ゲーム「鳥類弁護士の事件簿」感想
噂だけは聞いていた鳥類弁護士の事件簿。逆転裁判みたいらしい、という知識のもとプレイしてみました。
ジャンル:アドベンチャー
プレイ時間:4時間
媒体:Nintendo Switch
■ 媒体はSwitch推奨
媒体はSteamかSwitchのどちらなのですが、調べたところSteamは日本語対応していません。ローカライズされ、なおかつ気軽にプレイするにはSwitchが良いでしょう。
■ あらすじ
公式サイトから引用します。
■ 独特の世界観
あらすじにも書かれている通り、風刺画家J・J・グランヴィルの風刺画アートを使ってるので、登場人物はすべて擬獣化されてます。
擬獣化されていること以外は特に変なところがないので、まるで昔の小説の挿絵を見ている雰囲気に。これが可愛くてかなり好きでした。
くすっと笑えるギャグもあるのに世界観はフランス革命時直前のパリそのもの。普通に地名もそのまま出てきます。いくつかメタ発現も出てくるので、それも笑えます。
イラストのタッチ、くすっと笑える掛け合い、重い世界観、さらに重厚なクラシックが追加されるので、これらが合わさった結果、独特の世界観が生まれます。最終的にシュール系にも見えてくる。
■ 逆転裁判っぽい!
プレイした人なら、いやプレイする前から逆転裁判を通った人なら思ってしまうでしょう。「逆転裁判っぽい」と!
そうなんです、本作は明らかに逆転裁判のオマージュです。作中で「異議あり!」と裁判に叫んでみたり、脚立と梯子ネタがあったり、そもそもゲームシステムがオマージュというか簡略化されてたり、なかなか愉快な感じです。
証拠品提出画面です。オマージュじゃなくてこれはもうそのまま。
反対尋問の時は逆転裁判が簡略化された感じです。証言の中のキーワードに対して質問する感じ。
■ なぜかブラックジャックが楽しめる
作中では「ジャック・ノワール」と呼ばれていますが、トランプを使ったゲームであるブラックジャックが楽しめます。なんで?
酒場でジャック・ノワールを楽しみ、勝利すれば微々たるお金が貰えます。
■ 唯一の難点
本作で唯一の難点はバックログ機能がないことです。これが本当に不便。ただ、代わりなのかわからないですが、細かくポイントごとにロードができるので読み飛ばしてしまってもやり直すのは簡単です。
だとしてもバックログは欲しかったけどね!
~~~~ネタバレするよ~~~~
■ ストーリー
冴えない弁護士であるジェイジェイ・ファルコンが一匹の雌猫を弁護して無罪を勝ち取れたところから様々な弁護を引き受けていくストーリー。そしてこの街はブルジョワジーに不満を持っているフランスの国民たちがくすぶっているのでフランス革命直前の時期でもあります。話を進めると革命家たちのいざこざに巻き込まれることに。
ルートA「自由」
いざこざに巻き込まれた結果、ライバル検事が革命家に殺されたことにブチ切れ、過去に存在した暗殺者を名乗り、街を火の海にかけその暗殺者を追っていた刑事と決闘し、相打ちになるエンド。予想外の出来事すぎてめちゃくちゃ驚きました。たしかに過去名前を変えたって言ってたけどそういう!?
ファルコンがいなくなったことによってスパロウソンくんが検事の仮免を与えられましたが、彼は学校すら卒業できなかったので本当に大丈夫なのか今後が心配です。
ルートC「友愛」
同じくライバル検事は死んでしまい、革命家の仲間になって協力する話。革命家であるボーモーに対して暴力ではなく言葉によって訴えるべきだと必死に説得するファルコンが結構カッコよかったです。ボーモー自身も暴力は好まなかったため通じた説得でしたが、ファルコンとボーモーどちらも通じ合うものがあった感じが良かった。まあ、無血勝利ならずだけど……。
ルートB「平等」
革命家に捕らわれたライバル検事を見事弁護で助けることができ、国民が暴動を起こす前に国王を裁判にかけてしまおうというルート。国王の無能さが本当かどうか裁判で評価する、面白いですね。この裁判をボーモーに聞かせたかったな~!
国王を亡命させ、革命は成ったけれど、まだまだ平和にはなりそうにないのも良かったな。無駄な人死には出ず、綺麗に終わったとしても、そこで暮らす人たちの生活は地続きなので問題はどうしても発生すると。ファルコン弁護士として活躍するのはこれからだ!エンドなので結構好きでした。
■ まとめ(ネタバレなし)
プレイ時間は4時間。逆転裁判っぽい独特な雰囲気でサクッとプレイできます。フランス革命を扱ってるため実は重めなテーマですが、かなり楽しめました。気軽にサクッと裁判ゲームをやってみたい人にはオススメ!
備忘録用メモ。Twitterでの実況です。