婿に入ったけれども・・
人生をかけて貴重な体験をしましたので、皆様に共有したく、ここに書きます。この記事を読んで少しでも考えるきっかけや、議論が活性化すれば幸いです。
※一部私の認識違いもあるかもしれません。その点ご了承下さい。
私は最近結婚しました。妻は姓を変えたくない人で、私も特に変えたくないという思いがある訳でもなかったので、私が妻の姓を名乗ることにしました。
結婚する前から別姓が選択できない現状、事実婚にするしかないと考えていましたが、将来子供ができた時に共同親権を持てないこと、そして妻は持病がありますが家族じゃないと代理手続きに不便が発生しそうなどの理由により、法的に結婚することにしました。
親や家族は私が戸籍氏名を変えることに反対しませんでした。届出までスムーズに進みましたが、このあとが大変でした。
免許証や銀行、その他諸々の名義変更です。もう本当に大変でした。しかもまだまだ現在進行形でやることがあります。
でもこれ、結婚されている世の女性の方々ほとんどの人が経験したことなんですよね。夫の姓を名乗る女性は9割を超えるそうです。大半の、いや、殆どの女性の方がこの苦行をこなしているのです。
私は妻の姓を名乗ることで、この女性ならではの不公平な儀式を実体験でき、視野が広がったと思っています。なんというか、ハッとさせられた気分です。
国はどうして頑なに選択的夫婦別姓を実現させないのでしょうか。なにがいけないのでしょうか。甚だ疑問です。中にはどちらかの姓を名乗りたい人もいるとは思います。だから「選択的」なのです。名前の変更が法的に強制されるって不思議じゃないですか?
まだ、手続きが楽ならマシです。しかし、こういうときのマイナンバーのはず(だと思っていた)なのに、全く役に立たないし、何枚も書類を書かなくてはなりません。システム的にいまの役所手続きは欠陥だと思います。マイナンバーを使って芋づる式に情報変更が反映されるのが理想ではありませんか?現状重複作業がたくさん発生しています。ほんと無意味です。
そして、一番大変なのは、婿の手続き例が非常に乏しいこと。インターネットで探しても婿の結婚後手続きに関する例がありません。女性の例を男性に読み換えることで一見解決しそうですが、名前が変わる点は同じとはいえ、経済的世帯主の名前が変わるケースはほとんど見当たりません。私は妻を扶養に入れましたが、つまり夫を扶養にする場合の書類記入例がほとんどなくて困りました。ただでさえ健保の書類についてあまりわからないのに。
まず大体どの情報も女性が夫の姓に変える前提になっています。
こういう不毛な体力消費、もうやめにしませんか?
もし、名前が変わることが結婚の障壁になっていたとしたら、それってとても不幸じゃないですか?
皆様はどう思いますか。