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一足遅かったけど創作大賞あとがき

こんばんは。葉咲透織です。
まずは創作大賞、お疲れさまでした。

フォローしている方々が、あとがきを書いていらしたので、私も真似して書いてみます。

ちなみにイベント自体は18時〆切だったようで、一足遅かった……!
でもマガジンには追加していただけるそうなので、書きます。

「ごえんのお返しでございます」

短編連作ホラーです。

執筆していたのは2022年の秋~で、2023年の集英社ノベル大賞では一次選考通過止まりだった作品です。

本屋バイトのレジで、
「五円のお返しでございます」
と言っておつりを渡したときに、
「もしもこの『ごえん』『ご縁』だったら面白いな」
と思い、核としました。

長編にできる気がしなかったので、主人公の高校生を軸とした短編連作とし、彼の周辺の人物が縁切りや縁結びをするために、不思議な店に来店するというお話。

2話まではすぐにプロットできたんだけど、3話以降が蛇足的になっていないかな、というのと、地雷を埋め込んでしまっているのでさてはて……という感じでしょうか。
エブリスタ版には地雷要素をタグでつけているんですけど、こっちはいいかな……って。

個人的には2話が好きです。
恋愛ではなく、双子の姉妹間の愛憎で赤と白どちらが勝つのか、勝った結果どうなったのか、は皆さんの目で確かめていただけると嬉しいです。

ところでこの話に出てくる不思議な美女・糸子につきましては裏設定として、蜘蛛の妖という設定がありました。
活かせなかったので、ここでお知らせすることで供養させてください。
『蜘蛛の糸』の蜘蛛と知己であった、というような妄想をしていた記憶があります。

切原紡、切原結という名前はすぐに思い浮かびました。
糸を切ったり結んだり紡いだり、縁切り・縁結びの話にぴったりな名前だな、と我ながら思います。
あと私は「美空」(「みそら」だったり「みく」だったり、話によって違う)という名前が好きすぎて、たぶんこれで使うの三回目です。
他の作品に散らばっていますので、よければ探してみてください。

ヒント
①BL小説には出てこない
②長編小説にひとり
③kindleで出した電子書籍にひとり

「みんな愛してるから」

「ごえんのお返しでございます」は、確か13万字くらいあるので、これから読むのしんどいな~、という方はこちらがオススメ。
まあ、どちらも嫌な気分になることは保証しますけれども。
こっちは9万字くらいかな。

「ごえん~」は長すぎて改稿しませんでしたが、こちらは元原稿からだいぶ改稿しました。
もしも暇すぎてやることないなあ、という方がいらしたら、改稿前のものはブログで読むことができますのでどうぞ。

これは2018年の集英社ノベル大賞で一次落ちでした。
しかし、エブリスタ大賞では最終選考に残っています。
しかも二回も。

まあ受賞できなかったということは、詰めが甘かったんだろうな~、というところではあります。
ならば書き直せば狙えるのでは? と、今回初めて改稿しました。

誰とも仲良くなりたくない話、とtwitterでは一言添えていましたが、何度読み返しても、ネームドキャラの脇役のひとりに至っても、マジで仲良くなりたい人間がいません。
自分勝手な愛を貫く人間ばかりの話。

夏織は自己愛が強く、百合子は文也への執着を気持ち悪く表出させることに注力しました。
理は言わずもがなの兄への感情で、文也は……
実は文也と夏織は似ているのかもしれないな、と思いました。
身勝手で自分が愛されているのが大事なところが。

ホラー部門にするかミステリー部門にするか最後まで悩んだのですが、「人が死ねばそれはミステリ」という思い込みでミステリー小説部門にエントリーしました。

ミステリは好きなのですが、トリックが考えられないし読んでいても勘で犯人を当てることが多いため、自分で書くときはワイダニットでしか書けないのがネックですね。
この話も、
「なぜ冒頭のニュースの女は殺されたのか」
「なぜ彼は女を殺したのか」
「なぜ彼は男の犯行を見て見ぬふりをしているのか」
という、「なぜ」にフォーカスしています。

答えは「みんな愛してるから」なんだよ、というオチです。


もしもイヤミス好きな方がいたら、こちらもぜひ。
ノベルアップ+のイヤミス短編小説コンテストで優秀賞をいただいた作品になります。


7月31日まで読者応援期間となっておりますので、ぜひとも参加作品お読みくださると嬉しいです。

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葉咲透織(はざきとおる)
いただいたサポートで自分の知識や感性を磨くべく、他の方のnoteを購入したり、本を読んだりいろんな体験をしたいです。食べ物には使わないことをここに宣言します。