何気ないひと言で、道は出来ていく
人の何気ないひと言が、その後の歩き方の指針や原動力になったりするものです
昔、上司からお叱りを受けたんです
それは、僕が100年前のバゲットを焼こうと思うきっかけになった方なんですが
当時、兎に角、技術や知識を身に付けたくて
有りとあらゆる勉強会や講習会に足を運んでいました
それは、そういう熱のある場所に身を置きたい想いが強くあったからなんですけど
それよりも、寧ろ、こんなに一生懸命です!という自己顕示欲もかなりあったと正直思います
兎に角、認めてほしかったんですよね
それくらい、周りに埋もれてしまうとチャンスを得られない環境でしたから
で、ある時、当時12〜3年のキャリアにも関わらず、経験の浅い人向けの勉強会にも参加したんです
そこで、
貪欲なのはいいけどさ、立場を弁えろよ
そう、お叱りを受けたわけです
当時の僕は、自分さえ良ければいいくらいの思いでしたから、周りが全然見えていませんでした
その自己中心さを指摘された恥ずかしさと共に、真実のお言葉がグサっと胸に突き刺さったわけです
でね
上司が続けてこうおっしゃいました
お前なんかはもう伝える側に回れよ
いいパン焼けるんだからさ
え?今なんと?
耳を疑いました笑笑
冷静に考えると、上司のその言葉の本意は、ただただ、立場を弁えろよの強調でしか無かった筈なんですよね
だけど、兎に角認めてほしかった僕としては、その言葉より、いいパン焼けるんだからさの方を拾い上げてしまったんです
今思いだしてもお恥ずかしい(//∇//)
穴があったら入りたいくらい笑笑
なんという都合の良さ笑笑
だけど天にも昇る心地がしたのを、未だにはっきりと覚えてるんです
だけど、そこは上司としては言葉のあやだったに違い無く
もしかしたら少しフォローの気持ちもあったのかもしれません
厳しいですが、本当にお優しい方だったので
だけど、たとえ勘違いであったとしても、僕にとっては、認めていただけてるという理解は、本当に本当に大きな意味がありました
でね、
そこからは、ちょっと憑き物が落ちたというか、もっとフラットな心持ちでパンと向き合えるようになった気がします
上司のその何気ない一言が、今の自分を作ってくださったと思います
そして、そこからもう20年近く経って
今の僕はそのお言葉のもう一方
伝える側に回る事の大切さに、これからの自分の道を見ています