人生の着陸の準備
頑固一徹とか、しっかりした軸や信念を基にして、変わらずにいるって、尊いなぁと思います
一方で、常により良くを求めて変わり続ける事も、また素晴らしいなと思う
だけど、その間を、いろんな事情や想いに翻弄されながら行ったり来たりすることが、まさに人の現実だなぁって思うんです
最近、誕生日を迎えて、51歳になったのですが
あれー?って思うくらい、体力的な衰えが如実に現れている自分がいます
やっぱりね、そうなると、いろんな制限を自分でかけてしまう
日常生活のほんの些細なことから、人生の終焉を左右する様な大きな決断に至るまで
それは、もう、抗えないなと
正直できる事は少なくなりますよ
だけど、それをネガティヴには捉えたく無いなって思う
人生は、何処か飛行機で飛んでるようなもので
離陸するにはすごいエネルギーがいるし
それまでにも整備や準備なんかが要る
一度軌道に乗ったら、それはもう何処までも飛んで行けるくらいの安定した気持ちになるし
突然雲行きが怪しくなって、真っ暗の中不安で堪らなくなったり
そこを潜り抜けた時に見えた青空が、ことさら美しく見えたりもする
でね
やっぱり、着陸の時は近づく訳です
安全に着陸するには準備がいる
周囲に理解や協力を求める必要も出て来る
そうして機長は、凡ゆる計器の針を眺めながら、少しづつその操舵を以て、速度も高度も落としていくわけです
多分、この時機長が、離陸の時の躍動感や、グイグイと進む安定軌道の悠々とした感じにばかり浸っていてはダメな気がするんです
だけどその心持ちは決してネガティヴでは無くて
今の自分にできることを、兎に角淡々と重ねる事が大切で
そしてそれが人生の終盤の醍醐味なんじゃ無いかなって思うんです
かつて自分がいた舞台には、もう次の世代が意気揚々と活躍している
そこに自分がいない寂しさはあるけれど
その寂しさもまた、人生の味わいになるんだろうなって、思います