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廃用症候群とはどんな状態?

おはようございます
またまた久しぶりになってしまいました😭
気がつけばもう11月の半ばに差し掛かっていて寒くなって来ましたね🥶
季節の変わり目で風邪に注意しないといけませんが私はまた口内炎が2つ同時にできてしまいました😨(笑)

では、今回はタイトルにもあるように廃用症候群についてです❗
廃用による身体のいろいろな部位に与える弊害をまとめました✨


①廃用症候群の現状

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・廃用症候群は何かしらの疾病等により安静臥床となり、身体の様々な機関
 の機能低下が生じ、日常生活自立度の低下、寝たきりになることが問題と
 なっている。
・その中で高齢者の場合は短期間の安静でも廃用の進行により、日常生活 
  が障害されてしまうため、当院でもリハビリ介入する場面が多くある。

②廃用症候群とは?その要因は?

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・廃用症候群は身体の不活動状態による二次的障害
 不動、低運動、臥床に起因する全身状態の総称のこと。
・要因として内的(一次的)要因、外的(二次的)要因がある。
  一次的 ⇨ 麻痺、抑うつなどの罹患による付随した身体状態、
        精神症状による不動
が続く場合
  二次的 ⇨ ギプス固定等の外的環境が身体活動を制限しているため
           不動が続いてしまった場合
 以上の2つに分けられます。

③廃用症候群のリスク管理

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・廃用症候群におけるリスク管理は原因疾患によって大きく変わりますが
 栄養状態、血液データに関してはどの疾患であろうと確認することで
 リスクの把握、予測ができるため必ず確認が必要です。
例として
 栄養状態 ⇨ 食事の可否、カロリー数、体重
    血液データ ⇨ アルブミン値、ヘモグロビン等

④廃用による機能低下

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・廃用による機能低下は身体に多大な影響も与えます。
 以上のパワーポイントにまとめましたが載せられなかった部分もあるため
 下記に補足も踏まえ記載します😙❗❗


④-①筋

・筋は不動により筋蛋白質の合成低下、分解亢進が生じます。
・毎日数秒間最大張力の20~30%の筋収縮を行うことで筋力維持が可能👍
 負荷量が30%を超えてくると筋力の増大、20%未満では維持不可能です。
・安静臥床では初期に約1~3%/日、10~15%/週の割合で筋力低下
 起こり、約1ヶ月程で50%に低下するとされています。

④-②骨

・不動により骨吸収が亢進、続発性骨粗鬆症による骨萎縮が進行
・低栄養、ステロイド等の治療でも骨量減少を誘発してしまい、
 骨萎縮の進行を招いてしまう。

④-③循環器

・酸素運搬機能に影響を及ぼすため、全身持久力の低下が生じる。
・不動により循環血液量が低下、血管運動調整機能障害、心筋機能低下
 よって起立性低血圧、失神症状を引き起こす。
・下肢筋群のポンプ作用の減少により、血流停滞、循環血漿量の減少により
 血液凝固能亢進、静脈血栓が生じる。

④-④呼吸器

・呼吸筋の筋力低下、胸郭の可動性低下により、一回換気量、分時換気量、
 肺活量の低下、機能的残気量の減少
が生じる。
・臥床により細気管支より低い部分に粘液が溜まり、気管支線毛の浄化機能
 が損傷され、最近の増殖が起きやすくなる。

④-⑤消化器系

・不動によって交感神経が亢進、長官蠕動運動の低下、括約筋収縮の増大に
 よって栄養吸収率の低下
、体重減少、便秘が生じる。
・臥床によって食物通過に時間がかかり、食欲低下、食事量減少、低栄養に
 なる。

④-⑥泌尿器

・骨量が減少、骨吸収亢進することにより、高カルシウム血症、尿症
 生じてしまい、尿路結石を招いてしまう。
・バルーン留置により、易感染、尿道損傷等が起こる。

④-⑦精神面

・不動により身体活動低下、感覚入力減少により、社会的孤立状態になり、
 脳機能低下が生じる。脳機能低下により、意欲・集中力の低下、感情鈍
 麻、鬱、知的機能が衰退し、最悪認知症へ進行していく。
・現実の認識がなくなり、幻覚、妄想が出現してくる。


⑤まとめ

・現在高齢化社会が進行する中で廃用になる患者は近年増えつつあり、
 予防をしていくことが1番重要だが、廃用になってしまった際に早期から
 介入していき全身状態の低下を招かないこともまた重要である。
・しかし早期から介入していく中でもリスクが多くあるためDrと相談
 しながら負荷量等慎重にタイミングを見極めていかなければならないため
 経験、知識を高めることが必要❗


読んでいただきありがとうございました😊
過去の記事にも血液データ、栄養等まとめているため読んでいただけたらと思います👍

【参考文献】
高橋哲也他(2018). ここに注目!実践、リスク管理読本 医学書院

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