【創作BL】敗残者の矜持⑥【未完】※R18
一室に閉じ込められたまま、エーリクの日々は鬱々と続いていく。
できることといえば、体力と筋力を落とさないために、鍛錬を行い、室内を何度もぐるぐると走り回ることくらい。せめて書くものをくれないか、と、ファビアンに頼んだが、微笑みひとつで却下された。
することといえば、ファビアンによる一方的な性拷問。エーリクを言葉で嬲り、肉体で翻弄する。時折思い出したように、エーリクにバルテルシアの国家機密について尋ねてくるが、もののついでのようで、やる気は見られない。
ファビアンの来訪に、エーリクは緊張を強いられる。今日はするのか。しないのか。彼の表情からは、まるで判断がつかないのである。
だが、今日は違う。明かな異変に、エーリクは動きを止め、身構えた。
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