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日々の着物選びに心ときめく理由とは

知人からご案内いただきました蔦屋代官山店の「iro-時を紡ぐ浴衣-」。日常に馴染む着物をテーマに、京都出身の瑠里さんが立ち上げたショップ「iro」。着物に関する書籍、瑠里さんが影響を受けられた本も併せて展開されたフェアです。たまには代官山行かないとね〜、と思いフェア最終日に行って来ました。

浴衣、半幅帯、草履、帯留、アンティークバックなどなど、代官山なテイストとお値段の品揃え。私はそれよりも書籍の品揃えに惹かれてしまい、迷いに迷って一冊の文庫本を購入しました。

白洲正子さんが書き下ろした1962年徳間書店刊の『きもの美』を一部写真の入れ替えをして文庫化したものとのこと。サブタイトルに「選ぶ眼 着る心」とあります。

久々に本を夢中で一気読みしました。「きものを選ぶ眼」の章の「着る心」の項はもうずっと、なるほど〜、その通りだわ〜、そういうことだったのね〜、と心が共感しまくりました。

普段着物生活3年目の私が、日々着物コーデで心ときめく理由がそこにはっきりと書かれてありました。同じ着物でもその日の光と心の持ちようで異なる色に見える不思議さ、同じ着物でも帯•帯揚げ•帯留による組み合わせ無限大のコーデ、見えないところや季節との関係性にこだわりまくる遊び心などなど。

もともと洋服が大好きだったのですが、何故洋服に興味が無くなり心ときめかなくなってしまったのかについても、私の謎を見事にするすると解き明かしてくれました。
例えば着る心1の
「むろん洋服にもあることですが、それとは少し違って、バラバラのものを使って統一するという別なたのしみが見出せます。」
例えば着る心2の
「そういうことに興味をもちだしたら、洋服はやさしすぎてつまらなくなる。」

最初の発刊の1962年は私の生まれた年。白洲正子さんはその年に既にこんな文章を発表されていたことにびっくりしました。

白洲正子さんについては存じ上げていましたし、本屋さんでその書籍を拝見することもありましたが、おそらくこのフェアが無ければ私は出会って選べなかった書籍だと思います。フェアをご案内いただいた知人と書籍セレクトのご担当者さんに感謝です〜!ありがとうございました。蔦屋代官山店のフェアで出会った着物がたりです。

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