#1同志社メディアスタートアップレポ
※このnoteは同志社大学の授業「メディア・スタートアップ」へのレポートです。
1.講義に期待することは何か
大手寡占状態がとても強い(と考えている)メディア業界において「実態はどのようであるか」「新しい会社が今後業界トップの位置までグロースすることは可能であるのか」についてお話を伺いたいと思います。
2.新しいメディアに期待することは何か
危険と隣り合わせな調査・取材をおこなっているジャーナリストの安全を経済的立場で守りながらそのような情報を積極的に発信するメディアが出てきてほしいと考えています。ISの報道で後藤健二さんが殺害された時、世間では「自己責任論」が飛び交いました。しかし彼らのような存在がいるからこそ有益な情報があり、我々の平和が保たれているのも事実。彼らの行動の重要性を世間にわかってもらう為にもそういった情報を積極的に発信するメディアが現れてほしいと考えます。
感想:スタートアップとは「多くの人が気づいていない本質的な真実を見極め、現状の課題を解決する企業」であると言っていたのがまず印象的でした。ビジネスが何の為にあるかを根本から見つめることに重要性がデジタル化に伴う創造的な破壊が起こっている昨今において求められているということを感じました。個人的に、News Picksをよく使っているので「NPはどのようなイノベーションを起こしているのか」について考察していこうと思いました。
第一回講師:瀬尾傑さん(スローニュース社長)
スタートアップとは、、、「賛成する人がほとんどいない、大切な真実とは何か」という問いに向かい合うことである。(ピーター・ティール『Zero to One』より)
ではニュースメディアのスタートアップとは???
これを知るためにニュースメディアの「常識」と「非常識」を考察しよう。
ジャーナリズムには3つの危機が迫っている。
①ビジネスモデルの危機
部数・視聴率の低下
②信頼の危機
一方通行への不信、多様な見方を重視する土壌の形成
「メディアは信用できない」という考えが蔓延。
信頼度は検索エンジンの方が上位に来ているし、大衆はメディアは権力を監視出来ていないという考えを持っている。
③硬直化した組織の危機
今まで成功してきたモデルからなかなか変化へと踏み込めない
ネットメディアはジャーナリズムを担えるか
ジャーナリズムの役割
・歴史の第一稿
・正しい判断が出来る情報を届ける
・権力監視の役割
・災害、危険情報
・隠された才能や問題の発掘(スポットライト的役割)
ネットメディアの課題
・PV主義:質ではなく、閲覧数が指標
・フェイクニュース:ウソニュースの蔓延
・フィルターバブル:「知りたい情報」しか手に入らない
・エコーチェンバー:同じ主張の人が集まり、社会の分断が起こる
フェイクニュースの原因
・真実よりも創作されたウソの方が儲かるビジネスモデル:Welq騒動
・政治的な目的を持った嘘
・リテラシーの低い読者による「悪意なき拡散」
上記のような課題はニーズ、市場であり、それを解決するのがスタートアップである
例えば
常識
・ネットメディアは儲からない
・PVで広告を稼ぐため、政治や経済あど堅い記事は読まれない
・記事にお金はかけない方がよい
仮説
・コストをコンテンツに集中
・読者は少なくて良い 記事は政治経済のみ扱う
・原稿は署名原稿
・編集者が原稿を確認する
結果
ターゲティングメディアとして成功
・PVを気にしない
・良い記事には質の高い読者が集まる
・所得水準が高い→高い広告が入る→黒字達成
スタートアップによってジャーナリズムメディアが変わりつつある
・記者の取材力で差別化している事例
・独立を助けるプラットフォーム事例
・枠組みを超えた協業事例
・レガシーメディアのビジネスモデル変換事例
また現在あらゆるものがメディア化=ビジネスチャンスである