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『文』『詩』

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思ったこと感じたことを書き殴ったような文。 共感やこんな感情もあるのか、をコンセプトに。 不定期更新。
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2023年1月の記事一覧

詩【ハッピーエンドは何処にある?】

私の持っていないもの 無いものねだり欲しいもの あなたが持っているもの まるごと全部ちょうだいな 奪いたいわけではないもの 価値観はみんな違うもの あなたが持っているもの 似たようなものが欲しいだけ 自ら掴みに行くもの 手のひらから溢れるもの あなたが持っているもの 私には届かないかも 気持ちだけが先走り 大切なものも見失う くるくる回って空回り ハッピーエンドは何処にある? 私の持っていないもの 無いものねだり欲しいもの あなたが持っているもの ほんとはほんとは違う

詩【春が来たら】

寒さの波が私の乾いた心に押し寄せる 会いたい人がいるのに私の足は凍りつく 無理に動かそうとすれば 氷の欠片が皮膚ごと剥がれ落ちるだろう こんな私の乾いた心を潤わせることが出来るのは あなたしかいない 私の愛しい人 寒さと氷が邪魔をして前が見ないけれど 春が来たら会いに行く 私の愛しい人 雪解け水が流れて 私の凍りついた足が溶けるまで どうか どうか 待っていて

文【私は会話が不得意だ】

私は会話が不得意だ。 人と話したあとは、必ずそう思ってしまう。 なぜなら好奇心がでしゃばり、前に進むのを止められないから。 知っていることを話したくなるから。 どうしてその考えになるのか聞きたくなるから。 未知の世界に足を踏み入れるのが楽しいから。 でもほとんどの人は、私の好奇心と理解したいという気持ちに押し潰され、黙るか怒るか、相手の言語化を手伝うかの、ほぼ三択になる。 私の知りたい気持ちはいつも置いてけぼり。 磨かれた宝石のようなつるつるの小さな小さな石を、河原から見つけ

詩【鎌鼬】

私の欲しいものを持っている人は 私を傷つける人 私の欲しいものを持っていない人は 私を止めてくれる人 どちらを選べば 私は笑っていられるのか どちらを選んだとしても 私は笑っていられないとしても もう独りになるのは嫌だ 嫌だ 嫌なのだけど 私はどちらかを選ぶなんて出来ない せめてもう一人 私を癒す人がいてくれたなら 鎌鼬みたいだねって 笑っていられたのに

詩【白に包まれながら】

しろ シロ 白 頭の中が真っしろ しろ 不意に訪れる真っ白な世界 文字が浮かんでは消えていく 分厚い雲に覆われて 文字を照らす闇もない 雲の中をあてもなく彷徨う 右も左もわからない 頭の中の迷路に迷う 道を照らす光もない こんな白に包まれるとき 私は不安で泣きじゃくる 涙が霧になり 雲をさらに分厚くする 消えない雲に覆われた 頭の中の迷路で想う 太陽のような 月のような 星のような 海のような 大地のような そんな私になりたいと そんな人に出会いたいと 白に包まれながら私は願

詩【此処から出たいのに】文

鍵が。鍵が見つからない。 この部屋から出る鍵が。 この場所は私にとって居心地が悪いのに。 此処から出るための鍵が見つからない。 探そうとしても、足には鎖が巻き付いている。 普段は重さは感じないのに。 動かそうとすると途端にぎりぎりと締め上げてきて、ずっしりと重たくなり、足を固定してくる。 この鎖を外すための鍵も見つからない。 そのうち手も首も鎖に巻き付かれ、締め上げられるんじゃないだろうか。 二度と此処から出られないんじゃないだろうか。 そんな恐怖心が、鍵を見つからなくさせて

詩【新たな夢に出発だ】

全てをかけたぜ あいやいやー すったもんだはっただ やいやいやー 夢の始まり 億万長者 大人の嗜み すっぱっぱー もう一度はっただ やいやいやー 夢の終わりを 見定めて 小さい我が家で 大きな幸せ 掴んだあとは 堅実に 大地踏み締め やいやいやー 尻に敷かれて あいやいやー それでも笑顔で やいやいやー 新たな夢に 出発だ

文【初夢とは】日記

初夢とは元旦の日の夢をいうのか。 それとも二日目の朝に見た夢をいうのか。 調べればすぐに出るだろうけれど。 もし元旦に見た夢が、心の臓が凍りつくような、おみくじの大凶に書いてあることよりも最悪な、恐怖映画よりも恐ろしい夢だったならば。 二日目に見た夢を初夢にしたくなるだろう。 もし元旦に見た夢が、好物を食べているときの幸福感のような、好きな話を語らっているときのような、幸せしか詰まっていないようなそんな夢だったならば。 その夢を初夢にしたくなるだろう。 結局は、己の都合が良い