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ふらっとフラット

 今日も、結局1時間近くハンガーから飛行機を眺めていた。目の前をTaxi中のエアライン機が通る。僕は1人で飛行機を見る時は、基本的にはこちらからパイロットに手を振らない。業務の邪魔をしたくないからだ。でも、今日はパイロット側からよく手を振ってくれた。3機もパイロットから手を振ってくれた。だから、僕も元気よく手を振り返す。嬉しい。ありがたい。JACのパイロットも手を振ってくれた。何となく声を覚えている。穏やかな口調で、テンポの良い、気持ちの良いATCをするパイロットだ。あの人に会ってみたいな。どんな空気の人だろうか。

エアラインパイロットになる為に、僕は穏やかな性格を身につける必要がある。これでも、昔よりかはだいぶ穏やかになったのだが、まだ刺々しい部分もある。特に最近よくないな、と思うのが、自分に自信がついてきた分、人から何かを指摘されると言い訳がましい言葉をつい吐いてしまっていることがあるなと。

例えば、今日、スーパーの駐車場で僕が運転している前を、ちっちゃな子供がいる親子が通ろうとした。先に通らしてあげた。良いことをした気になって、進んでいると、右側から来る車に全く気付かなかった。隣に乗っているバディーに指摘されてようやく気づいた。僕は、サングラスをかけていたので、サングラスのフレームの死角だと、情けない言い訳をした。こういうところは、よくない。素直に自分のミスを認める。そして、すぐに次に切り替える。これが大切なことだ。

 普段の運航でも、試験でもこういうことは起こりうる。アメリカでIFRの試験の時、イレギュラーは起こり得ると構えて試験に臨んだので、イレギュラーが実際に起きた時に慌てずに済んだ。

だが、鹿児島空港で試験を受けるとなると、イレギュラーが起こるだけではない。イレギュラーが畳み掛けるのだ。これを想定しておかないと、対処できない。一つ対処して、満足した気になれば足下をすくわれる。ひと息つく暇もなく、別のイレギュラーが起こるかもしれない。それに対処する為には、

自分の非は素直に謙虚に受け止める。

ただし、自分を責めない。

よく行った所は、天狗にならず、淡々とこなす。

過去と未来を分離して、現在と未来にフォーカスする。

これを連続的にやればイレギュラーが起こっても対処できる。

今日は、オーラル対策の座学でエアラインに入るとCRMのウェイトが大きくなると教えられた。確かに、ここからの僕の成長の度合いは、CRM、TEMがどれだけできるかで変化する。

もう一度、フラットになろう。