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人間ども集まれ!
人間ども集まれ!
終演いたしました。
え、えー?こんな早く終わっちゃうの…?が本音です。
だって小屋入りしてゲネして、初日迎えて次の日千秋楽ですよ??
気づいた時には舞台はまっさら。
私、この舞台に立っていたんだなと遅れて実感しました。
今回の『人間ども集まれ!』で私が演じた役は、太平天国の男性型無性人間9995452。
ただの無性人間ではなく、太平天国の異常に気付いた唯一の無性人間
私の中の9995452なので実際には描かれていないのですが(解釈違う方がいたら申し訳ありません。)
まず、試験管で生まれ周りの無性人間たちと兄弟のように暮らしていました。
同室の仲間もいて、毎日勉学や訓練で切磋琢磨する日々…
成長していく中で、闘技場に連れて行かれます。
同室の仲間とも「闘技場でどっちが強いか勝負しよう!」と語り合うくらいの憧れの場所、強さの象徴。
さぞワクワクして行ったことでしょう
しかし、現実を突きつけられます。
戦ったら、片方は命を落とす。
そして、モノのように捨てられる。
99は相当ショックを受けたと思います。
あの憧れてた場所が墓場になる可能性がある
そして、仲間の命を奪う可能性も。
仲間に問いかけても何も不思議に思っていないし、それが当たり前という態度。
そこから9995452は一人で抗ってきたんです。
軍事学校の先生に暴力を振るわれたらやり返し、
この国の恐ろしさについてスピーチしてみたり
それでも仲間たちには「何を言ってるんだ」と言われ、相手にされません。
その行動の繰り返しで問題児扱い、体罰だって沢山受けたことでしょう。
それでもやめなかった99は強い、強いよ。
モノ扱い、人格否定、暴力。
俺は何のために生きているのか
答えは誰も教えてはくれません。
ながらうべきか、死すべきか
意を決して太平の部屋に突撃したんです。
はーー、この役、本当に本当に苦しかった!
何が苦しかったって、ギリギリまで彼のことがわからなかったこと。
彼は何を求めているのか、どうなりたいのかをずっとずっと考えて、苦しさを知るために自分の首を絞めて台本を読んだりしました。
危ないのでおすすめしませんが
色々考えて、できなくて、私は何でここにいるんだ!!と病んでしまって、その時に気付いたんです。
承認欲求。
彼は存在を認められたかった
必要だと言って抱きしめられたかった。
来世では誰かに必要とされる人生を、そして誰かを救う人生を送ってほしい。
そんな想いがこもった十字架のネックレス
演出家さんの手作り、泣ける。
本当に彼には申し訳ないくらい最初は酷い演技で、向き合う勇気もなくて。
こんな弱っちぃ役者ですが、生きているうちに9995452に出会えて、彼の人生を歩むことができて幸せでした。
チケットもほぼ完売でした!
なんて嬉しい。
お客さんが笑った時の振動、息を呑む音、我々の演技で変わる空気感。
全てありがたかったです。
ご来場、誠にありがとうございました。
またどこかでお会いできたら嬉しいです!
次はどんな子と出会えるのだろうか、私もワクワクです。
こんな私ですが、今後とも平葉月を応援してくださると嬉しい!な!!!