#F5C9C6/2025.01.07
私は毎日3~4杯淹れてしまうくらいコーヒーが好きなのだけれど、最近は、味や風味を楽しむというより、口がさみしいからとりあえず飲む、という感じになってしまっている。
特に、終電に乗れないような時期なんて、一日に何杯飲んでいるかわからない。
(最早、これって好きとかそういうのではなくて、麻薬と同じなのではと悩んだ時期もあった)
ということで、職場に大容量のコーヒー粉を常備しているせいで、お土産で貰ったドリップコーヒーなんかは、しばらく放置しがちだ。
私のコーヒー好きを知っている友人や同僚が、よくコーヒーをくれるのだけれど、中でも、パッケージが惹かれるものはしばらく見ていたくて飾ってしまう。
(最近は、京都モダン建築祭のパスポート特典である、オリジナルドリップパックをお土産に貰って、嬉しくてずっと飲まなさそうだったから、上司と一緒に仲良く分け合った)
仲良しの後輩がプレゼントしてくれたPOLA美術館のドリップコーヒー(5つ入り)は、それぞれにモネの絵画が美しく描かれていて、封を切ってしまうのが勿体なくて、
でも、放置していると酸化して風味が失われてしまうから
なんとなく、自分の中で順位をつけて、5位から順番に消費していった。
5位、4位、3位、2位…
その中で見事1位に輝いた『印象・日の出』のパック。
実は、貰ったのは半年も前なのだけれど。
この絵画は、見る媒体によって色が全く違っていて、どれが”正しい”色なのか自分でもわからなくなることが多い作品の一つだ。
パリに行くまでは、どれがモネの意図した色なのかわからないな。
色に正解なんて、ないとは思うけれど。
そういえばデスクに飾ったままになっていたことに気づいて、今日、やっとの思いで開封した。ああ、勿体ない。
でも、久しぶりにちゃんと味わったコーヒーの味は、
ちょっと酸っぱくて、朝日のふんわりしたコーラルが頭いっぱいに広がって、とても、私好みの味だった。
彼女は、私が無類の博物館(博物館法第2条に定める機関またはその類似施設)好きであることを知っている。
私のために、私の好きなものを思い出して、私のことを考えて選んでくれる、一瞬かもしれないけれどその時間を、私という人間に費やしてくれる。
こんな幸せなことってないなと考えていたら、私も誰かに、贈り物をしたくなった。
ちなみに、クロード・モネの作品で私が一番好きなのは
彼の連作「積みわら」のうち、
『雪と光の効果(1891)』と言われているものです。
死ぬまでに、メトロポリタン美術館に本物を見に行きたい。
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