誘したローレッタなどの人員もローデイルを経由しなければ聖別雪原に入ることができません

したがって聖樹軍が王都軍と対立していた場合、ローデイルを通行するに際して何らかの戦闘やいざこざが発生するのではないかと思われる所、実際にはマレニアは不敗のままですし、同じくローデイルも未だ不落とされていますから、少なくとも王都の内外で両軍が大規模に衝突することはなかったのではないかと考えられます。

これらの事実から逆算すると、「王都軍と聖樹軍の両者が同盟関係にあったため、聖樹勢力に属するマレニアやローレッタたちは王都の通行を許可されていた」とするのが順当な流れではないでしょうか。

このとき、聖樹軍と協力関係にあった王都軍……すなわち忌み王=祝福王モーゴットの率いる軍がラダーン率いる赤獅子軍ライカード率いるゲルミア軍と対立していたことは、オープニングで描写されたラダーンとモーゴットないしマルギットとの戦闘シーンや、ゲルミア火山に駐留していた多数の王都兵の存在などから明白と言えるでしょう。

そして、ライカードの居城である火山館に飾られたラダーンの肖像画や、両軍ともにラダゴンの息子であることを示す同じ赤羽根の兜飾りを使用していたことなどから推察するに、ラダーンとライカードもまた同盟関係にあったと考えられます。

したがって、破砕戦争の中盤以降……具体的には第一次ローデイル防衛戦後に君主連合が敗軍の小勢力と化した後においては、「王都・聖樹連合軍 vs ラダーン・ライカード連合軍」の二大勢力が戦う構図になったと考えられる訳ですね(正確に言うと、ここに独立勢力としてモーグウィン王朝や魔術学院レアルカリアなどが加わるのですが)。




それを踏まえますと、「王都軍がライカード率いるゲルミア勢力と戦い、聖樹軍がケイリッドまで南進してラダーンと決着を付ける」という戦略が王都・聖樹連合軍にあったと仮定すれば、諸々の描写に説明が付くように思われます。

つまり、マレニアが南進を開始した理由は「最終目標であるラダーンを倒せる戦力がマレニアしかいなかったから」ということになり、また聖樹軍がリムグレイブの君主連合残党であるゴドリックと戦った理由も「同盟を結んでいる王都軍と君主連合が敵対していたから」ということで説明できるでしょう。

更に言えば、マレニアに敗れたゴドリックは彼女に服従を誓っており、更にゴドリックが生存してストームヴィル城主とリムグレイブ君主の地位を保持していることから、この誓いは受け入れられた……つまり、君主連合が王都・聖樹連合軍に対して敗北を認め、その傘下に入ったということが分かります。

であれば、王都軍に所属しているはずの忌み鬼マルギットがストームヴィル城に現れたことも、ストームヴィル城とその主であるゴドリックが自分たち王都・聖樹連合軍の傘下であったからということで説明できるのではないでしょうか。

また最強のデミゴッドと目されていたラダーン、そしてラダーンに匹敵する存在であったマレニアが相討ったにも関わらず、他の勢力がその隙に乗じることなく膠着状態に移行したのも、先ほどの勢力関係を参考にすればある程度理解できます。

つまり、マレニアとラダーンが相討った後、王都軍は同盟に基づいて聖樹への攻撃を行わず、一方でゲルミア勢力は王都軍に塞がれる形で外部に打って出ることが出来ず、レアルカリア学院は中立を保ち、モーグウィン王朝はミケラとモーグによる開闢を待ち、そしてカーリア王家はラニの運命が止まっているため動くことが出来ず……といった形で、各勢力が決め手を欠いた状態で均衡していたと考えられる訳ですね。


で、そんな停滞した狭間の地に突如として現れ、瞬く間にゴドリックを始めとしたデミゴッドたちを血祭りに上げ、破竹の勢いで突き進んだ挙句に黄金樹を燃やしてエルデの王になったのが主人公とかいう化け物になります。

やっぱりイレギュラーじゃないか(呆れ)




……と、そんな感じで長々語った訳ですが、最初に述べた通りマレニアの南進に関するテキスト、特にその動機に関するテキストはほとんど存在しないため、上述した内容はあくまで私個人の考察であり、正しい解釈であるかどうかは不明です。

個人的には祝福王として王都を支配するモーゴットが、ミケラ・マレニアの両名と他のデミゴッドを一緒くたに裏切り者呼ばわりしている点が引っ掛かりますし、ぶっちゃけこの考察合ってる気がしません。助けてくれや。

テキストの読み込みについても余り自信がありませんし、そもそもDLCの新情報で爆発四散する可能性も全然普通に残っているので、あくまでも一つの可能性程度に留めておいて頂くのが宜しいかと思います。


それでも、この考察が参考になりましたら何よりの幸いです。
長文失礼しました!




あとがき

「長文失礼しました!」と書いたが本当に長文失礼しており、質問箱の返信が5000字上限であるところ、本回答は7077文字改稿前、まえがき・あとがき含めず)だった。

質問箱が全角文字を2文字とカウントすることを加味しても本当に長文失礼なので、今後は何とかしたい。

でも何とかする方法は分からん。
そもそもこの考察が合ってるかどうかも分からなくないですか?
俺は誰で、どこへ行き、何を為すんですか???

助けてくれ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~













































助けてクレンデンリング
(爆笑必至)(世界遺産)(人智超越)

おわり


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