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流行じゃない事の意味


今日の画像は、クリスピートースト

小麦、お塩、酵母とお水だけで成る
スタンダードな食パンです

なんてことのないもの、でありたい

これが、自分が焼くパンに求めるひとつの基準です

インパクトとか衝撃、とは逆のもの

今風に言えば、陰キャとか映えない、であったり、バズらない、になるのかな?

総じていうと
特別ではないもの
スタンダードなもの

ということです

その基準が何処にあるのかというと

僕の場合は

昔からあるもの、だとか

時代や流行に淘汰されずに残ってきたもの、である事

を大切に思っています

何度かお話ししたことがありますが

会社時代にコンテストで賞を獲る事が生き甲斐になっていた時期がかなり長くあって

そこから自分のお店を持った経緯なので

実はかなり真逆のことを信念としてパンを焼いた時期が長くありました

だけどそれが虚しくなる時期が来て

加えて経営的に見直しの必要に迫られたことも重なって

流行を追う事をスパッとやめました

まぁ、才が無かったということなんですけど笑笑   

ひどく自分が薄っぺらい気がしたんです

ふと、パンって、そういうもんじゃない気がしたんですよね

パンていう存在は、長い時間を人類と歩んできた文化なんだと思ったんです

文化にならなきゃ、そう思いました

流行と文化って、同じ線の上にあるものとは言えるけど

それぞれの意味ってかなり違う

流行って、あくまでも面白がる対象に過ぎなくて

それは、流行が自分の垣根の向こう側にあるもの故、なんだと思う

上手く言えないんですけど

人には其々、その人が成立する上で欠かせないものが、自分を中心とした円の中に存在していて

流行って、その円の外にある物で

その人自身、にはなり得ない気がしたんです

流行は鋭利だから、自分の円とすれ違うときにチクっと刺激はくれる

だけど、ただ通り過ぎていくものに過ぎないなと思いました

円の中の存在になるものを、焼き続けていきたいなと思います

#なんて事ないもの
#スタンダード
#特別じゃないもの
#流行
#和歌山パン屋

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