[日記]君に焦がれて幾星霜

豚の生姜焼き定食への愛が止まらない。

豚の生姜焼き定食が大好きなのです。 そもそも豚肉が好きなのですが、生姜焼きってなんであんなに美味しいのでしょうか。 なんでと問いかけながら私の答えは決まっていて、お肉の脂身とタレの味が白米に完璧に合うからです。 無類の油・脂身好きなもので、焼肉屋に行ってもつい最近までカルビとライスがあれば他は何もいらなくて本当にカルビ二人前にライス大盛りに、あとはまあタン塩があれば嬉しいかな、くらいの過激脂身嗜好主義でした。 最近はハツの美味しさを知ってしまったので、そこまで過激派ではなくなりましたが、でもやっぱり脂身ほど美味しいものはないです。 大人になればなるほど脂身はもたれるようになるからそんなに食べられなくなる、と聞いていたし、実際まわりには昔ほど焼肉特にカルビは食べないという人がいるけれど、私の場合未だに脂身ぜんぜんいけます。 ラーメンのこってりで簡単に胃もたれして具合悪くなるのに、お肉の脂身で胃もたれしたことないです。 量を食べ過ぎたりしての胃もたれは別です。 要するに量を食べ過ぎるくらいお肉の脂身を未だに食べ過ぎます。
ちなみにお肉の脂身だけじゃなくて、普通にオリーブオイルとかごま油とかラー油とかバターとかそれ系の直球の油も大好きです。 許されるならだばだばと際限なく使いたい。

そんな私が日常的にお手ごろに美味しく普段使いできる脂身たっぷりのお肉といえば、もうそれは豚バラ肉しかないわけです。 豚バラ肉めちゃくちゃ愛してます。 この豚バラ肉でつくる豚の生姜焼きが至高なのです。 でも、お店屋さんで豚の生姜焼き定食っていうと、ロース肉とかが多いんですよね。 バラ肉で作ってよー脂身をくださいよーとなります。 それでも、私が数年前の職場の近所の洋食屋さんで毎日のように食べていためちゃくちゃ美味しい大好きなポークジンジャー定食はロース肉でした。 脂身が少なかろうと、この生姜焼きは本当に美味しかった。 ということは、生姜焼きの美味しさはタレに由来するものも大いにあるわけです。 あのタレだから白米が美味しくいただけるのです。

過激脂身至高主義者は、そもそも白米礼讃主義者でして、この二つは密接につながっています。 私にとって、白米を美味しく食べられるもの=脂身の多いお肉、であります。 私が白米礼讃主義でなければ、もしかしたらここまで脂身至高主義になっていなかったかもしれない。 少なくとも、豚の生姜焼きに関して言えば、白米ありきで間違いありません。 何故なら、前述の数年前の職場の近所の洋食屋さんで、夜の飲み会でポークジンジャーが出てきたとき、あまり食べたい気分にならなかったからです。 あれは不思議だった。 自分でもびっくりした。 お酒のおつまみとしては、豚の生姜焼きってちょっと甘味が強いのかもしれないです。 あのタレは、白米を美味しく食べるために存在すると言っても過言ではないです。 多分。

というわけで、豚の生姜焼き定食、できれば豚バラ肉で作った豚の生姜焼き定食というものに日々焦がれていまして、割と高い頻度で「あー! 生姜焼き! 食べたい!」となることが多く、ただ今の会社の近所では美味しい豚の生姜焼き定食が常時食べられるお店が見つかっておらず、とても悩ましいです。 たまに食堂で出てくるけど、月に1回あるかどうか。 しかもそのタイミングも分からないので、狙い撃ちはまず厳しい。 あった場合もバラ肉ではないですし。
そうなったらもう、自分で作るしかないですね。 というかそもそも最初から自分で作れという話ですね。 存じ上げております。 実際、自宅でもよく作っていました。 が、豚の生姜焼きという誰がどのように作ってもそこそこ美味しくなるメニューの懐の広さに胡坐をかいて、自宅で作る豚の生姜焼きを「そこそこ」ではなく「とっても」美味しいものにしようという努力が足りていなかったため、自分で作る豚の生姜焼き、美味しいけど感激して何度も作りたくなるほどじゃないなあ、と思っていたのです。

で。 先日、渋谷に出たときに一度は行こうと思っていたラーメン王後楽本舗へ行き、生姜焼き定食を食べてきました。 これがめちゃくちゃ美味しかった! しかも豚バラ肉の生姜焼きです。 ごはんは大盛りにせずとも十分な量。 最高。 豚の生姜焼きが好きな人でまだ行ったことない人でカウンターメインのがっつり系の定食屋さんに入るのが大丈夫な人、是非行ってきて。 ちなみに炒飯もめちゃくちゃ美味しいらしいし、実際隣のお兄さんが食べてた炒飯めちゃくちゃ美味しそうだったので次は私は炒飯を食べると決めました。
というわけで、こちらの絶品の豚の生姜焼きを食べてしまって、豚の生姜焼き大好きスイッチが久々にバチーンと入ってしまいました。 こんな豚の生姜焼きをもっとたくさん食べたい。 となったらやっぱり、「とっても」美味しい豚の生姜焼きを自分で作るしかないです。

いざネットでレシピを探すのですが、プロの方のレシピだけ拾っても、生姜焼きの味付けは多岐に渡ります。 その中で自分好みのレシピ(砂糖使ってない、調味料の種類が多くない、手間がかからない)を色々探したところ、たどり着いたのがタモリさんが昔タモリ倶楽部で紹介していたという豚の生姜焼きレシピ。 普通にレシピを検索していても、結構早い段階で検索結果に複数引っかかってきました。 タレに使われるのは、醤油、みりん、酒、生姜のおろし(チューブ可)の4つで、生姜以外の調味料の分量は全て同じ。 1:1:1でいい。 これはいいです、とてもいいです。 甘すぎるタレは好みじゃないので砂糖を使わないのがまず嬉しい(カロリー・糖質的にも最高)、そして分量が覚えやすい。 生姜はチューブでいいし、タレはこの4つを混ぜるだけ。 素晴らしい。 そして何よりタモリさんの生姜焼きのお肉は、バラ肉なのです! 超最高!

ちなみにタモリさんの生姜焼きのレシピは、そもそもお肉をタレに漬け置きしなくてもお肉にタレの味がしっかりついて美味しいというもので、焼く前にお肉に小麦粉をまぶすという工程がありますが、私の場合はお弁当用に作るので、1食分のお肉とたまねぎをジップロックにタレと一緒に小分けにして保存しておきます。 なので小麦粉の工程は省けます。 これも嬉しい。 何故料理は粉を使うとなった瞬間にあんなにも面倒な気分になってしまうのでしょうか。

そうしてタモリさんの生姜焼きのタレを使って作った豚の生姜焼きを作り、お弁当に持っていきました。 結果、「とっても」美味しい生姜焼きになりました。 なんなら「とっても」どころじゃない、「すっごく」「めちゃくちゃ」美味しいです。 これは本当に素晴らしい。 甘すぎず、ごはんにめちゃくちゃ合います。 つまり完璧に私の好みに合います。 「たまねぎと豚バラ肉をタレに漬けて炒める」というだけの、何のテクニックもいらない料理なので、要するにこれはタレの分量さえ間違えなければ間違いなく誰がどのように作っても美味しい料理ということです。 「誰がどのように作っても美味しい料理」を生み出すことが、どれほどの発明、どれほどの偉業かという話です。 すごい。 タモリさんすごい。 本当に感激しました。 

これこれ。

以前タモリさんは笑っていいともで、炒飯は自宅で作るときはサラダ油じゃなくてバターを使って作るとべちゃべちゃにならず美味しい、というのもを紹介していて、実際作ってみたら確かにそのような感じになったので、以来私はバター信者なのですが、ここにきてさらにタモリさんに料理について感謝を伝えたい機会にめぐり合うとは。 自分が食べたい生姜焼きを、自分で簡単に作ることが出来ることは、私のような過激脂身至高主義者兼白米礼讃主義者にとっては何物にも変えがたい幸福そして幸運なのです。 そんなレシピに出会える機会が、人生においてどれだけあるか。 これだけの文字数を使って吐き出さねばおさまらないほどに、私は幸せの絶頂です。 もしも万が一これを読んでいる人の中にタモリさんに直接お声をかけることが出来る人がいたならば、タモリさんの生姜焼きのレシピのおかげでこれからの人生における食生活に最高の彩りができた人間がいると、どうか伝えてくれませんか。

お肉とたまねぎを切って、1食分ずつ小分けにして、ジップロックにタレと一緒に入れて、冷凍しておいて、翌日の分だけ前の日に冷凍庫から冷蔵庫に入れておいて、朝起きたら解凍してる(しきってないこともある)それをフライパンでばーっと炒めるだけ。 お弁当箱に入れて、炊き立ての白米と一緒に持っていけばいいのです。 これで、早起きさえ出来れば毎日大好きな味の豚の生姜焼きが食べられます。 最高です。
しばらくはお弁当のおかず豚の生姜焼き一本釣りでいいな。 そんで休日には本来のタモリさんの生姜焼きのレシピ(小麦粉を使うやつ)を試してみるしかない。 ああー休日の楽しみが増えたー。

自分で作ったらめちゃくちゃ美味しかったので繰り返し作ってしまうレシピ、このほかに、以前Twitterでバズってた100均のスパイスで作るインドカレーがあります。 これも本当にびっくりするくらい美味しい。 すでに何度も作っていて、親にも好評です。 小麦粉を一切使わず、油の量が多めというのも私の好みに合いまくり。 ただひとつ、あめ色玉ねぎがどうしても上手くつくれない、もしくは時短テクニックを使っているにもかかわらず時間がかかりすぎてあめ色になるまで待てない、という私のスキルのなさに起因する難点があり、時間がかかるためにたまにしか作れないのが悔しい。
その点、この生姜焼きは本当に簡単でそろえる材料も少ないので、多分今後物凄い勢いでリピートすることになると思います。 嬉しい。 楽しみ。
お肉の脂身と白米をどちらも愛してやまない人間にとっての最適解のひとつ、それが豚バラ肉の生姜焼き定食です。 そして、過激脂身至高主義者兼白米礼讃主義者として、タモリさんに最大の感謝を。 これはもうタモリさんのレシピ至上主義でよくない?


おまけの話。 先日、私は炊きたての白米はそれがどのような用途のために炊かれたものであっても、まず最初のひとくちは塩をふって食べる、という話をしたときに、割と珍しいみたいなことを言われたのですが、これ、白米礼讃主義者にとってはあるあるじゃないでしょうか。 定食用だろうと、カレー用だろうと、どんぶり用だろうと、炒飯用だろうと、雑炊用だろうと、おにぎり用だろうと、何用であっても炊きたての白米のひとくちめは、そのまま塩をふって食べるのです。
これは、炊き立ての白米という白米史上最も美味しい瞬間である白米を、ありがたくかみ締めて味わうための作法みたいなものです。 炊きたての白米は炊きたての白米のまままず食べないと勿体無いのです。 私はたまたま塩ですけど、きっと主義者の中には他の調味料を使った作法を行っている人もいるはず。 他の白米礼讃主義者の皆様にお伺いしたいところです。

生姜焼き愛を語りすぎて最後白米愛で終わりました。 すっきりしました。

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