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【マチメグリ】HBPワールドツアー訪問記 -3 ベルリン

4月23日(月)~5月13日(日)までの3週間、社員研修として、ドイツ・デンマークへのワールドツアーに行ってきました。
その様子をレポートにしてお届けします。
第1弾は泉によるHBPの動きと、各都市の概要紹介です。順番にお楽しみ下さい!

※文末に各記事へのリンクがあります。

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コペンハーゲンから飛行機でベルリンへ。

ベルリン/ドイツ
AIRBNBはブランデンブルク門から近いマンションの一部屋。

ベルリンはドイツの首都として栄え、戦争で連合国から壊滅的な被害を受け、その後東西の分断の期間に突入。1979~1987年にかけて、戦争と壁で破壊された歴史的な都心ベルリンの持続可能性の危機感からIBAベルリンが開催される。都心での新規開発(IBA-Neubau)と修復型都市更新(IBA-Altbau)という2つの異なる都市開発手法の工程をそのまま展覧会として開催。修復型はクロイツベルグでの都市改造計画により立ち退きで空いた住宅に、若者が占拠したり移民が集まったりなど問題のある街を治すことが目的とされ、更地にして住宅を建てるのではなく、放棄された古い建物を住民に使ってもらいDIYのパワーを利用して再生する方法がとられた。

東西ドイツの統一の後、首都としての都市開発プロジェクトが進行したが、一方で東ドイツ時代に放棄された土地や安い地価のエリアに、お金はないけど可能性を求めてアーティストや移民が住み着き、豊かなカルチャーシーンを生み出した。その後ご多分に漏れず投資家が入りジェントリフィケーションが進み、空家がほとんどなくなっているらしい。最近は、とんがった人たちは次の地を求めてライプツィヒやポルトガルのリスボンに集まりつつあるとのこと。

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(左)ベルリン空港に到着(右)ブランデンブルク門でカリーヴルストでスタート!

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(左)(右)ボクシングジムをイメージしたAIRBNB室内

ベルリンの壁を感じる
以前テレビで見た記憶のあるベルリンの壁の崩壊。初めての体験。

ドイツ帝国の首都だったベルリンは、ヒトラー政権の中央集権の拠点として重要性が高まり、第二次世界大戦では市街地戦となりまちは破壊される。戦後、ドイツ全土のイギリス・フランス・アメリカ・ソ連の連合国4か国による分割統治がはじまり、その中でベルリンはソ連の占領地域に位置していたが首都であったため陸の孤島のような状態で4か国で分割統治された。ベルリン封鎖の緊張の後東西対立は決定的となり、1949年に西ドイツ(首都ボン)と東ドイツ(首都東ベルリン)として分離され、その後も西ドイツに脱出する人が増える。1961年ソ連により東西ベルリン境界線の封鎖とベルリンの壁が建設され、西側に脱出しようとした人たちが逮捕や射殺され秘密警察が監視する状況が続き、世界情勢の変化や世論の高まりから1989年の壁の崩壊、1990年の東西ドイツ統一、1991年ベルリンが首都となる。

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グレーの壁は1989年に存在した壁の位置を示している。中央右のカラフルな壁が現存するイーストサイドギャラリー。ポツダム広場を分断し、ブランデンブルグ門のすぐ西側を通り中央駅の東側を通る。WESTと書かれている西側エリアが壁で囲われていた部分。

ベルリンの壁がオープンギャラリーとなっているイーストサイドギャラリー。世界各地21か国から招かれた118人のアーティストによって、ベルリンの壁崩壊後1年でつくられたもの。もともと東側の壁面に書かれている。3.6mの高さのギャラリーは圧巻だが、壁としては高い。近くのクラブやメルセデスベンツアリーナの目の前でもあり、観光客も多く、まちのランドマークになっている。

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(左)隣接する壁博物館の展示(右)レーガンとゴルバチョフ

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(左)Certainly today as soon as I knowの一言が壁を壊す(右)熱狂する市民

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(左)今は写真スポットとなっているチェックポイントチャーリー

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(左)Place of Tearsはドイツ分離時の東西鉄道をつなぐチェックポイント(右)多くの子供たちが学びに訪れる

https://www.hdg.de/traenenpalast/

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(左)元々の駅と地下のチェック通路の建物を利用(右)友人や家族との涙の別れ

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(左)ベルナウアー通りの壁があった位置と高さを感じられるインスタレーション(右)今も残る壁

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(左)テロのトポグラフィー(右)この場所はナチスの秘密警察本部があったところ、地下牢獄が展示スペース

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(左)ナチスが何をしてきたかの展示

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(左)ホロコースト記念碑(右)過去の歴史を継承するメッセージ

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(左)ユダヤ博物館(右)通りが斜めに交差し傾いている館内

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(左)(右)説明は少なく、建物自体がインスタレーションとして語るスタイル

ベルリンフィルハーモニー&図書館

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(左)ハンス・シャロウン設計のベルリンフィル(右)毎日13:30にスタートするバックステージツアーに参加


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(左)どこの場所でも表情が異なり楽しめる(右)階段のコンクリートのディテール

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(左)ガラスブロックが表情をつくる(右)当日のコンサートのリハーサル、オーケストラと聴衆が対面する従来の劇場の配置とは異なるステージを全方位で聴衆が囲むまったく新しいコンセプトをカラヤンもコンペの審査員として推した、複雑な天井の形が音響上は望ましいとのこと、世界を代表するベルリンフィルを体験したいと思ったけどチケットは売切れ


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(左)同じシャロウン設計のベルリン国立図書館、べルリンフィルの目の前にある(右)この建物の方が好き!色々なレベルや場所に居場所があり気分によって場所が選べるしそれぞれの空間が美しい


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(左)ミース設計の新ナショナルギャラリーは2015年から改装のため閉館中(右)工事看板に張られた以前の写真

水辺が熱い!
ベルリンの水辺景観として博物館島の周辺は有名だが、シュプレー川沿いに実はとても心地よいスポットがいくつもある。こんな都心の一等地をこんなお金を生まないゆる~い使い方をしてもよいのか?収支はあうのか?と気になってしまうくらい、ど真ん中に民間運営かつ不特定多数を受け入れるいい空間があるのだ。これにはジェントリフィケーションが起きてすごい勢いで高騰する地価を反映させない契約や今までの東ドイツ時代からの経緯がうまく作用しているようだ。詳しくは別途有賀のレポートで!

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(左)博物館島の北の剣先、ボーデ博物館前(右)多くの観光船が行きかう

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(左)シュプレー川沿いのビーチクラブ「ヤーン」 https://www.yaam.de/(右)夕方も最高!

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(左)すべてDIYでよくできている(右)全体がビーチになっていてツリーハウスや子どもの遊び場もあり

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今回は大阪のタケフミさんより超お勧めされていたエコビレッジ「ホルツマルクト」を訪問。https://www.holzmarkt.com/ http://boundbaw.com/world-topics/articles/36

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(左)川沿いにビール、サンドイッチ、ピザなどの店があってテイクアウトしてうだうだ(右)川を楽しめるような仕掛け満載

 

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(左)ホルツマルクトオリジナルクラフトビール(右)エリアの真ん中のビール売場

 

(左)夕日を楽しみながら語る人、人、人(右)テーマパーク感があるが以前はもっとディープな雰囲気だったそう

 

(左)大阪からベルリンに来てDJをしているヤスヒサさんに案内していただく(右)中心部の大屋根

(左)住宅?が建設されているが、エリア内にはほとんど住宅はなく生活感はない

 

(左)シュプレー川の船着場にもなっているバーレストラン(右)ラントヴェーア運河沿いの川にはみ出したレストラン、川沿いの通りで毎週火曜金曜に開かれるトルコマーケットに遭遇

 

(左)イーストサイドギャラリーの端は船にも乗れるリバーサイドレストラン(右)オーバーバウム橋 1896年に開通した趣のある橋でその下にはクラブがある

 

(左)こんな楽しみ方があるのか!(右)ベルリン中央駅の目の前にはこんないい空間が

(左)他のクラブに入場を断られ続けようやく入れた!川沿いのクラブビジオネア https://clubdervisionaere.com/

パーク・アム・グライスドライエック(Park am Gleisdreieck)
偶然通りかかったら2Fに上がるアクセスがありその先が緑になっている、ということで登ってみたらすごい人で驚き。調べてみたら最近オープンした公園という事が分かった。2Fレベルにある旧鉄道貨物の荒地を市民ワークショップを経て再整備。https://gruen-berlin.de/park-am-gleisdreieck https://www.youtube.com/watch?time_continue=1&v=5lA6DRwOgoE

 

(左)2Fレベルにある(右)スケートやBMXの若者が技を披露しあう

 

(左)線路が残されている(右)広い芝生スペースはやはり人気

 

(左)気が生い茂るゾーン(右)キッズパーク

クルーズ
シュプレー川のクルーズ。今回は一番短い約1時間の歴史地区と中央駅のエリアのルートに参加。下の図の赤線のコースで15€。

 

(左)フリードリヒシュトラーセ駅の目の前が船着場(右)みな1Fでなく2F席に座って出発

 

(左)博物館島に進む、ボーデ博物館で川が2つに分かれる(右)公園の奥はテレビ塔

 

(左)こちらで一旦引き返す(右)現在工事中の宮殿広場と奥のベルリン大聖堂

 

(左)連邦首相府(右)ベルリン中央駅から歩行者専用橋を渡ると芝生でくつろぐこの風景

 

(左)数多くのボートがすれ違う(右)開発が進むベルリン中央駅エリアの目の前に川が流れる

 

(左)川に開いた連邦首相府(右)いくつかのコースがある

今度は一番長い緑色のルートに参加したい!シュプレー川沿いのディープな使いこなしエリアを通るルート。4時間コース。


最後にベルリンで一緒になったみんなでパチリ。やすひささんに感謝!

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