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宝塚「エリザベート」感想

 宝塚の「エリザベート」、2014年11月8日(土)15時30分公演の感想です。
宝塚は見たこともなく、宝塚もエリザベートも何の知識も入れずに見に行きました。

https://kageki.hankyu.co.jp/elisabeth2014/

■ 劇場について

 まず劇場。すっごく広いです。こんな広いと移動するの大変じゃない?って言いたいぐらい広い。
最後尾列で観劇したのですが、舞台を一望出来てとても素晴らしい位置でした。最後尾なのに視界を遮られず、見やすい。


■ 宝塚の雰囲気

 つい最近見に行ったのが劇団四季なのでそれと比べさせてもらいますが、宝塚は劇団四季と比べて”華”がありますね!
歌い方、しゃべり方、動作の仕方。女性の憧れが詰まってますって感じ。
正直、歌に関しては劇団四季のほうが聞き取りやすかったですが、宝塚はよりのミュージカルって印象を受けました。まさに台詞を歌ってる感じです!
エリザベート自体がお耽美系の作りなのか、トート(死神)がね、すごいお色気ムンムンでしたね。


■ 衣装がすごい

 基本的にほぼ全キャラ服装がすごいのですが、特にすごいのがトート。
舞台をはける度に変わる服装!舞台上で衣装チェンジ!!すごい!
このトートは死神(と言うより死そのもの)らしいのですが、エリザベートに会う度、出番の度に毎回服装が変わります。服に使ってる色が黒・灰色・紫などで変わってないように見えても、このテーマカラーで毎回おしゃれしてる!お洒落して好きな人に会いに行く死神!!かわいい!!


■ シナリオについて

 オーストリア皇后エリザベートについてのお話です。エリザベートを暗殺したルキーニが地獄に送られ長い間裁判をかけられ続け、その時起こったことを証言する……といったていで語られる物語です。
甘やかされて育った幼少時代のエリザベートが一度死に、その際に死神トートに見初められ、生きたエリザベートに愛されたいという願いからトートがエリザベートを生き返らせるところからエリザベートとトートの関係が始まります。



~~~~ネタバレするよ~~~~




■ トートと言うキャラについて

 まず、トートは死神で、死そのものらしいです。黄泉の王様みたいな位置づけだったので、北欧神話のハデスみたいなものかと思ったらそうでもなく、ただ単に「死神」らしいです。
ストーリーの冒頭で、死にかけのエリザベートと黄泉の入り口で出会って一目惚れして、「生きたお前に愛されたい」というなんとも身勝手な願いから生き返らせます。「生き返ったらこの事は忘れるだろうけどお前に愛されるまで追い続けるよ(意訳)」というストーカー宣言もします。いや無理だろ。愛されないだろ。
 その後色々ちょっかいをかけるんですが、そのちょっかいのかけ方が「お前は実は俺を愛してるんだ!(意訳)」とか「お前を幸せに出来るのは俺だけだ(少し意訳)」とか「お前はいずれ俺を求める(そのまま)」とか、もう、何その自信?
自信に満ちた言葉を放つくせに、やってる事はエリザベートにたびたび会いに行って、方向性を間違った告白をして振られてすごすご帰るという繰り返しです。たまにエリザベートの周囲にちょっかいかけてエリザベートを追い込もうとしてます。
なにこいつどんだけ相手にされてないの……??
 それでもエリザベートに会う度に服装変えてお洒落して会いに行ってるんでしょ?やだ、萌えキャラ……!!
トートの台詞と行動と服装などのギャップが面白くて始終笑いっぱなしでした。


■ エンディングはちょっとしっくりこない

 エリザベートという話は、ルキーニというキャラクターが冒頭で「何故エリザベートを殺したか」審議にかけられており、そこから過去の回想という形で物語が展開し、ルキーニがエリザベートを殺し、冒頭部分の話に戻る、という流れです。
なのですが、舞台を見る限りだとルキーニはトートから何故かナイフのようなものを貰い、そのナイフを持ってぶらぶらしてたらエリザベートが近くにいる事を知り、そのままエリザベートを刺殺、という流れなので、トートが無関係な人を誘導して殺害したとしか思えない。めっちゃ可哀想じゃんルキーニ!!全然関係ないのに!!
 それに、トートは「エリザベートの事は好きだけど生きたお前に愛されたい!」をストーリーの終わりの方まで主張しているのですが、最後何故か刺殺されたエリザベートをそのまま迎えに来るという展開になります。
散々生きたまま愛してって言ってたよね!?なのに関係ない人を誘導して!?殺害して!?黄泉の国の仲間入りでハッピーみたいな流れ!?

 謎です。エリザベートは刺殺され、特にトートの事を愛してないけど、もうこんな世の中疲れたから静かな場所に行きたいって感じに見えたし、あれー?トート愛されてないよ??それでいいのトート???みたいな疑問符が脳内に乱舞して物語は終了しました。
 まあ、それも、トートが「エリザベートは現在誰も愛してないし、今この時に黄泉の国に呼び寄せれば俺のチャンス!告白タイム!」みたいに思ったのかなって勝手に解釈してます。ウーン……表面取り繕ってるだけのうっかり系萌えキャラの気配を感じる……。


■ まとめ

 いやー楽しかったです!まさかのエンディングでしたが、もう一度見たいぐらいです!
ぜひぜひ行ってみてください!面白いですよ!また来年もやるらしいので、私も誰か誘って再び行きたいと思います!

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