
デザインしないデザイン/あと在庫について少し
僕のTwitterを見ている人はここ最近何となく感じ取っているかもしれないけれど、最近は ha | za | ma のデザインと経営のバランスについて物凄く考えている。
正直たまに夜眠れなくなるくらいには考え込んでいる。ただ眠れなかった次の日の夜はめっちゃ寝て取り返している。
そしてこの大きな要因は今の ha | za | ma は技術力が高まり過ぎて、デザインに対してリミッターが無くなってしまっている事にある。
これは本当に贅沢な悩みだけれど、普通は自分が叶えたいと思うデザインに対してどこまで具現化できるかそしてやり込めるかみたいな挑戦が主だし、僕はそういうスタンスでずっと ha | za | ma のデザインには取り組んできた。
でも気がつけば恐ろしいほどの人脈にも恵まれ、 ha | za | ma チームは大抵のデザインを想像以上に具現化し無限にやり込めてしまう狂気的クリエイティブ集団になっていた。
そうなると寧ろどこでデザインを止めるかという話になる。(本気で止めないと一生止まらないので)
ここの止めどころがデザイナーとして経営者として本当に難しく悩ましい。
全力でやり切ることのみをずっと考え続けてきて、その出し切った結果が需要とある程度マッチしてきたけれど、この先も ha | za | ma が全力を出し続けていくとたぶん完全に需要を振り切ることになるから。
お客様が常に限界を更新し続ける ha | za | ma に期待してくれている気持ちもひしひしと感じる一方で、それを続けていくと恐らくその期待を置き去りにするくらいやり過ぎてしまい、その結果非現実的な価格へと行き着いてしまう。
そうなるとアイテムが売れなくて ha | za | ma は新しいものが作れなくなるし、お客様も ha | za | ma に手出しがしにくくなるし、正直誰も得しない未来が待っている。ただ全力を出しているだけなのになんて難しい世界なんだ。
もちろんデザインに力を込めること=費用をかけることではないのだけれど。
ただ全力を尽くすということは僕の中ではアイテムにかかわる全ての要素に対して理想を込めるということで、そうなるとかなり多くの資材がオリジナルになってきてしまうことは必然で、まあ費用は否が応でもかかってきてしまうんです。
なので、僕は今後のコレクションにおいて予め予算と品番数を定めることを決めた。
という訳で、ここまでの話はこの前した以下のツイートの掘り下げでした。

何かこのツイートはこれから ha | za | ma が守りに入るという意図で捉えられてしまった側面がある様な気がしていて、まあそう捉えるのも間違いではないんだけれど、もう少しニュアンスに深みのある守りなんだよって事でした。
何というか" ha | za | ma の今の全力を正確に推し量れる僕の感覚の中では守る"というだけで、たぶん傍目には狂気的に新しいを更新していくやり込みブランドにしか見えないし、寧ろ守ってこれなんだ…としかならないと思います。笑
攻める事と守る事をより自覚的に行いたいということですかね。
感覚的な話しすぎてよくわかんない話になっていたらごめんなさい。
ただ僕は ha | za | ma を最強にする事しか考えていないので、よくわかんない人はわからないまま今後の ha | za | ma の新作を信じていてくれたら嬉しいです。
何にしても僕はここから ha | za | ma の総合的なデザインに対するアプローチを見直して、新しい景色を楽しみたいと思っています。
デザインしないこともデザインなんてのは当たり前なんだけど、その当たり前をもっと自覚的にやれるようにすると多分更に成長できる気がします。
あとそうだ。ちょっと経営的な話に絡めて今回したかったのが在庫のことなんですけど、Adoさんコラボの時にもお伝えしているかもしれませんが、今の ha | za | ma は最低限の予備とロットのクリア、キャンセル以外の理由ではほぼ在庫を持つ気はなく、今後もできる限り在庫を持たない方針を改めて徹底していこうと思ってます。(ていうか元々はそうだった)
2021SCと2022PCは正直、自社管轄に近い工場の稼働の関係で少し多めに在庫を持っていたのですが、Adoさんコラボからはまたほとんど在庫を持たないスタンスに戻しています。(だからAdoさんコラボ商品は多分即売会でも瞬殺されるような数量しか出ない)
なので何が言いたいかというと、今期新作もできる限り在庫を持たないスタンスは貫いていくので、もし何か気になるアイテムがある方はこの機会に前向きにご検討頂けると大変嬉しく思います。笑
こういう所もちゃんと整えていきたい。
以上、取り止めのない長文大変失礼いたしました。
今の自分が感じたことを見返せるように(もちろん変わるかもしれないけれど)、文章に残すという名目でnoteは書いているのですが、生暖かい目で受けとって頂けましたら幸いです。