ゲーム「放課後のLoveBeat」感想
かなり昔に発売された恋愛シミュレーションゲーム「放課後のLoveBeat」。だいぶ昔にプレイしたゲームなのですが、当時の笑いと苦しみに喘いでいた感想がメモの奥深くに眠っていたのでまとめてみました。
そんなゲームの熱い紹介文がこちらです。
……よし、張り切っていこう!
ジャンル:恋愛シミュレーション
プレイ時間:約18時間
媒体:PS2
■ あらすじ
物語を公式から引用してみます。
すごいですよね、こんな風に主人公の才能を猛プッシュしてくる乙女ゲ―作品、初めて見ました。面白い、いいぞ。
■ キャラクター
攻略キャラクターはセシリアメンバーの4人です。
セシリアのライバルグループの神威も出てくるのですが、こいつが攻略できそうで攻略できない。結構良いキャラしてました。紹介するとしたらこんな感じ。
……あれ?こっちを主人公にした方がいいんじゃないの?バンドメンバー集めてプロデビューするゲーム……。
■ ゲームシステム
フルボイス
発売当時2,000円(税抜)でフルボイス。いや~~すごい! けど主人公の名前は呼ばれません。残念。
恋愛パート
本作はプロを目指してバンド活動に励んでいる学生4人を応援しつつ恋愛を楽しむゲームなので、アマチュアルートとプロルートがあります。
文章中の選択肢によってキャラクターの好感度を上下させてルートに入るキャラクターを決定し、音ゲーム部分での成績によってルートやエンディングが変化します。なので意外とゲーム性がある。恋愛シミュレーション部分のゲームシステムは不満なしです。昔の恋愛シミュレーションって感じ。
ライブパート
バンドのライブ演奏が音楽ゲーム要素になります。これがやばいんだなぁ!
まず4人の珍妙な動きが笑いを誘います。公式の参考GIFを貼っておくのでぜひ見てください。
http://www.d3p.co.jp/lovebeat/images/liveanime.gif
本作は2段の横スクロールタイプの音ゲームです。S評価の時には「お前の応援のおかげかな?」みたいな事を言うので、おそらく主人公がノリノリで応援しているんでしょう。
ちなみに、ミスをすると歌ってくれません。さらにミスしまくるとタライが降ってきます。なんで?
めちゃくちゃ笑いました。笑ってさらにミスしました。タライ地獄になりました。
ルート分岐
アマチュアのルートに行くか、プロのルートに行くかはこのライブの評価で決定されます。評価はがS~Dの5段階評価で、Dを取ると結果表示後に自動的にリトライさせられます。でもDだけがリトライなのは辛い。なぜかって、基本的にプロルートはA以上、アマチュアルートはB~C取らなければいけません。この調整が結構面倒くさいんだ。
2周目以降の忙しい人向け裏技
1周目をクリアするとライブパートの裏技(いや表技?)をゲーム側から教えてもらえます。なんと、その裏技を使えばどのライブパートもパーフェクトを出せるそうなのです!すごい!音ゲーの意味ない!
この裏技のお陰でプロルートに行くのは楽だったのですが、ゲームコンセプトの根本を揺るがす裏技の出現には笑ってしまいました。
セシリアの曲をすべてS評価でクリアすると
セシリアの全10曲を全てS評価でクリアすると神威の曲がプレイ出来るようになります。これが本当に面白かった!笑いすぎて顎が痛くなりました。セシリアよりひどいやっつけ感、やばすぎる。
海上で白い板のようなものの上に乗っており、舞い踊る魚、迷い込むサーファー!なるほど、つまりこれはヴィーナス誕生の絵を再現しているわけだな……!
いやどういうこと??
■ イラスト
昔のゲームはなんで構図がやばいのか。なぜ軟体動物になるのか?めちゃくちゃ笑いました。
例えばキスシーンなんかはものすごく無理してキスしてる体勢なので骨折の心配をしながら笑い転げていました。毎度構図に驚かされっぱなしです。先鋭的な構図なんだな!
■ 曲
セシリアは学生バンドですので、もちろん歌詞も学生っぽさが出ています。個人的に「花火」がすごく好きだな~!可愛かった!
時折歌詞に使われているワードが”社会に疲れたおっさん”のように聞こえてしまい、せっかくの雰囲気がぶち壊されていくのをなんとか「これは学生が社会に出たおっさんを想像した歌詞なんだ」と脳内補完していました。
~~~~ネタバレするよ~~~~
■ シナリオ
ボーカル:百瀬 戒斗(ももせ かいと)
CV石田で無口な努力家でピュア。CV石田なのでライブでは別の人が歌っています。
アマチュアルート
ライバルグループである神威に力及ばず、プロになれず、卒業後もグダグダアマチュアバンドをやって、いずれプロになってみせる!と意気込むだけのエンド。
このエンドだとライバルキャラの晶ちゃんが攻略キャラクターに対して「実はお前のこと……」と意味ありげな告白をしてきます。いいねえ!
しかし、アマチュア・プロどちらのルートも必ず主人公にプロポーズするのですが、「アマチュアルートでプロポーズを受けるわけねーだろ!」って思ったのは私だけじゃないはず。これで受け入れたら売れないバンドマンに金を費やす日々になるぞ。主人公、気を付けて!
プロルート
神威に勝って、プロデューサーっぽい人に認められて、TV出演もしてプロデビューするルート。
このルートだと交通事故を起こして入院するんですけど、変な壁に貼り付けられてるような謎スチルが出てきて笑いました。
基本笑って楽しめた私でしたが、プロルートで一番ムカついたのが歌詞です。プロルートはこんな感じ。
セシリアのメジャーデビューが決まり、TVに初出演。
マネージャー代わりの人から「ルックスでも売るんだから女はいらない。君近づかないでね」と言われ泣く泣く身を引く主人公へ「また俺達とやっていこうぜ」という事を伝えるために歌った曲が「君ん家へいこう」。
つまり主人公に呼びかける歌なわけですよね、満を持して出してきた曲なんですよ。
そんな曲の歌詞が「満員電車辛いし会社嫌だし上司口臭いし。そうだこんな日は営業車を回して君ん家へさあ行こう!」ってのはどういうこと? おい!!せめて主人公のことを歌詞に出してやれよ!!
その他キャラ
略!なぜ略すのかと言うと……
■ 各エンディング
同じ!!全員シナリオ同じ!!各ルートとか各エンディングとかそんなのない!全員シナリオ同じ!!
アマチュアルートに行ったら全員晶ちゃん(神威所属のライバルキャラ)から懸想されてるし、みんな同じ所で悩んでるし、みんな同じコンプレックス抱えてるし、みんな目指す進路一緒だし!
プロルートに行ったらみんな交通事故に遭うし、みんな親は必ず海外に行ってるし、必ずライバルキャラから引き抜き勧誘されるし、選ぶデートコースは一択しかないし!!
ルートってなんだ?エンディングってなんだ!?もう、なんだこれー!!
正直このゲームは1周すれば十分かなって思います。だって、2人目やるほどでもないよこれ。フルコン辛かったよ……。
ちなみにフルコンしてもご褒美はありません。なんでだよ!
■ まとめ(ネタバレなし)
このゲームのプレイ時間は18時間くらい? ライブパートは笑わせてくれたのでかなり楽しい作りでしたが、シナリオが全く一緒なのでスキップ&オートプレイしつつネットサーフィンが捗ります。マジで1周すれば十分です。
爆笑ゲームとして1周だけやろうとしているそこのあなた、本作の魅力を最大限に理解されていますね。フルコンしようとしているそこのあなた、私は忠告しましたからね。