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東京探訪記1日目~星の下炸裂の武道館と新橋~
最近にしては珍しく,週末の3日間を都内で過ごした.コロナ禍以降は2日以上の休みの際は先輩の家に上がり込んでいたが,久々に宿を取ってみた.記憶が鮮明なうちにまとめておこうと思う
1日目~エリック・クラプトン武道館LIVE!
そもそもこの週末のプランが決まったのは,高校以来の友人(ウドーの太客)がクラプトン御大の来日公演チケットを取ってくれたことに始まる.
彼は僕を70~80年代外タレバンド沼(?)に引き込んだ張本人である.TOTO,KISS,Chicagoなどの布教の最中,御多分に漏れず,Eric Claptonのベストアルバム『Complete Clapton』も貸してもらって聴いていた.
ただ,当時はTOTO以外はそこまでどっぷり浸かることもなく,どちらかと言えばBoston,Asia,Journey,Kansas辺りのAORが僕の主専攻だった.
ただし今回はコロナ禍で中断されてたライブに久しぶりに行けるってのと,世界三大ギタリストの一人を肉眼で拝むチャンスってことで秒で参戦を決めた.ジェフ・ベックの訃報も記憶に新しく,行けるうちに行かないと次があるかどうか分からない.ここ2ヶ月位僕の車で流れる曲はクラプトン一色となった.『Pilgrim』にどハマりした.あとはWikiでクラプトンの半生を追ったり,予習に事欠かなかった.(友だちとの会話についていくために,未知のジャンルについてはすぐにWikiでコソコソ調べて情報を得ていたために「お得意のWikipedia」というあだ名を付けられたのは昔の話.)
そんなこんなで楽しみにしてた現地参戦.つくばエクスプレスを八潮で途中下車してホームから非常勤講師のZoom打ち合わせに出るなどして,物販を友人に託し,19時からの公演40分ほど前に武道館到着.大学の同期とアニサマに来て以来だったか.
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で,当のライブはと言えば,事前に「エレキでLaylaやったらしい」という情報を得ていたから,ベタにLaylaで号泣しようと身構えていたものの,公演の前半とはセトリを入れ替えて,Cocaineの代わりにセトリ落ちしていた.PretendingもI Shot the SheriffもTears in HeavenもWonderful Tonightも聴けたし(隣の友人はTears in Heavenで号泣していた),何より世界最高峰の演奏とイきそうになりながらギターを掻き鳴らす御大の姿と,’14のTOTO以来のネイザン・イーストのベースが見られたので大満足なのだが,あの拍子抜け感と殺気立った会場の雰囲気は忘れられない….この日はクラプトンの武道館公演100回記念だったから派手にやってくれるかと思いきやあんまり関係なかった.
余談だけれど,帰り道に「あれ聴いちゃうと色んな意味でショックでしたね.今まで聴いてた音楽は何だったんだってくらい次元が違いすぎて.」というバンド経験者(?)らしき二人組の会話を聞いた.同伴の友人は高校時代軽音部だったので聞いてみたところ,カバーして「オレも少しは近づいたかな?」と思っていざ本人の生演奏を聴いてみると膝から崩れ落ちるというのは割とあるあるだという.
洋楽いし井での奇跡の出会い
ライブ終わりは新橋のバー「洋楽いし井」へ.主に80年代洋楽を自由にリクエストできて,店内のスクリーンで映像とともに流してくれるなかなか渋い店で,マッチングアプリで出会った洋楽好きの女性とデートするために見つけたのだが,良すぎて完全に「彼氏がミッキーに負けたディズニーデート状態」に陥ってしまったエピソードがある.
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友人がえらく気に入ってくれた.テンションが露骨に上がっていて,TOTOの「Angel Don't Cry」が流れている時に映像を見ながら「全員後ろ髪が長い時代!」と口走った時に思わずママが吹き出していた.次は親父と一緒に来たいと.紹介者冥利に尽きる.
ここで大事件発生.クラプトンTシャツのまま店内になだれ込んだために,隣で飲んでいた常連っぽい人たちともすぐに打ち解けたのだが,そのうちの一人のお姉さんと出身地の話になった.
ぼく達「長野県です」
お姉さん「えー,私最近仕事で長野県行きました!」
ぼく「マジですか!どちらに?(せいぜい長野市か,白馬とか軽井沢とかだろ)」
お姉さん「木曽町です」
ひっくり返った.森林のコンサルの仕事で関わってるらしい.親戚に知り合いがいそうで恐ろしい.こういうところには謎の引きの強さを発揮してしまう星の下に生まれている.