桐箱包装:「見えない」からこそ大切にしたいこと
こんにちわ(^^)
いつもブログを読みに来てくださりありがとうございます。
MACRAME KANOの石野です。
今日は当店のコンセプトの柱のひとつでもある「梱包」について、その根底にあるMACRAME KANOが大切にしている考えや想いについてお話をさせていただきたいと思います。
特別感のある桐製の小箱
MACRAME KANOでは発送の際、明記されてある一部のお品を除き、ほとんど全てのお品物を桐の小箱にお入れしてお届けしています。
大きさは手のひらにすっぽり入るサイズ。
約2年以上のお付き合いになるのですが、広島県の桐箱製作をされている会社にお願いをして届けていただいています。
きっちり閉まる桐の小箱は香りもとてもよく、ぎゅっと蓋が閉まる時は片栗粉を指先で押したような音が耳によく、何度も開け閉めしてしまいたくなるような嬉しい特別感があります。
桐というと、桐のタンスに代表されるように香りがよいだけでなく、湿度を調整してくれ、箱の中の大切な物をしっかり保存する能力に長けています。しかも丈夫で軽く、配送の際も中のアクセサリーを安全に大切に届けてくれます。
桐箱でお届けする理由
桐の小箱にする前は、以前もブログに書いたことがあるのですが、初期の頃は紙の台紙にアクセサリーをセッティングし、透明のビニール袋でラッピングをした後、衝撃緩衝用の包材を巻いてお届けしていました。
その後、段ボール製のミニ小箱や厚紙の小箱などを利用していました。
紙の小箱ももちろん配送に耐える強度はありますし、箱としての見映えもします。さらに、桐の箱に比べると安価で使いやすくかさ張らず、到着後は処分も簡単です。
実はこの「処分」について、色々と頭を巡らせていました。
MACRAME KANOではお届けの際、小さなオマケとして「季節に合わせた◯◯物」をお届けしています。※◯◯物はお客様のみぞ知るオマケです。
当店では1万円以上ご注文くださったお客様に、その都度のノベルティをお届けしているのですが、それとは別に「実用性(可処分性)」をコンセプトにしたオマケを全てのお客様へお付けしています。
MACRAME KANOのコンセプトの根幹は「日常で使うこと、使えること」です。
ですので、包装についても到着後すぐに処分されやすい紙の箱より、保管や小物入れなどで使っていただきやすい素材にしたい、という思いがかねてよりありました。
ですがなかなか、理想に合うような桐の小箱がなく、数年探し続けていたところ、偶然ご縁をいただいた現在の桐箱屋さんにお願いするに至ります。
軽くて丈夫。湿気から箱の中の物を守ってくれる。安心、安全にお品物をお客様にお届けでき、届いた時の特別感を感じていただけ、開けるときの喜びも体験していただける。アクセサリーの保管箱としてお使いいただける他、小さな小物を収納する実用性もある。
こうした言葉では具体的に全てをお伝えできない、たくさんの見えない良さがあることから、MACRAME KANOでは桐の小箱でお届けさせていただいています。
桐の小箱とお客様のお声
創業当時からお付き合いいただいているお客様の中には、「包装が進化していていいね!」とお声をかけて下さる方もいらっしゃいます。
歴代の中でも桐の小箱は、一番喜んでいただいている包装でもあります。
ほんの一部ですが、お客様のお声をご紹介します。
などなど、お品物のご感想と一緒に包装のご感想をいただくことがとても多く、嬉しい気持ちでいっぱいです。
お客様がじっくり思いきって選び抜いて下さったお品物を安全に、安心に、きっちりお届けしたいという思いはもちろんのこと。
決して安くない、はっきりいうと高額である当店の商品をきちんと正装させて送り出したいという思いがございます。
それにも増して、やはり箱で届くと箱を開ける楽しみがございますし、蓋を開けて内側のたたみ紙の和紙をそっと開いて下さった時。ご覧いただく手元に届いたお品物をご覧いただいて、「選んでよかった」と嬉しい気持ちが広がるような包装やお届け方をしたいということから現在の形になっています。
気軽に買わない物だからこそ、ご購入してくださったお客様に、見えない部分にも気を配り、言葉では足りない感謝を受け取っていただけるような包装にしてお届けしています。
小箱活用法
到着した桐の小箱について、こうやって使っているよ、というお声を時々いただくことがございます。
アクセサリーの保管はもちろん、貴金属をまとめていれておいたり、ちょっとした小物をいれたり。
お客様の中には「鉱物としての天然石」をコレクションされている方がとても多く、鉱物を保管する小さな標本箱としてラベリングし、お使いいただいているというお話も聞きます。
お声を頂戴する度に、実用的にお使いいただけていてほっとすると共に、これからもこの包装を少しずつ進化させながら続けていきたいと考えています。
「見えない」からこそ大切にしたいもの
言葉で伝えられるもの、伝えきれないもの。そうしたものがたくさんあります。
言葉ひとつ、包装ひとつとっても、言葉でも実際に目で見えない部分に気を遣う、心を遣うということはとても大切なことだと考えています。
当店は対面販売ではなく、ネット販売が主となりますので、実際にお会いしてお話することや手に取ってご覧いただくことができません。
相手の顔や状況が見えないということは、感情が冷たく伝わりやすくなってしまうということに繋がります。
あるいは、ぶっきらぼうだったり、伝える人にそうした意図がなくても相手の捉え方によっては怒っていると感じられることもあります。
私の個人的な見解ですが、炎上などの文章などを見ていくと、文字だけの文章は基本ネガティブに捉えられやすく、怒りや苛立ちの込められた文章ほど相手に直接的に無礼な攻撃性をもって伝わりやすいと感じます。
また、相手が抱えている状況によって言葉の感じ方が人によって異なる、ということも感じます。
見えない部分のあたたかさを大切にする、ということは、画面の向こう側に血の通った人がいるということを大切にして「目に見えない部分に心を遣う」ことだと考えます。
相手がわかってくれるだろうと、相手任せの文面だけのコミュニケーションで終わらせず、言葉のちょっとしたイントネーションや書き方、絵文字や顔文字の利用を相手によって変えたり工夫することが重要だと思っています。
当店としてというより、これからの人生の上でも、見えない部分にあたたかみのあるやさしい心配りの出来る人になりたいですし、そうした人間関係を大切に、同じ価値観を持つ人達と関わっていきたいと考えています。
百人百色の心の色を
糸と石で編み出す紋様作家
百色紋様作家 石野愛実
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