25歳離れた友達と僕を繋ぐもの
長野県松本市に、kopinというパン屋さんがあります
kopinとは、フランス語で「友達」の意味
店主の木下くんは、25才、歳の離れた僕の友達です
彼のお店で焼かれるパンの主役は手捏ねのバゲット
というか、バゲット屋さん
最近は、自分で起こした種を使ったパンオルヴァンなども時折焼いてるようだけど
それは、酵母、発酵や熟成について理解を深めたいって思ってるんだなと
その全ては、より美味しいバゲットを焼くための学びなんだと、僕は勝手に解釈してます笑
そんな木下くんが、一年ちょいぶりに和歌山にやってきてくれました
前回は、バゲットを一本握りしめて現れた彼
今回は小麦粉3キロ!背負ってきました笑
即、これで一緒にバゲット焼こうよ!という提案だと解釈しました笑笑
その小麦粉はリスドォル
日本では、バゲット用粉の先駆けにして、定番中の定番
この粉の開発には、私の古巣であるドンクさんが深く関わっています
1969年に発売されたリスドォル
日本でフランスパンの普及を社命に掲げていたドンクさんが、日本で本場フランスに引けを取らないバゲットを焼く為の小麦粉として、日清製粉さんとタッグを組んで開発したもの
それ以前は、実は本格的なバゲットを焼く為の材料も機材も日本には無く
日本で、本場フランスと同等のバゲットを焼くためには、フランスから技術者を招集し日本人の人材を育成するとともに、そうしたインフラ作りが必要だった時代です
それを実行したのがドンクさんです
時がたち、いろんな小麦粉、機材が普及し、いろんな解釈でバゲットが焼かれるようになり
日本は世界でトップクラスの品質を誇るパンの国になったというわけです
で、話は、木下くんに
木下くんは、世間に数多あるバゲットの中から、あくまでもスタンダードなバゲットの魅力に取り憑かれ、この道を歩き始めた人で
だから、彼にとってバゲットを焼く小麦粉は、あくまでもリスドォル、なんですよね
先週の投稿にも書きましたが、僕はこの一年模索する中で、スタンダードなバゲットの魅力を再確認して、自分が焼くべきバゲットが腑に落ちました
だから、リスドォルは、木下くんと僕を結ぶ大きな共通点
ところが、長い間、いろんな事情や思いがあって、勝手にリスドォルを避けて通ってる自分がいました
それを知ってか知らずか笑笑、彼は、今の僕がリスドォルでバゲットを焼きたいだろうなと感じたんだと思います
木下くんは、すごくアティテュードや気持ちを大切にする人
だから、僕の気持ちは見抜かれていたんだと思います
今回彼が背負ってきてくれたお土産は、最大の友情が詰まった提案、でした
そして彼との再会に際して僕が画策していたのは、一緒に100年前のバゲットを焼く事、だったんです
この続きはまた明日ー。
なので、触りだけになりましたが、今週は100年前の製法で焼くパンが登場します
#kopin
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#バゲット
#リスドオル
#和歌山パン屋