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ゲーム「DEAD DAYS」感想

※この感想は18禁ゲームの感想です。ご注意ください。

 CLOCK UP作品で「Maggot baits」「眠れぬ羊と孤独な狼」のライターが書いている新作と聞き、それならやってみるか!と購入してみました。羊狼はそこまで好みじゃなかったけど、Maggot baitsは好きだったんだよな~。

※本当ならここに公式URLを貼りたいのですが、note側がCLOCKUPの貼り付けを禁止しているようなので各自検索してください。

ジャンル:生と死の境界線で戦う日常ADV
プレイ時間:11時間
媒体:PC


■ あらすじ

 公式サイトの概要を引用します。

その日、俺たちは死んだ――はずだった。
一度死んだはずの少年・照は謎の存在に強制的に蘇生され、「生き続けたければ“亡霊”を狩れ」と指示される。同じ境遇の仲間たちと共に最初の戦いを潜り抜けた照。彼らの死は隠蔽されており、何事もなかったかのような日常に戻っていく。だが、その後も前触れなく召集されては“亡霊”狩りに駆り出され、更に“甦りの副作用”であるという激しい性衝動に苦しめられる日々が続く。
誰が、何故、何のために行っていることなのか。自分たちは元の日常に戻れるのか――

概要


■ 主人公はクズ

 主人公はヤリチンクズの一般学生ですが、そのおかげで主人公がどんな目に遭おうが「この主人公ならどうでもええわ!好きにして!」と思えます。小物なクズなため、悪役としての魅力も無く、口先三寸で事態を自分の都合の良いように操作しようとするクズで小心者です。最初は嫌いでしたが、プレイ後は普通になりました。好きにはなれないけど、この主人公らしい展開になるので最初の印象より好感度が下がることはありません。

 


■ ゲームシステム

 いつも通り良い感じです。やっぱりこの会社のシステムはすごい! しかし毎回語ってるので割愛し、画像だけ貼っておきます。うーん、良いシステム。

©CLOCKUP
©CLOCKUP

主人公が喘ぐ

 もしかしたら不満を抱く人がいるかもしれないので一応書いておきます。本作は主人公が普通に喘ぎます。主人公に限らずHシーンで他の竿役も喘ぎます。私は大歓迎な仕様ですが、嫌な人は嫌かも。その場合はオフにすることを推奨します。オフにできる機能がついてるのが素晴らしいですね!

不満点

 いくらシステムが良くても不満は湧き出る。クロアプ作品の喘ぎ声、毎回うるさいんですよ!毎回文句の感想書いてるんですよ!Hシーンだけ音量下げられないかな。HシーンのBGMは下げられるのになんで音声が下げられないんだ?竿役は下げられるのに!それはね、これがエロゲだからだよ。はい、すいません……。

あと、モブの声が無いのは本当に残念です。男女ともにモブの声なし。いきなりスン……と消える声。もったいないな~~。






~~~~~ネタバレするよ~~~~~






■ シナリオ

 基本的な展開は大体一本です。そこからどう派生していくかが異なる形。あらすじ以降を雑にまとめます。

 主人公・照は自分が生き返って幽霊を狩ることにも慣れ、同じ境遇の仲間たち(あいら・麻奈美・天願)と一緒に謎の組織の指示に従いながら日々を生きていた。
幽霊とは人ではなく、その場に残っている残留した電子情報のことである。だから、殺しても問題ない。殺したところで消えるだけ。そして照たちは最初に感じていた抵抗感を無くしていった。
そんな時、敵対勢力であるはずの人工幽霊・66と出会い、66は協力を依頼してくる。それは、とある人物を殺してほしいという依頼だった。

■ 攻略対象と各エンディングについて

 攻略した順に書いています。ついでにキャラ紹介も簡単に書きます。

キルル

 スマホから指示してくる謎の人物の中の人。照たちと同じく死から復活した人間。ゴスロリを着て気持ち悪い言葉遣いをする変な人。なぜか照のことを愛しており、そのおかげで便宜を図ってくれる。グロ成分回収係。

・キルルエンド

 初期段階で照がピンチの時にヘルプを求めた結果、「なんでもする」と言ったせいでとんでもないことになったエンド。いや~すごかった。結局なんでキルルが照に惚れているのかよくわからないし、それなのに向けてくる感情は激重だし、やばかった。

66

 照たちの敵対組織に属する人工幽霊。幽霊を吸収することで自己アップデートをしている。無感情で無表情だが、幽霊を吸収しアップデートすると学習した感情や未知を獲得できる。

・66エンド

 照が66に戦いを仕掛けたら殺され、吸収され、新たな人工幽霊として66とバディを組むエンド。66、やっぱ可愛い!無感情キャラが情報を取り込むことによって感情を得ていく過程、素晴らしいですね。なんで照を取り込む過程でセックスを再現したのかよくわからなかったけどね。サービス精神?

復讐エンド(バッドエンド)

 照の幼馴染である真魚(まお)が殺されてしまい、主人公が復讐するために手段を模索するエンド。個人的には諦観しているのに復讐だけは成し遂げたい主人公はかなり好きでした。エロシーンを削ってこの続き書いてほしいくらい。

ジプシーQ

 照らのグループを監視しているライダースーツ姿の女。天願に関係があるようだが……。

・ジプシーQエンド

 天願のオッサンが謎な女に狙われているから助けに行かないと!と善意を出してみた結果、ジプシーQに洗脳され、照があいら・麻奈美をレイプして殺害するエンド。ジプシーQの目的は天願を捕獲し、記憶を取り戻させることだと判明したけど、そのために蘇りチームを瓦解させるなら天願役の死体も用意しないとダメなんじゃないか?たぶん、照たちの組織に気付かれずに天願を攫うためにこの面倒くさい仕掛けを施したんだよね?ならそのまま攫っても意味なくないか?正直よくわかんないエンドだった。

あいら

 照と同時期に目覚めたギャル。見た目に反して正義感が強く、女の子がひどい目に遭っているのが許せない。許せなかったため、誘拐犯を目撃してそれを防ごうとし、殺された。

・あいらエンド

 66から依頼された猫殺害犯を殺し、真魚の生存フラグを立てつつあいらを殺した奴らに復讐するエンド。主人公は別にあいらのことが好きじゃなさそうだけど、共犯者として好きなんだろうなと感じた。幽霊殺害の異常事態の共犯者であり、人間を殺害した共犯者。「俺たちの復讐」って言ったところとか特にそんな印象だったな。個人的に復讐は諸手を挙げて応援する事柄なので、復讐できてニッコリ!良かったね!とかなりスッキリしました。

麻奈美

 照と同時期に目覚めた人妻。夫に一途。人込みの雪崩に押され、押しつぶされて圧死した。

・麻奈美エンド

 照が人妻にアプローチをかけるので結構クズみが強いルート。66から依頼された猫殺害犯を殺し、真魚の生存フラグを立てつつ、照が66に余計なことを言ってしまったので大量殺人鬼となった66を倒そうとするエンド。そして麻奈美の夫が可哀想すぎるエンド。
なんと言うか、夫がストーリーの都合で亡き者にされてしまった感が強い。麻奈美は夫に一途だけど蘇りのデメリットで性欲が強くなりすぎて嫌がりながらも照を使い、夫に浮気を疑われ(まあそれは本当なんだけど)、泣きながら真実を話しても夫は出て行ってしまい、照が押しかけ、本当に嫌がりながらセックスし、その後66のせいで夫は死亡すると言う、非常に嫌な気持ちになる話でした。
嫌な気持ちにはなるんですが、66が禁足事項を解除して一般人を殺しまくる展開は良かったんです!好きな展開だったんです!でも、麻奈美の夫がそれに巻き込まれてしまう展開はちょっと微妙だった……。話の都合で消された印象が強すぎる。
夫、何も悪くないのに妻が死に、その後妻が生き返っても夜な夜な出かけて自分以外とセックスし、浮気を疑って家から出て行ったら人工幽霊に拷問されて殺されて吸収され、人工幽霊も消滅するなんて最悪すぎるだろ。慈悲が無さ過ぎる。

真魚(まお)

 照の幼馴染。メインヒロイン。昔、照に「嘘つき」だと言ってしまってから関係がこじれた。正義感が強く曲がったことは言わないが、実態は「照に嘘つきと言ってしまったため、自分は正しいことをし、嘘をつかないようにしている」というだけ。照と秘密の共有をして束縛しておきたい気持ちが強い。
照は真魚のことだけは意識してしまうし、嫌いだし、性格は合わないが、不幸になってほしくないし、大事にしたいし、生きていてほしいと願っている。つまり心底惚れている。

 このルートでは真魚は頭のおかしいやつに粘着され殺されるが、照がキルル経由で蘇生させる。その結果、照と同じ境遇となり、幽霊狩りを一緒にすることになるが途中で照が天願の真相に気付き、天願を追ってジプシーQに返り討ちにされた結果死亡し、「幽霊」となってしまう。

・NORMALエンド

 照が「幽霊」となってから天願そっくりの幽霊に真相を教えてもらい、等価交換で仲間たちを助け、主人公は情報となって消えゆく運命になり、真魚はいつかなんとかなると信じて待つエンド。
主人公は消えゆく運命とのことだったけど、66エンドと同じような結末を選べるんじゃないかと疑っています。一旦吸収されて人工幽霊として独立してくれるんじゃないか!?

・TRUEエンド

 NORMALとほぼ展開は一緒だけど、序盤にキルルのことを気にすることにより、仲間を助けるついでにキルルも助けることで主人公がちゃんと復活することになったエンド。風が吹けば桶屋が儲かる理論だこれ。
66とも一緒だし、真魚と二人で生きる未来を描けそうだし、仲間たちとも再会できたし、今後狙われることはないし、後顧の憂いが無さそうなので良かったです。そう、キルルが死んだこと以外は……。最後にキルルが「覚えててね」と言いながら自殺したのに「死者のことは気にせず前を向いて生きるしかないよな!」みたいな話になったのはちょっと面白かったな。覚える気、ゼロ。


■ いろいろ

設定が面白かった

 「死んだ人間が蘇り、幽霊を狩る」というところまではどこかで見たことがある設定でしたが、幽霊は電子化された情報であり、死に際の苦痛によって情報が世界に記録されるか否かが変わってきて、情報が補強されないと時間とともに劣化していったり、別の情報が混ざって劣化する……という設定はとっても面白かったです!好きな設定でした。
そしてこの実験は「不老不死」の研究の一環で、肉体を蘇生して実現しようとする派閥と、肉体を捨て精神を情報として安定化させることで実現しようとする派閥があるのも面白かったです。
この不老不死の考えなら、例えば「何かしらに書かれた文章」もこの研究の一分野になりそうだなと思えました。たとえば昔の石碑とかも未来に情報を伝達できるよね、とか。これも物さえ壊れなければある種の不死じゃない?電子と物理の違いがあるだけで、「未来に情報を残す」ということを主題に掲げるなら、一緒じゃない?興味深い設定だな~!

パトロンたち、今何してる?

 この実験に投資してた連中が代替わりして一斉打ち切りになったパトロンたち、今何してる?あそこまで一気に手を引いたってことは一切金を出さなくなったんだろうとは思うけど、その浮いた金をどこに使ってるんだろう。あれかな、真魚TRUEのタツミの研究に突っ込んでんのかな。まだ将来性あるだろうし。
主人公たちは末端の実験動物なので上のことを知ることができないのは当然なのですが、雲の上の出来事すぎて残念だったな~と思います。この辺もうちょっと知りたかった。





■ まとめ(ネタバレなし)

 プレイ時間は11時間。最後のルート探すのにめちゃくちゃ手間取りました。好きになれない主人公だけど、だからこその展開だったのが面白かったです。エロシーンがめちゃくちゃ多いので個人的にはそれを削ってもっと話の深掘りをしてほしかった。好きな話なのに物足りない。もっと色々な知りたかった。が、エロゲなのでそれは無理な話でしょう……エーン。

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