
2025年9月期 第1四半期 決算説明の書き起こし
こんにちは!ヒューマンクリエイションホールディングス(東証グロース 7361)のIR担当です。本日、2月10日に発表した25年9月期第1四半期の決算説明を書き起こし形式でお伝えします。
2025年9月期 第1四半期 決算説明
ヒューマンクリエイションホールディングス、代表取締役社長の富永です。本日は、2025年9月期第1四半期の決算についてご説明致します。最後までよろしくお願いいたします。
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まず、2025年9月期第1四半期の決算ハイライトです。売上高は前年同期比
で22.1%増の2,013百万円、営業利益は同51.7%増の212百万円となりました。
特に戦略領域の売上高は32.8%増加し667百万円となり、再成長に向けて順調
に進捗しています。
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事業と財務に関するハイライトです。
事業においては、M&A仲介業を営むペアキャピタルと業務提携を締結しま
した。当社が成長戦略の一つに掲げるM&Aについて、ペアキャピタル社を通
じてより一層強力に推進してまいります。
また、財務戦略においては、当社の掲げる財務資本戦略「自己資本比率
≦40%」の方針に則り、昨年12月に発行株式総数の7.35%相当(買付上限額
2.2億円)の自社株買いを公表しました。引き続き、財務レバレッジの適正化
に向けて邁進してまいります。
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2024年11月に中長期経営方針および新・財務資本戦略を発表を行い、IR施
策についても一層の拡充に努めております。25年9月期は積極的なIRを実行
に移すことで、当社の認知度拡大を図るとともに、既存株主様へのご説明の
機会を増やして参りたいと考えています。
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本日のアジェンダです。
まずは、第1四半期業績のご説明、そして25年9月期通期計画の新着状況をご説明いたします。また、補足資料として今回新たに、EPS1,000円(株式分割考慮後の目標値は500円)の実現に向けたシナリオを追加しておりますので、後ほど触れさせていただきます。
25/9期 第1四半期業績
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25/9期 第1四半期業績サマリーです。
前年同期比で売上高は+22.1%の2,013百万円、営業利益は+51.7%の212百万円と大幅に増収増益いたしました。特に、24/9期に計画未達だった戦略領域が+32.8%の667百万円と拡大し、再成長に向けて順調に進捗しております。SESの売上高も+17.4%の1,346百万円と順調です。
なお、戦略領域の売上高は、コンサルティング及び受託開発・運用を手掛ける各子会社(ACF/SLG/HMB/COSMOPIA/TARA)の売上高と、BKSの受託案件を集計しています。
一方、SESの売上高は、BKSのエンジニア派遣 業務にかかる売上高と、一部発生している内部取引高を集計しています。なお、24/9期の四半期EPSは、2024年11月に公表した株式分割影響を考慮した修正値をお示ししております。
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このスライドでは、売上高とEBITDAの四半期推移をお示ししています。
売上高は2,013百万円、EBITDAは244百万円と、共に過去最高の四半期業
績を確保しました。
戦略領域では、24/9下期より徐々に積み上げた案件実績をアピール材料に
した営業活動が本格化し、高い成長を実現することができました。SES売上
高は、SES人員数が前年同期比で11.6%増加し収益拡大に寄与しました。加えて、採用強化の一方で案件アサインが遅れ稼働率が低かった24/9期1Qと比較して稼働率が改善し、結果、売上高は17.4%増の1,346百万円と着実に増収しています。
また、24年10~12月期の全社EBITDAは、前年同期比で43.7%増と大幅な増益となりました。売上高の増加に伴い限界利益が拡大した上、固定費は適切なコントロールを実施いたしました。
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このスライドでは、粗利率と販管費の四半期推移についてご説明していま
す。
粗利率は、低稼働だった前年同期比で1.2ppt上昇し、前四半期横ばい圏の
29.4%を確保しています。24年9月期上期は採用強化に伴い稼働率が低下していましたが、採用とアサインのタイムラグを最小化する精緻な採用計画を立て実行した結果、稼働率が上昇した結果です。
販管費は、前年同期比で16.9%増の379百万円でしたが、販管費率は0.8ppt低下しており、収益性向上が利益貢献しています。販管人件費は組織拡大に伴うバックオフィスの強化等から前年同期比で23百万円増の183百万円となり、賞与及び引当金の調整・追加計上等のコストが発生する4Q(前四半期)と比較すると減少しています。
採用関連費は前年同期比で同水準の30百万円でした。「採用とアサインのタイムラグによる利益逸失」を最小化する取組を進めた結果、1Qは大きく拡大しなかったものの、採用・人員増を推進する方針自体に変更はなく、2Q以降は一定の費用投下が進む見通しです。
なお、IR強化等を背景に、その他販管費が拡大しています。
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受託開発案件獲得が進捗し、受託案件アサイン技術者分をSES人員数から
控除したため、前四半期比でSES人員数としては減少していますが、対前年
同期比では+11.6%と着実に増加しています。
SES契約単価は、前年同期比3.9%増、前四半期比1.2%増と、安定的に上昇
しました。マクロ的な賃上げの潮流やIT人材の人件費上昇に伴う価格転嫁は
進んだ一方で、アップセルやクロスセルを含む付加価値の訴求には上昇余地
があると認識しています。
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このスライドでは、バランスシートと自己資本比率の四半期推移をお示し
しております。
24年12月末時点で、Net Cash611百万円、自己資本比率46.0%の状況です。
当社の掲げる財務資本戦略「自己資本比率≦40%」の方針に則り、昨年12月
に上限2.2億円の自社株買いを公表し、該当資金は証券会社に預託済みです。
引き続き、財務レバレッジの早期適正化に向け邁進してまいります。
当社は、2024年11月に、財務資本戦略として次の方針を公表いたしました。
「持続的成長に向けた再投資原資の確保」を大前提とする一方、仮に十分な
投資機会に恵まれない場合は、
①資金効率の良化を図ると 共に、
②株主の期待に報いるため、資金を追加的な株主還元に振り向けること
を基本的な考え方としています。
その一環として、「自己資本比率40%以下の維持」を基本方針とし、4四半
期連続で基準を超過しないよう、自己株式取得等の手段により、資本構成の
適正化を適時に図ることを掲げています。
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株主還元の状況です。
25年9月期は、1株あたり27.00円の期末配当金を予定しているのに加え、
2.2億円を上限とする自己株式の取得を進めており、一時的に「総還元30%超
方針」を大きく上回る株主還元となる見込みです。
25年9月期の総還元性向は、自己株式の取得総額と配当金支払総額の合算
値を分子に、25年9月期通期の計画値である親会社株主利益を分母に算出す
ると、76.1%の総還元を実施することとなります。
引き続き、財務レバレッジの適正化を推し進めて参ります。
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中長期経営方針「2nd フェーズ」で掲げる重点領域の進捗状況を図式化い
たしました。
新たにM&A推進チームを組成し、2ndフェーズで掲げる領域戦略の変革に
向け邁進している最中です。すでに、独占交渉権を獲得しデューデリジェン
ス*を進めている企業もあり、駆け出しは順調と認識しております。
*:デューデリジェンス(Due Diligence)の略。投資やM&A等の取引において、対象となる企業や事業の実態を調査して、価値やリスクを把握するプロセス
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このスライドでは、損益計算書、主要財務指標をお示ししております。
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貸借対照表 / キャッシュフロー計算書 / 株主還元状況の財務数表です。
総還元性向の算出に際しては、自己株式の取得は各年度10~9月に実施完了したものを、配当金の支払いは各年度の創出利益に対応するもの(9月末の期末配当金は12月に分配するため、キャッシュアウトタイミングはズレる)を集計しております。また、自己株式の取得総額と配当金支払総額の合算値を分子に、連結親会社株主利益を分母に、総額ベースで総還元性向を算出しております。
25/9期 通期計画の進捗状況
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25/9期 通期計画サマリーです。
25/9期は、売上高が前期比20.1%増の8,606百万円、EBITDAが同1.9%増の773百万円を計画しております。中長期的な収益拡大に向けた先行的な費用投下を進め、前期並みの利益水準を確保しつつも、売上高の成長加速を図る方針です。
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25/9期 前提条件です。まず、SES売上高については、24/9期から本格化したSES人員増強施策(中途採用の強化、ビジネスパートナーの積極活用)を継続し、稼働人員の拡大を進めることを通じて、着実な収益拡大を推進します。24/9期は上期に稼働率が大きく低下し、下期に一定の回復が見られたが、25/9期は上下で大きな変化はなく、年間を通して安定した稼働率の確保を想定しています。
2つ目に、戦略領域において、エンジニア管理職に営業意識を根付かせる評価体系の一部変更施策を皮切りに、アップセル・クロスセルを推進することを通じて、事業子会社間のシナジー創出を図る所存です。また、これまで以上にM&Aを積極検討し、中長期的な収益拡大に向けた外部成長を推し進めます。
3つ目に、売上原価・販管費については、SESの粗利率は、24/9期比で若干の低下を見込んでいます。積極的な採用活動の継続から、25/9期も一定程度は入社から本格稼働までのリードタイムが発生し、粗利率に下押し圧力がかかる点を織り込んだものです。また、採用関連費の増額や管理体制の強化から、24/9期比で1段の販管費増を予定しています。
最後に、M&Aに係る各種費用は、現時点では25/9期計画に織り込んでいないものの、何かしらのディールが実現した場合には、一過性費用の計上から期初利益計画の押し下げ要因となる可能性があることを付け加えさせていただきます。
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25/9期 第1四半期の進捗状況についてご説明します。
25/9期の通期計画に対する1Q進捗率は、売上高は23.4%、営業利益は33.4%を確保いたしました。
売上高の進捗率は25%を下回るものの、例年、組織・人員拡充に連れQoQで成長するため、進捗は順調であると認識しております。
Appendix
1、会社概要
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会社概要です。当社のことを初めて知る方も多数いらっしゃるかと思いま
すので、基本的な事業内容や特徴について、改めて本章で整理しております。
当社を一言で言えば、ITを基軸にクライアント経営課題解決を図る『ソ
リューション・インテグレーター』と表現できます。ホールディングスの傘
下にそれぞれ得意領域が異なる計6社の事業子会社を抱えております。
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当社の興りは1974年にまで遡ります。創業当初からエンジニア派遣を生業
に事業展開してきましたが、近年は事業子会社の新設やM&Aを駆使して、シ
ステム受託開発やコンサルティングといったフィールドに業容を拡大してお
ります。
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当社の一つの特徴は、ボトムアップ型のアプローチで顧客の変革を支援で
きることにあります。顧客の『現場』に入り込むエンジニア派遣を基盤事業
としているからこそ、コンサルティングやSIerなど上流工程だけでは実現が
難しい、深みある一気通貫したソリューションの提案・価値提供が可能なグ
ループを形成しております。
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また、豊富な事業知見や組織体制も一つのポイントです。様々な業種、
様々なサイズの企業に対し価値提供してきたが故に、豊富な経験と柔軟な対
応力を蓄積しております。また、年間人工ベースで10,000人工を超えるエン
ジニアを全国に抱えており、規模を活かした対応力も有します。
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中長期的な財務の推移です。戦略的な費用投下を進めた24/9期こそ営業減
益となっておりますが、基本的に右肩上がりの成長を遂げてきたと言えるか
と思います。
また、我々の一つのストロングポイントは、高いROEにあります。株式上
場後は一貫してROE30%超を確保しており、株式投資家にとっての一つの魅
力であると考えております。今回、新たに発表した”新”財務資本戦略で、適
時に資本構成の最適化を図ることと致しましたので、高い資本効率の持続性
についても、高い解像度をもってご期待頂けるのではないかと考えておりま
す。
2、中長期経営方針
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24年11月に発表した、中長期経営方針の概略を記載しております。
27/9期までの3ヵ年は「規模の拡大と事業構造転換を図る2ndステージ」、
30/9期までの3ヵ年は「投資回収とシナジー創出を通じて1株あたりの利益水
準と資本効率にこだわる3rdステージ」と整理しております。
2ndステージでは、M&Aを含む戦略領域の規模拡大等で売上高120億円を
目指します。
一方3rdステージでは、株式分割前のベースで前期比4.0倍となるEPS1,000
円と、ROE30%超の実現を目指します。
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成長戦略の前提となる、現状のマーケット認識について整理しております。
上段にある通り、国内民間IT市場はCAGR3.2%増と堅調に伸長すると見込ま
れております。一方、IT/ビジネスコンサル市場はCAGR18.4%増と、より高
い成長が期待されており、当社としても、ITを軸としたワンストップのコン
サルティングサービスを提供するための体制を盤石にする必要があると考え
ております。
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当社が成長”加速”し切れない背景としては、「人が増えていない」といっ
た人的課題、「アップセル/クロスセルの動きが少ない」といった組織的課題、「M&Aの動きが限定的」といった領域拡大上の課題、の3点を抱えていると考えております。

そのため、規模の拡大と事業構造展開に重きを置く中長期経営方針の2nd
フェーズにおいては、人財/組織/領域の3つの内的変革を進めることを通じ
て、今以上に顧客にも変革をもたらすための業容拡大にこだわる方針です。
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人財戦略の変革としては、24/9期より徐々に開始していたキャリア採用と
ビジネスパートナー活用を、より本格化させます。自グループのエンジニア
採用/教育プログラムである「ゼロ円スクール」頼りの人財確保や、正社員
100%といったこだわり以上に、人員拡充ペースの加速にこだわり、施策を本
格化させます。
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続いて組織戦略の変革としては、エンジニアマネジャー層の評価制度の変
更、及び営業意識の醸成を通じて、エンジニアが能動的にアップセル・クロ
スセル推進を図り収益機会を逃さない組織体制の構築を図ります。トライア
ル運用を開始した北海道支部では、既に一部で成果が顕在化しており、成功
体験の標準化と他支部への横展開で、着実に施策効果の発現を図ります。
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最後に、領域戦略の変革です。
これまで実践してきたように、領域拡大にあたってはM&Aが有効な手段で
あると考えております。2ndステージのテーマとして「規模の拡大と事業構
造転換」を掲げたことや、創出キャッシュは再投資か株主還元か、どちらか
に振り向け続けることをコミットする”新”財務資本戦略を掲げたことから、
これまで以上に再投資候補の探索に注力致します。
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中期経営方針の計数計画と株主還元について、このスライドで改めて整理
をさせていただきました。
30/9期にEPS1,000円、ROE30%超を実現するため、27/9期までの2ndス
テージでは業容拡大にこだわってまいります。
また、株主還元では、連続増配/総還元30%以上の他、自己資本比率40%以
下の維持を基準に機動的自社株買いを行う方針です。
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このスライドでは、これまでご説明してきたキャッシュアロケーションの
考え方や1株あたりの価値最大化に向けたイメージ図を可視化しております。
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財務資本戦略の背景について補足スライドを用意致しました。
まず、創出キャッシュの資金使途については、持続的成長に向けたM&A等
の再投資原資に充てることが大前提となります。一方、当社は24年9月末時
点で6億円強のNet Cashを有し、また自己資本比率は44.8%と財務は健全で
す。また、多額の先行投資を必要とするビジネスモデルではないため、
EBITDA7.6億円、フリーキャッシュフロー4.8億円と、現時点で一定のキャッ
シュ創出力を有しております。
これらの事から、仮に当社にとって中~大規模のM&A機会に恵まれたとし
ても、借入余力をもって一定程度のM&A資金の確保は可能だと考えておりま
す。このような財務的余力や資金効率の観点を踏まえ、4四半期連続で自己
資本比率が40%を超過しないよう、自己株式取得等により、適時に資本構成
の最適化を図る財務資本戦略を決定しております。
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このスライドでは、広義の類似企業との主要財務比較についてお話させて
下さい。
表記は、代表的なマルチプルであるPERと、バリュエーション上のプレミ
アム/ディスカウント要因と見なされやすいROEや利益成長率、利益率を一覧
化したものです。当社は、ROE30%超と高水準で、営業利益成長率も営業利
益率も広義の類似企業に劣らない水準を確保しているものの、PERは1桁台の
評価に留まっております。事業・財務・IRのそれぞれの観点をもって、相対
低位に留まる当社バリュエーションの再評価に向け、邁進していく所存です。
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当社の中期経営方針では、27/9期までの3ヵ年は「規模の拡大と事業構造
転換を図る2ndステージ」、30/9期までの3ヵ年は「投資回収とシナジー創出
を通じて1株あたりの利益水準と資本効率にこだわる3rdステージ」と整理し
ております。
3rdステージでは、株式分割前のベースで前期比4.0倍となるEPS1,000円と、
ROE30%超の実現を目指します。
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新中長期経営方針の発表後、投資家様より「EPS 1,000円の蓋然性が分か
らない」とのコメントを受け、EPS 1,000*円の実現に必要な4大要素を順に
反映する4つのシナリオによる補足説明を用意しました。
シナリオA:過度に資金を滞留させないこと、を実行した場合、仮に全く
収益拡大せずとも、財務適正化→自社株買いで、EPSは6ヵ年で564円
になります。
シナリオBとして、シナリオAに加え、M&Aなど再投資を強化すると、売
上高5億円、利益率5-6%の企業を毎期1社M&Aできれば、EPSは6ヵ年
で748円になる計算です。
シナリオCとして、シナリオA・Bに加えて、M&Aシナジーを創出すると、
売上高+5%、利益率+0.1pptのシナジーが毎期実現できればEPSは
6ヵ年で1,016円になる計算です。
シナリオDとして、先述のシナリオA~Cに加えて、各子会社で持続成長を
すると、25/9期の売上高計画を達成し、以降+10%/年売上成長すれば、
EPSは6ヵ年で1,850円になります。
なお、本シナリオは一定の条件設定に基づくシミュレーションであり、中
長期経営方針としてコミットする値ではない点にご留意ください。

シナリオA|過度に資金を滞留させないのシミュレーションです。
仮に全く収益拡大できないとしても、適時の財務適正化→株主還元で、
EPSは24/9期比で2.3倍まで拡大する計算です。
シナリオの条件として、損益計算書は、収益共に24/9期実績横ばい
に留まるとのリスクシナリオを想定しています。一方、毎期一定の
キャッシュを創出するため、自己資本比率40.0%以下の財務資本戦略
に則り、超過相当分を自社株買い実施額に充当するものと設定してい
ます。
なお、シナリオの簡素化のため、配当金総額は横ばいとし、上振れ
分は全額自社株買いに充てている点にご留意ください。
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シナリオB|M&Aなど再投資を強化するのシミュレーションです。
売上高5億円、利益率5-6%の企業を毎期1社買収できれば、EPSは24/9期比で
3.0倍まで拡大する想定です。
シナリオAに加え、25/9期下期以降、仮想上のM&A対象会社を毎
期1社買収しPL、BSに取込むことを条件として設定してます。また、
シナリオAと比較して、稼いだ利益剰余金の一定額をM&Aのための再
投資に回すことで、シナリオA以上の価値創造を実現するシミュレー
ションです。
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シナリオC|M&Aシナジーを創出するのシミュレーションです。
売上高+5%、利益率+0.1pptのシナジー創出が毎期実現できれば、30/9期に
EPS1,000円を達成できる想定です。
シナリオBに加え、更にM&A先とのシナジー効果を付加し、戦略領
域売上高がシナリオB比で+5%、親会社株主利益率が毎期+0.1ppt改
善する想定としました。また、マージン改善を織り込んだため、連れ
てROE水準も徐々に上昇しています。なお、デュポン分解のその他要
素である資産回転率と財務レバレッジは不変としています。
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シナリオD|各子会社で持続成長するのシミュレーションです。
ここまで全く織り込んでいない自然成長を+10%ほど反映すると、相応のリ
スクバッファーが持てる試算結果となります。
シナリオCに加え、説明の簡略化のために敢えて織り込んでいな
かった各子会社の持続成長を追加反映し、25/9期の売上高を実際の計
画値に置き換えた上で、戦略領域・SES共にシナリオC比で+10%の
トップライン成長を想定しています。なお、キャッシュアロケーショ
ンを再投資に振り向けているため、2ndフェーズまでの自社株買い規模
はシナリオA比で低水準ですが、その後は収益拡大に従い、株主還元
規模も拡大する想定です。
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これまでご説明した各シナリオの重点項目をまとめて整理いたしました。
再投資→回収のサイクルを実現すればするほど、長期的な株主還元額は拡大することとなります。
創出キャッシュをより再投資に回すシナリオほど、2ndフェーズ(25/9~27/9期)の総還元額が少額となりますが、投資回収が本格化する3rdフェーズ(28/9~30/9期)で、利益増に伴い総還元額も拡大するため、30/9期までの6ヵ年総額では、シナリオDが最も大きくなります。
また、自己資本比率を抑制するための自己ルール(=自己資本比率40%以下)があるため、シナリオAのような再投資が実施できない、又は限定的な場合は、100%に近しい株主還元を継続実施する事となる計算です。
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