統計学を装備する!15 〜ポアソン分布-課題2〜
再開!はじめっど!
2. 過去のデータをもとにした確率の活用
シナリオ:
会社は過去30日間の電話対応件数のデータを蓄積しており、1日10時間稼働しています。過去のデータによると、30日間で合計1200件の電話がありました。この情報をもとに、次の質問に答えてください。
課題2-1:
1日に少なくとも1回、電話対応が発生しない時間(0回の時間)がある確率を求めてください。
学習目標:
1.ポアソン分布の結果を複数の期間やイベントに適用して確率を計算できるようになる。
2.特定の条件において、発生しない確率などの実用的なケースを計算する技術を学ぶ。
この課題では、現実のデータをもとにして、複数の期間や累積的な確率を考慮するスキルを習得するっど。
解く手順
1時間あたりの平均電話回数(λ)を求める。
ポアソン分布の確率質量関数(PMF)を使って、1時間あたりの電話対応が0回(k)である確率を計算する。
1日の10時間で少なくとも1時間は電話が0回である確率を計算する。
解く
1. λ=総電話件数 / 総時間 = 1200 / 300(30日x10時間) = 4
2. PMF(0,4) = 約0.0183 (約1.83%)
3. すべての10時間で1回以上の電話がある確率
= (1- 0.0183)の10乗 = 約0.8312(約83.12%)
少なくとも1時間で電話が0回である確率
= 1 - 0.8312 = 約0.1688 (約16.88%) 答え
※「(1- 0.0183)の10乗 」のところについて、なぜ10乗するのか?
1日の10時間すべてで「1回以上の電話がある」確率を求めるためには、各時間の確率を独立した試行として掛け合わせる必要があるんじゃ。
したがって、10回の試行を掛け合わせることになり、次のように計算する
( 1- P( X = 0 ) )の10乗
ここで、(1 - P(X = 0)) は「1時間に1回以上の電話がある確率」を意味していて、それを10時間分掛け合わせているんじゃ。
3. 実際のシミュレーション
シナリオ:
ポアソン分布のλが変わると確率も変わります。そこで、サポートセンターが電話対応を増やすために広告を出した結果、1時間あたりの電話の平均回数がλ = 6回に増えたとします。次の質問に答えてください。
課題3-1:
広告を出した後、1時間に電話が8回(k)かかってくる確率を求めなさい。
学習目標:
1. λが変化したとき、ポアソン分布の確率がどう変わるかを理解し、異なる条件下で再計算できる力を身につける。
2. 広告やキャンペーンなどによって条件が変わる現実的なケースに応じて、確率を調整するスキルを学ぶ。
解く手順
ポアソン分布の確率質量関数(PMF)を使う
解く
PMF(8,6) = 約 0.103(約10.3%)答え
1時間に電話が8回かかってくる確率は約10.3%
4. ポアソン分布の応用
シナリオ:
現実の問題解決 サポートセンターが1時間に対応できる電話の上限は7回です。それ以上電話がかかると、対応できずにお客様が待つことになります。新しい広告キャンペーンを出す際、次の質問を考えてみてください。
課題4-1:
広告後、1時間に電話が7回を超える確率を求めなさい。
(1時間あたりの平均電話回数λ = 6)
課題4-2:
電話が7回を超える確率が15%以上だと、追加の人員が必要になるとします。この条件を満たすかどうか判断してください。
学習目標:
1. ポアソン分布を用いて業務やシステムにおける問題解決のための意思決定ができるようになる。
2. 特定の条件(例えば、電話回数が上限を超える確率)に基づき、業務の改善やリソース調整を提案するスキルを養う。
解く手順
PMFを使って0〜7回の確率を計算して合計する。
1-(0〜7回の確率合計)=電話が8回を超える確率
解く
課題4-1:
1.
PMF(0,6) = 約0.00248
PMF(1,6) = 約0.0149
PMF(2,6) = 約0.0446
PMF(3,6) = 約0.089
PMF(4,6) = 約0.134
PMF(5,6) = 約0.161
PMF(6,6) = 約0.161
PMF(7,6) = 約0.138
上記の合計 = 約0.74498
2.
1 - 約0.74498 = 約0.25502 (約25.5%) 答え
課題4-2:
電話が7回を超える確率が約25.5%で15%以上なので追加の人員が必要っすね。答え
このように7回を超える確率を求める時に、0~7回の確率をそれぞれ計算して、合計してそれを1から引いて求めるやりかたを補集合を利用するというらしい。
7回を超える確率 = 1 - (0~7回の確率の合計補集合)
※1とは100%のことね。
※0~7回の確率の合計 = 補集合
ポアソン分布の公式
ポアソン分布の確率質量関数(PMF)の公式:
各パラメータの説明:
𝑃 ( 𝑋 = 𝑘 ) : k 回のイベントが発生する確率
λ : 一定期間内に平均して発生するイベントの回数(平均発生率)
k : 起こるイベントの回数(非負の整数)
e : 自然対数の底(約2.718)
k! : k の階乗
このポアソン分布の確率質量関数(PMF)も手計算は大変なのでソフトウェア使って計算させるのが一般的。CHATGPTに聞くのもあり。
使用例:PMF(ポアソン分布) = PMF(k, λ)
※平均発生回数がλのポアソン分布において、事象がちょうどk回発生する確率を意味する。
次は二項分布をやっぞ!なんか二項分布を先にやるべきだったらしいがそんなこまけぇこたぁイイんだよ!