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すなおに曲がる

クリスマスだった。夜9時、手作りのうすいクッキーをぱきぱき食べた。暮れてゆく今日のひ。

平日だ。特別な予定はなく 昼前から8時間ひたすら仕事に動き回っていた。とても疲れたけれど 眠ってしまえなくて見ないのにテレビをつける。無意識に聞き流す。

今日のわたし、「大変だったね」と言われて反射的に否定したけれど 本当に、大変だった。人間と協力してひとつの時間を作ること、じぶんの頭にあるイメージを言葉にあらわして相手に伝えること、それぞれのむつかしさ。人間相手の現場は色々なことが起こる、生きるって大変だぁ、と頻繁に、あらためて思う。(だれかと)生活するというのは本当に大変。いのち同士の関わり、人生同士の関わり、大げさに聞こえるけれどそのままの意味の現実、泣きそうになりながら夕暮れを迎えて、無事に通りすぎて帰ってきたひとりの世界。人間が関わるだけうまれる情報の多さに、あたまが重くてくらくらする。

いつもなにもかもが いっぽんの曲線になって、じぶんと世界を結んでいる。おなじ世界に存在しているという時点で、かかわり合っていないものごとなんて無くて、それでも隅々までを知りつくせることは無くて、わたしはソファにしずむ。知っていること、いないこと。匿うこと、手離すこと。膨大ななかから両手で掬えるだけのなにか。出会って選びとったものを 今日も大事にする。

頭があつい。テレビはやっぱり見ないので消して、ここに文字を置く。耳鳴りだけがうっすらしてるなか、記憶の整理をする。重い毎日をかるくしたい。飛べるほどかるくなりたい。まだおなかがいっぱい。

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