地元で河口湖旅行気分を味わう
「見立て」の概念
8月2日の読売新聞夕刊のよみうり寸評で、杉本秀太郎の随筆『夏涼の法』そして「見立ての方式」が紹介されていました。
<涼しそうだということは即ち涼しいということだとかんがえる>
という考えにより、夏の家具を出し夏の味覚を味わるという京都の風習。ステキですね。
「見立て」という概念は「対象を別の物になぞらえ、実在しないものをあるように思い描く」(川田 順造「人類の未来のために」朝日新聞2015年1月4日)というものです。日本人はこれが昔から好きだと言われています。扇子を箸に見立てる落語とか石や砂を水の流れに見立てる枯山水の日本庭園とか。もうめっちゃそこらへんに具体例がある。昨年のサマチャン2020の『純白サンクチュアリィ』の白色電球もそうでしたね。あの電球が何を見立てていたのかは言うまでもなく、それを察してダーダー泣いてしまう。直接的な表現でないからこそ、私達の心に優しく、そして雄弁に語りかけてきたあの映像。
そこに現物が無くても、私達は想像力でブツが見えてくる。そして感動すらする! すごい力だと思いませんか!
さて、前説が少し長くなりました。今日は私は河口湖を求めてよく似た湖に行ってきたよレポをしようと思います!
おうちサマチャンを楽しみつくすためにできる範囲で行動してみよう
前の記事に「茅原実里ちゃんの河口湖ライブは現地へ行かないのでせめて湖の近くに泊まりたい」と書きました。そして検索して出てきた河内湖(かわちこ)というめっちゃ大きな湖。
かいつまんで説明すると、元々大阪の平野部はほぼ海だったんだって。大阪城から南にまっすぐ伸びる上町台地っていう寺とか坂がやたら多いエリアが実は古代は半島で海を2つに分割してたんだって。内側の海の方は川がダッポダッポ注ぎ込んで淡水化して河内湖と呼んだんだって。んで砂もズワーって運ばれてくるし河川がジャバーって氾濫するから治水事業で徐々に縮小されていってちょっとずつ地面が増えてきて現在に至るんだって。
え~~~~見たい~~~~! 湖見たい~~~~!
河口湖の代わりに河内湖へ。今はもう無いと言われたとしても地球の歴史を思えば二千年前くらいは誤差の範囲内です。これくらいならパルテノン神殿できた頃だしそんなに前という感じは無い。歴史を感じれば心の目で湖が見れるはず。そしてほら、河口湖と河内湖、漢字で書いたら一文字違い。名前が似てる! ええやん! ンも~すごい乗り気になってきちゃう!
河内湖! これはもう行くしかない! 大阪の中で河口湖っぽい場所、河内湖へ行くで!!!
河口湖っぽいということは即ち河口湖ということだとかんがえる
さあどうやって具体的に河内湖の湖畔に降り立つのか、場所をピッタリ突き止めるかというところなんですが、
古地図や写真で楽しむ 大阪歴史トラベル (JTBのMOOK) https://www.amazon.co.jp/dp/4533132723/ref=cm_sw_r_tw_dp_0BZ933QCFDN4D534M5TN
★時代別巻頭特集の古地図・復元マップ10数点には、GPS位置情報とオンラインで連動するWEBサービスを付与。現地で誌面のQRコードをスマートフォンなどで読み取ると現在地が表示されるので、古地図と現在の時空を超えたオンライン散歩で「タイムトラベル」してみませんか?
こういうお役立ち本を見つけました。古地図をグーグルマップみたいにして現在地を表示させられると。これを起動させながら移動したら、ここだ!ってところをつきあてることが可能。天才か!
実際に起動した画面のスクショは貼ったらあかんかなと思ったので描き起こしました。先史時代の大阪はこんなんです! 右端の緑は生駒山地、上の緑は北摂丘陵ね!
そして移動手段になりますが、人が多い大阪市内の電車をあまり利用したくないしうろうろしたくないという理由により、大阪の北側を走る大阪モノレールをチョイスしました。
というわけで、大阪モノレールに乗って、河内湖を攻めます!!
出発
やって来ました千里中央。大阪の大動脈である地下鉄御堂筋線からそのまま北へ延伸した北大阪急行と接続しておりここから西方面へ乗れば数駅で伊丹空港に着きます。
毎年利用していた、河口湖ライブへ続く空のゲートの入り口。ああっ空港へ行きたい! でも今回は逆の東方面へ。なお、お空を見たらお分かりのとおりめっちゃくっちゃのピーカン真夏日です。千里中央駅まで出てくるだけで結構瀕死です。いいのです私は湖が見たいんですもの。モノレール乗っちゃえば涼しいだろうし。
地図でいうと赤丸のここらへん。乗り続けてたら良い感じのところに着くと信じてゴーゴゴー。見切り発車じゃない? って? 正解!
モノレールで空の旅へ
河内湖のほとりを目指して、2駅ずつ位置確認していきます。万博記念公園。ここがかの有名な大阪万博の跡地です。
まだまだだな……
太陽の塔に挨拶。デカい。
ヴァイオレット・エヴァーガーデンぽい娘もいます。大阪モノレールのキャラクターみたいですね。
大阪モノレール本線のちょうど真ん中らへん。
ていうかホームが暑い! モノレールに乗ってる間は涼しいけど、暑い! あと、一駅3分のくせに一度降りたら次が来るのが10分後! 10分間待つのが地味にツラい! 既にマスクの下はびっちゃびっちゃのぬったぬた!!
にしても、モノレールの線路ってなんでこんなに浪漫あふれるんでしょう。見てるだけでワクワクする。
さあ次の駅へ!
少しのどかな風景になってきました。まだまだです! 全然まだまだです! みのりんの曲を聴きながらごきげんな旅が続きます。浮揚感と疾走感のある『Falling heaven's now』とかすごく良い感じ。グワーッと持ち上がってくる感じがすごい好き。
ファンタジックでさ、キラキラしててさ…。
サマチャンセトリ予想でたくさん聴いて、たくさん「サマチャンでやらないとしてもこれは素敵な曲!」って思った楽曲がたくさんあったので、最後(クリスマスとか年末あたり)にもう一回ワンマンライブしてほしい。サマチャンの魅力はたくさんあるけどそもそもみのりんの楽曲が素晴らしいからサマチャンも素晴らしいんだよ!
話がそれました。どんどん進みましょう。
南茨木駅から2駅進んで摂津(せっつ)駅です。おっ南下した!
ええ〜〜ここらへんまで来たらもうそろそろかなって思ったのに〜〜! もうちょっと進む〜! 川を越えるぞ〜!(暑すぎてホームに出ていません)
大日(だいにち)駅です。ここまで来るとパナソニックの町です。電池。エレクトリックポンド。ワイが見たいのは湖や。レイクや。あと一駅やけどもうちょっと攻めよか。それにしても暑い。脳が焼かれる。殺す気か。
到着
キター! ここだ! ジャストここだ!!!! 門真(かどま)市!!!!
駅を出たとたん感じる日差し、熱風、そして眼下いっぱいに揺れる湖面!!
河口湖とそっくり!!!!!!!!
とくと見よ、おお、ここが、
河内湖のほとり!!!!
閑静な湖畔!!
全身に浴びるマイナスイオン!!
鳥の鳴き声!!
ここはもう、ほぼ、河口湖!!!!
誰が見ても河口湖!!!!!!!!
オッチャンがチャリで湖面を走っていきます。古事記にも書いてある光景だわ!!!! 感激!!!!
さてせっかく降り立ったので現地の図書館に寄ってみましょう。郷土資料を読ませてもらいましょう。
正にここが河内湖の喫水線だったことがつまびらかに! いや~よその町の図書館は楽しいですね。ここから史跡などまで行こうと思いましたが湖を堪能するためにここに来たことと暑すぎて頭が朦朧としていることを自覚してやめました。
駅前のスーパーの看板。
そう、門真市は海洋堂の本社があるところとして有名です。めっちゃスーパーの中なのが逆にワクワクします。せっかく来たので入ってみましょう! 涼しいし。
映画『ローレライ』の戦艦が現れました。やはりここは内海河内湖! 確証が持てました!
撮影可のショーケースの中にはフィギュアがぎっちぎち。
ライティングが凝っています。
巨大なエヴァンゲリオンにウルトラマン、旅行先で出会うようなご当地カプセルトイも並んでて楽しかったです。フィギュア好きな人、近くまで来たらぜひ足を運んでみてください。
再び河内湖です。見れば見るほど河口湖とそっくりです。なんかちょっと頭が痛い気がするし身体中から汗が噴き出すし600mlの水を2本飲み切ってもまだ水が足りないような気がするけど湖の美しさに身体中の細胞が悲鳴を上げているんだと思います。いや~来て良かった! 心が洗われますね!
帰宅
家に帰ってきて写真を編集して、本当にプチトリップだったし気分転換になりました。府外に出なくても、誰とも会わなくても、十分楽しかったし良い思い出。良かったな~~。とっても良かったな~~~~~。
あ~~!
しみじみ思うわ~~~~!
本物の河口湖に行きたいな~~~~!